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2019年11月21日木曜日

慶応大学野球部は永遠に続いていく

【No.112 2019/11/20 慶應義塾大 8-0 関西大】
 (神宮球場 第五十回記念 明治神宮野球大会)

 大久保秀昭監督の慶應義塾大学野球部でのラストゲームは明治神宮大会の決勝。
 「監督を絶対に日本一に」という主将の郡司裕也(4年 仙台育英)が初回に先制ツーラン。高橋佑樹(4年 川越東)が7回まで関西大打線をパーフェクトに抑える好投。郡司のリードもさえ裏をかいた配球で見逃し三振をとる場面も。
 8回表。
郡司の2点タイムリーで4-0とリードを広げ、さらに瀬戸西純(3年 慶應)の2点タイムリースリーベースでダメを押す。
 6点のリードをもらった高橋は8回裏関西大の先頭の4番・野口智哉(2年 鳴門渦潮)にレフト前ヒットを打たれ
パーフェクトが途切れる。ここで集中を切らすことなく投げ切って完封。
 有終の美を飾り、大久保監督のインタビュー中にスタンドから「また帰って来て」の"ラブコール"。就任時の2015年からチームを日本一に育て上げた手腕を見事だった。まだ50歳。慶応大学野球部は永遠に続いていく」。塾野球部への愛も永遠。

2019年11月9日土曜日

初めての米子市民球場

【No.106 2019/11/2 鳥取城北 13-6(7回コールド) 創志学園
【No.107 2019/11/2 倉敷商業 7‐4 広島新庄】
どらドラパーク米子市民球場 第133回秋季中国地区高校野球大会

 18才まで米子で育ち、野球をやってきたのに米子市民球場の中に入るのは初めて。僕にとっての米子の球場は湊山球場。東山運動公園内に陸上競技場や水泳場は高校の頃からあったが球場は工事すらされていなかった。今はどらドラパーク米子市民球場が完成したのは1990年。僕が大学を卒業した直後だ。
毎年この公園内で開催されている米子元旦マラソンを走っているので何となくわかっているつもりだったが、まず入り口がどこか迷ってしまう。境港総合高校の帽子をかぶる部員からチケットを買い、球場に入る。コンクリートの階段は3階まであるようだが2階で中に入る。中国大会の準決勝ということもあってネット裏にはかなりの数の野球ファンがつめかけている。適当な席を探していたら東京の観戦仲間が声をかけてくれる。ノックを観ながら最近の情報交換なんかしていたら何だか神宮にいるような気分になってきた。
 第1試合。夏の県大会決勝で母校、米子東と死闘を演じた鳥取城北が岡山の創志学園と対戦。夏には米子東を応援したであろう地元の野球ファンたちも鳥取城北を応援している。
 初回、3番・河西威飛の2ランで先制するとネット裏では大きいと言わないまでも拍手や歓声。その裏、創志学園が1番・森田貫佑のソロホームランの反撃。
 4回表、6番・構優斗のタイムリーで城北が3‐1とリードを広げる。その裏、創志学園が5連打と2連続押し出し四球で5-3と逆転。
 このまま創志学園がコールド勝ちという展開かと思い始めた5回。鳥取城北はエラーからチャンスを作り、犠牲フライ、四球を挟んでの4連打で9-5と逆転。さらに6回に2点、7回に2点とって13‐6のコールド勝ちで決勝進出を決めた。来年のセンバツ出場をほぼ確実にした。阪神ドラフト1位の西純矢の後継者と言われる本格派右腕、三方陽登を打ち崩した打線は力強い。夏には米子東はこのチームに勝てるのだろうか、と心配になった。

(interested player)
 鳥取城北 畑中未来翔 
1番センター 1年生 構えた雰囲気やバランスのいい体つき、走り方にポテンシャルを感じた。
 創志学園 三方陽登
大きな曲がりのスライダー。球速も冬を越して上がってくるはず。
 倉敷商 福島大輝
4番センター。しっかりした体つきの右投右打の外野手。スイングも力強く鋭い。

2019年10月21日月曜日

ハイパーキャッチャー

【No.103 2019/10/20 早稲田大 5-2(延長12回)立教大】
(神宮球場 東京六大学2019秋季リーグ戦)
 早稲田にハイパーキャッチャー現ると言ったら言い過ぎだろうか。「スーパーよりも凄い」という言葉を使いたくなるほど早稲田の岩本久重(2年 大阪桐蔭)のパフォーマンスは圧巻だった。
 先輩捕手の小藤の怪我で回ってきたスタメンのチャンス。6番キャッチャーでスタメンの掲示板を見たときからワクワクした。これまで代打や守備での途中出場でしか見ていなかったが、初めてフルでプレーを見られそうだ。イニング間のセカンド送球は1.6秒台と聞いていたがこの試合の中でも1.7秒台を2回記録。これは先日のドラフトでソフトバンクから2位指名をうけた海野隆司(東海大)に匹敵するタイム。実戦の中でも素晴らしいスローイングを見せる。4回裏、大阪桐蔭の後輩、宮﨑仁斗がスチールをしかけてくるとショートバウンドながら1.94秒で刺す。6回裏、またも宮崎がしかけてくるが今度は待ってましたとばかりに余裕を持ってコントロールされた2.04秒の送球でタッチアウト。ボールがセンターに突き抜けるのではないかと思うほどの勢いで失速するどころか加速していくように見える。
 強肩は想定していたが驚かされたのはその脚力。第1打席、第2打席の外野フライで今の早稲田では珍しくセカンドまで全力で走るのだが、このときのランニングにスピード感がある。延長12回の決勝タイムリースリーベースのタイムは右打者としては珍しい11秒台(11秒6)。ベースを蹴るごとに加速している走りに早稲田の先輩、中村奨吾(ロッテ)の姿が重なった。
 この試合2安打したバッティングもスピードとパワーがある。
 また一人、見るのが楽しみな選手が増えた。

 

2019年10月18日金曜日

2019年東京六大学ドラフト指名選手

(明治大)
〇森下 暢仁・投手 広島1位
大学球界のエース。最速は155キロのストレート、カットボール、カーブなどすべての球種のレベルが高い。大学の4年間で心身ともにスタミナがつき、悪いなかでもゲームが作れるようになった。
〇伊勢 大夢・投手 DeNA3位
リーグ通算3勝もスリークウオーターから150キロ超のストレートやツーシームなど力強い投球。六大学選抜で出場した昨年の第6回 FISU世界大学野球選手権大会 2018ではエースとして活躍し優勝に貢献。
(慶應義塾大)
〇津留崎 大成・投手 楽天3位
高校3年秋のトミー・ジョン手術から復活。最速153キロのリリーバー。これまでの中継ぎからこの秋はクローザー的に起用されている。
〇郡司 裕也・捕手 中日4位
1年の秋からレギュラー。二塁送球1.9秒台のスローイングはすごみはないがコントロールがいい。バッティングは捕手らしい配球の良さで思い切りがいい。去年までは右中間に飛ぶ打球が多かったが、今年はひっぱる打球も増えた。
〇柳町 達・外野手 ソフトバンク5位
1年春いきなり3割を打ちベストナイン。春のリーグで通算100安打に到達したヒットメーカー。ルックスにも慶應らしい華やかさがある。
○植田将太・捕手 ロッテ育成2位
プレーを見た記憶がないのでコメントは控える。
(法政大)
〇宇草 孔基・外野手 広島2位
大学ジャパンのトップバッター。塁間を3.7秒台で走るスピードだけでなく、リーグ通算8本のホームランを打つなどパワーもある。スローイングの不安定なところは気になるがそれを打ち消すくらいの魅力があっての上位指名。
〇福田 光輝・内野手 ロッテ5位
昨年まではサード、この春からショートを守る。バッティングはフルスイングと勝負強さが特徴。強いキャプテンシーで大阪桐蔭でも法政でも主将。よく声を出し、メンタルも強い。

2019年10月7日月曜日

スリルはいらない

【No.98 2019/10/5 東京大 3-4× 早稲田大】
【No.99 2019/10/6  早稲田大 3‐0 東京大】
 (神宮球場 東京六大学2019秋季リーグ戦)
 明治に連勝で勝ち点を獲った早稲田。その勢いで東大に大勝、というわけにはいかず。
 1回戦。早稲田は序盤に3点をとるも中押しが出来ず。暑さによる疲れもあってか先発の早川(3 木更津総合)が2点を献上し、2-3と追い上げられる。3イニングを今西‐柴田と繋いで1点を守るかと思ったが、7回のマウンドにはリーグ戦初登板の野口(4 早大本庄) 。野口は不安を感じさせない投球で三者凡退。続く8回こそ今西と思ったが、マウンドに上がったのはルーキーの田中星流(仙台育英)。春季リーグで3試合登板し、防御率9.00。春の東大1回戦では点こそ取られなかったがヒットを2本打たれている。1点を守りにいくための継投とは考えがたい。四球からピンチを招き、東大の4番・青山海(4年 広島学院)にセンターへのライナーのタイムリーを打たれて同点とされてしまう。続く打者にボールが3つ続いたところで小宮山監督がベンチから飛び出してきて申告敬遠と同時に柴田(3年 早大学院)の交代を告げる。柴田がこのピンチをしのぎ、9回も抑えて、最後は3番・福岡(4年 川越東)のサヨナラヒットで辛うじてサヨナラ勝ち。
 7回、8回の継投について小宮山監督は「東大は相当いろいろなものを見ながらデータを収集しているでしょうから、であれば見ていないピッチャーを出した方がいいということも含めての判断です。」とコメントしているがこれは詭弁だ。他の大学との対戦でもこの点差で同じような継投できますか?
 2回戦は4回に3点。徳山(2 大阪桐蔭)の投球が安定していたのでハラハラすることはなかったが、追加点を奪えない打線にやきもき。最後は珍しいトリプルプレーで徳山がリーグ初完封。

野口(4 早大本庄)
野口(4 早大本庄)

2019年10月1日火曜日

小藤、決勝タイムリーツーベースで早稲田勝ち点

【No.96 2019/9/30 早稲田大 4‐1 明治大】
(神宮球場 東京六大学2019秋季リーグ戦)

 勝つことがこんなにチームを変えるのか。
早稲田は試合前からやる気に満ち、期待出来る雰囲気。明治のエース、森下を攻略できるか。
 2回表、今季初スタメンの瀧澤 虎太朗 (3年 山梨学院)のレフトへの犠牲フライで早稲田が先制。
 4回裏、先発の西垣 雅矢(2年 報徳学園)が明治の4番・喜多 真吾(4年 広陵)にセンター前ヒット、5番・森下 暢仁(4年 大分商)に左中間にツーベースを打たれワンアウト二、三塁。さらにキャッチャーの小藤 翼(4年 日大三)の打撃妨害で満塁。このピンチに早稲田はエースの早川 隆久 (3年 木更津総合)をマウンドに送る。早川は代打の公家 響(3年 横浜)を三振にとるが小藤が後逸し振り逃げ。この間に三塁ランナーがホームイン。小藤の立て続けのミスで1-1の同点。
 再三のピンチをしのいだ早稲田の9回表。4番・加藤 雅樹(4年 早稲田実)のツーベース、瀧澤の四球でツーアウト一、二塁のチャンス。7番・金子 銀佑(3年」 早稲田実)のサードゴロ。ベースを踏んでチェンジ、のはずが明治の三塁手・北本 一樹(4 年 二松學舍大附)がボールをつかみきれず、満塁。ここで前の打席、ツーアウト一、三塁で凡退している小藤。カウント1-2。ストレートをとらえた小藤のライナーがショートの頭上を抜ける。走者一掃のスリーベース。前の打席ではギアを切り替え150キロを連発した森下に力は残っていなかった。

2019年9月30日月曜日

ワセダ、0の呪縛から開放される

【No.95 2019/9/29  明治大 2-6 早稲田大】
 神宮球場 東京六大学2019秋季リーグ戦
 ようやく早稲田が無得点、連敗をストップさせた。
 秋季リーグ戦開幕3連続の完封負け。この試合も4回まで無得点。31個の0が並び、得点する雰囲気がない。こうなったらこの状況からどうやって得点するのかを楽しんでやろうじゃないか、と開き直って観ていた。
 5回裏、明治の先発の伊勢大夢(4年 九州学院)に連続三振でツーアウト。32個の0を刻むのかと観念しかけたとたんの快音。1番・田口 喜将(4年 早稲田実)、2番・中川 卓也 (1年 大阪桐蔭)がレフト前に連続ヒット。3番・福岡 高輝(4年 川越東)が死球で満塁。ここで今シーズンここまで13打数ノーヒットの4番・加藤 雅樹 (4年 早稲田実)。カウント2‐2と追い込まれる。インコースのストライクに大きく腰を引く姿にため息。勝負球もインコース。少し詰まった当たりがセカンド左へ。抜けろ! たくさんの思いのこもった打球がセンター前へ。 ヒットになることを確信した加藤は一塁ベースを回るときにガッツ―ポーズ。明治の守備のミスもあり、ボールは外野を転々。加藤激走、最後はホームベースにスライディングし喜びを爆発させた。この瞬間を待ちこがれていた応援席から「紺碧の空」さらに「Viva Waseda」。
 0の呪縛から開放されたワセダ打線は7回にダメ押し。1番・田口がこの試合3本目となるライトオーバーのツーベース、2番・中川がライトオーバーのスリーベースで今季初打点。3番・福岡もレフトオーバーのツーベースで続き、6‐2。
 先発の徳山 壮磨(2年 大阪桐蔭)が7回を1失点、8回を今西 拓弥(3年 広陵)、9回を柴田 迅 (3年 早大学院)に勝ちリレーでゲームセット。
 

2019年9月24日火曜日

東京 第21ブロック 代表決定戦

【No.91 2019/9/23 桐朋 3-10(8回コールド) 東海大高輪台】
【No.92 2019/9/23 戸山 0‐19 (5回コールド) 日野】
 桐朋グランド 2019年度 秋季東京都高等学校野球大会 一次予選
 第21ブロックの代表決定戦2試合。
 第1試合は0‐7で迎えたの回表に桐朋が3点返してコールド負けを逃れる。しかし、8回裏ツーアウト満塁から内野安打で3‐9。最後はフライをレフトが落球し、ゲームセット。東大野球部の選手の供給源でもある桐朋に肩入れしながら観ていたので残念。東海大系列の高校の中で一番厳しい環境の中で練習している東海大高輪台だが強豪のシニア、ボーイズの出身者もいて、個人の能力は高い。
 6点、3点、4点、6点と毎回得点を重ね、日野が大勝。初めてみる新チームはスタメンに右バッターが並ぶというある意味日野らしい打線。その右バッターたちが遅いボールを引き付けて右中間のネットにぶつけるのだから相手投手はたまったものではない。夏に国士館に勝った前のチームにも打線はひけをとらない。守備の欠点もここ最近のチームには感じなくなってきた。毎年のことながらピッチャーだよなあ、このチームは。
 戸山は、台風の影響の強風の中でフライをうまく処理していた。2安打はいずれも日野の投手のストレートを鋭いライナーで打ち返したもの。

2019年9月23日月曜日

法政、開幕4連勝

【No.90 2019/9/22 法政大 5-3  立教大】
神宮球場 東京六大学2019秋季リーグ戦
 前日、春のリーグの最終防御率投手、田中 誠也(4年 大阪桐蔭)の先発した1回戦。ロースコアの展開ににしぶとく競り勝った法政。この日は打ち合って接戦を制した。
 1-1で迎えた4回表。ここまで立教の先発、手塚周(4年 福島)に4つの三振を奪われるなど落ちる球に苦しんでいた法政。先頭の4番・伊藤 寛士(4年 中京大中京)が変化球をとらえる右中間のツーベース。続く、毛利 元哉 (4年 愛工大名電)のレフトへの当たりを立教のレフト、宮﨑 仁斗(1年 大阪桐蔭)が落球。二、三塁のピンチを手塚が踏ん張りツーアウト。第1打席でツーベースを打たれている8番・相馬 優人(4年 健大高崎)は申告敬遠で満塁。9番ピッチャーの高田 孝一(3年 平塚学園)と勝負するのはセオリー通り。しかし、ストライクが入らない。3-0から見逃し、ファウルで2-3となるが甘くなったボールをレフトオーバー。走者一掃のツーベース。4-1と法政がリードする。
 6回から小刻みな継投に入った法政。まずは石川 達也(3年 横浜)が2番手でマウンドへ。打者4人に3本の長短打を浴びて、ワンアウトしかとれず1失点で降板。緊急登板の柏野 智也(3年 広陵)が犠牲フライの1点でしのぎ4-3。
 7回から法政のマウンドには4番手の内沢 航大 (4年 八戸工大一)。8回裏、ワンアウト二塁でこの試合2安打の4番・山田 健太(1年 大阪桐蔭)。カウント2-2からフォークで空振り三振。5番・江藤 勇治(4年 東海大菅生)には左キラーの新井 悠太朗(4年 折尾愛真)をぶつけてこのピンチを乗り切る。
 9回表の法政。先頭の中村 迅(3年 常総学院)のセンターオーバーの打球はいったんホームランと判定されるもくつがえってツーベースに。少し嫌なムードになるも代打、札葉 弘樹(4年 川越東)が三遊間をゴロで破るタイムリーでダメ押し。最後は三浦 銀二(2年 福岡大大濠)が三人でぴしゃりとしめくくった。
 法政は打線にしぶとさがあり、小刻みな継投もはまっている。明治と慶應の優勝争いかと思っていたが、法政も絡んできそうだ。

2019年9月15日日曜日

ゲームチェンジャー不在は痛いよな

 ゲームチェンジャー不在の2チームが苦しんだ。
 開幕カードの明東戦。いくらバッティングがいいとは言えエース森下暢仁(4年 大分商)を5番で使う明治は打線の調子がよくないんだろうな。仕上げ時期のオープン戦でベストオーダーで臨んだであろう東洋大戦、日本通運戦はいずれも完封負けしている。
 4回に石元 悠一(3年 桐朋)のライトへのホームランで先制。6回に明治は5番・森下のタイムリーツーベース、6番・和田慎吾(4年 常総学院)のタイムリーで逆転。ここから打線が爆発してというのがよくある東大戦のパターンなのだが…。
 8回裏、4番・青山海(4年 広島学院)が森下の151キロのストレートを完璧にとらえた当たりが右中間を破り、2-2の同点。9、10、11回両校ともに三者凡退。
 12回表。明治は、岡本伊織(創志学園)、蓑尾海斗(日南学園)ルーキーコンビの代打連続ヒットから2点をとって東大を振り切った。
 こういう膠着した試合、春のリーグ戦で流れを変えていたのが丸山和郎(2年 前橋育英)だ。抜群のスピードを武器にセフティバント、意図的に叩きつける内野安打でチャンスメークをしたかと思えば、ここぞの場面の盗塁を決め明治の得点源になっていた。ベンチにすら入っていないのが心配。
 明治のゲームチェンジャーが丸山なら早稲田のゲームチェンジャーは瀧澤虎太郎(3年 山梨学院)だ。春の早慶1回戦のホームスチールに見られるようにすぐれた観察眼、野球センス、勝負度胸の持ち主。本来はミートに優れたバッターだがここぞの場面では狙ってホームランも打てる。1番に瀧澤の名前のないスタメンを見て早稲田の苦戦を予感した。
 法政の打線が好調なのは先週観たオープン戦で分かっていたので早川、今西はよく1点でしのいだ。高田孝一(3年 平塚学園)の140キロ後半のストレートに振り遅れる場面が目立った。高田の出来はよかったので仕方ないが、そのあとのリリーフ陣から得点できないとは。カウント0-3からストライクをとりにきたストレートに振り遅れる4番バッターを見て、こりゃだめだな、とつぶやいてしまった。
【No.88 2019/9/14 明治大 4-2 東京大】
【No.89 2019/9/14 法政大 1-0 早稲田大】

2019年9月5日木曜日

SUBARUタイブレークで力つきる

【No.86 2019/9/3 NTT東日本 4-2 (12回タイブレーク)SUBARU】
県営大宮球場 第45回 日本選手権 関東最終予選
 本大会でも優勝候補の一角に上げられるであろうNTT東日本に対しSUBARUは健闘した。
 2年目の川上雄太朗(星槎道都大)がNTT東日本のエース堀誠と互角に投げ合い、7回まで被安打2の無失点。8回からリリーフした高橋 史典(立正大)がワンアウト二塁のピンチをしのぐ。その裏、7番・石田陽平のこの試合2本目のヒットとバントでチャンスを作る。ここでNTT東日本は大竹飛鳥(関東学院大学)を投入し、得点を許さない。
 延長は10回、11回ともに両チームとも得点圏までランナーを進めるも得点できず12回からタイブレーク。ノーアウト一、二塁。ここまでノーアウトではことごとくバントを使ってきたNTTだったがここは9番・阿部健太郎に打たせる。カウント2-2から死球で満塁。続く1番・向山基生の3球目にワイルドピッチ。NTTが先制する。この回からSUBARUは代走を出した関係でキャッチャーが唐谷良磨(桐蔭横浜大)から君島健太(國學院大)に代わった。緊迫の場面でのキャッチャーの交代はピッチャーのリズムを狂わせることも多い。サヨナラの場面での代走だったので仕方ないが゙…。向山がセンター前への2点タイムリーで3-0。ここで送りバントを使い、連打でさらに追加点、4-0。
 SUBARUは3番・遠藤康平(青山学院大)の犠牲フライ、4番・岩元聡樹(日本経済大)のタイムリーで2点返すもそこまで。
 外野手のファインプレーやNTTの走塁ミスもあって、終盤はSUBARUに流れがあったが1本が出なかった。

2019年9月2日月曜日

慶應、スタンバイOK

【No.85 2019/9/1 慶應義塾大 4-1 亜細亜大 慶大グラウンド オープン戦】
  理想的な慶應の快勝だった。
 リーグ戦直前のこの時期のオープン戦は仕上がり状態を確認するという側面が強い。
   慶應も亜細亜も開幕を想定したスタメン。慶應・高橋佑(4年 川越東)、亜細亜・内間(3年 宜野座)の両エースが先発。
 5回裏、慶應がコントロールが甘くなり始めた内間をとらえ、7番・小原(4年 盛岡三)、8番・瀬戸西(3年 慶應)が連打。代打の若林(2年 履正社)がサード右を抜く鋭い当たりのツーベース。慶應が2点を先制する。
 6回裏、慶應は3番・郡司(4年 仙台育英)のレフトオーバーのホームラン、途中出場の嶋田のレフトフェンス直撃のタイムリーツーベースでさらに2点追加し、4-0。
 春のリーグで立ち上がりに苦しむことのあった高橋佑は3回までパーフェクト。1点を失うも7イニングを被安打3、6奪三振。ストレート、スライダー、カットボール、ツーシームとあらゆる球種を試すように投げ切った。
 エースが好投、集中打、主砲のホームランと仕上がりを確認するには十分な試合だった。

2019年8月26日月曜日

留守番組、惨敗…

【No.84 2019/8/24 早稲田大 2-11 明治安田生命 安部球場 オープン戦】
 主力がごっそり富山のオールスターに行っているので仕方ないが、明るい展望の開けるような試合を観たかったなあ。
 先発の柴田(3年 早大学院)は5イニングを投げ3失点。ストレートは社会人相手に通用していたが変化球のコントロールが定まらず、5回には明治OBの高瀬に2ランを打たれる。
 6回に登板した2番手の藤井(4年 東筑)は5本だの長短打を打たれ5失点、7回には長柄(2年 金沢)が去年までこの球場でプレーした岸本にタイムリーツーベースを打たれる。球が速いとか勢いがあるだけでは抑えられないレベル。8回は上條(4年 早稲田実)が0で抑えるも9回は松本(4年 早稲田実)が先頭の新城に右中間にホームランを打たれるなど2失点。
 打線は明治OBの高橋に5回までヒット2本に抑えられ無得点。6回、代打の米田(4年 松山東)が慶應OBの三宮からタイムリーツーベースを打って1点返す。早稲田OBの北濱、法政OBの玉熊に7、8回をノーヒット。最終回、立教OBの小林から内野安打で1点返すのみ。

2019年8月5日月曜日

ハイレベルな中学野球

【No.82 2019/8/4 中本牧シニア 5-6× 浦和シニア 神宮球場 リポビタンカップ第47回日本選手権】
 昨日に続いて朝から神宮。中学生の硬式野球シニアリーグの日本一を決める「リポビタンカップ第47回日本選手権」だ。今日は準決勝。お互いに点を取り合う攻防が続き、一死満塁でのタイブレーク方式の延長戦に。9回表、併殺でピンチをしのいだ浦和が押し出しでサヨナラ勝ち。
 7回土壇場で同点の左中間ツーベースを打った浦和の4番・サード坪井蒼汰。フライの対空時間が6秒を超えるがっちりした体格のスラッガー。3番・ショート山田慎之介は7月に行われた全米選手権大会の日本代表。攻守走すべてにわたってハイレベルな選手だ。中本牧の4番・サード、小池祐吏。父は横浜ベイスターズで活躍した小池正晃氏。父と同じこの大会での優勝はならず。センター前に抜けるタイムリーヒットは山田も反応できない打球の速さ。サードの守備も落ち着いている。

2019年8月2日金曜日

マウンドの神様 (実業之日本社文庫)


 野球についての小説6編、エッセイ2編。  『バッテリー』のあさのあつこは強豪私立と都立に分かれた小学校時代のバッテリーが甲子園をかけた決勝で再会。人物の掘り下げ方があさのあつこらしい。
 『白球アフロ』の朝倉宏景の「絶対的最後」。やっぱりこの人の野球描写にうまさには舌を巻く。
 桐蔭学園野球部OBの早見和真は自らの体験を生かした「あの日、監督ががうなずいていれば、僕は――」。「ひゃくはち」もそうだが、この人の野球部ものはリアルだ。
 『謎解きはディナーのあとで』の東川 篤哉は当然ミステリーの「カープレッドより真っ赤な嘘」。ネタバレになってしまうから詳しくは書かないが、帽子のロゴでそう持っていきますか!  
 このテの作品集ではタイトルの作品がおさめられているものだが、「マウンドの神様」という作品はない。なんでだろう?

六大学オープン戦廻りは新座から

【No.80 2019/8/2 立教大 4-1 SUBARU 立教新座グランド オープン戦】
 甲子園のすべての代表が決まり、本大会までの狭間の週。僕にとっては六大学のオープン戦周りの時期である。
 立教は前日から新座と岩手県洋野町に分かれての夏季キャンプに突入。試合開始1時間半前にグランドに着いたらゲーム形式のノックの真っ最中。ネット裏で目を光らせていた溝口監督から時折、厳しい言葉が飛ぶ。
 1回表、SUBARUが4番・岩元のタイムリーで先制する。その裏、立教が3番・金川がライトへ高々と打ち上げるツーランで逆転。
 4回から登板した立教の左腕・江口は2四球を出すも3イニングを無安打無失点。そのあとをうけた手塚は一死から四球とヒットで一、二塁と攻め込まれる。8番・三浦にもライトへ弾き返されるが、ライト中嶋からのストライクのバックホームでセカンドランナーの龍がタッチアウト。
 8回裏の立教。4番・山田が詰まりながらライト前に運び、手塚の右中間を破るスリーベースと中嶋のライトへのツーベースで4-1とリードを広げる。
 9回表、自らのタイムリーで気をよくする手塚がSUBARU打線を0に抑える。
 立教は第2先発の候補である投手たちが結果を出した。1か月後、日本選手権大会関東代表決定戦に臨むSUBARUはどこまで調子を上げていけるか。初戦は投打ともに強力なNTT東日本だ。
 松の緑の後輩君は怪我で試合に出られる状態でなくて残念。

2019年7月28日日曜日

東京の決勝

【No.78 2019/7/27 小山台 0-4 関東一 神宮球場 第101回全国高等学校野球選手権大会 東東京大会】
【No.79 2019/7/28 國學院久我山 4-2 創価 神宮球場 第101回全国高等学校野球選手権大会 西東京大会】
 長い梅雨で中止になった日も多く、やりくりが大変だっとと思うが、東西ともに予定通りのスケジュールでの決勝。
 開幕日はカイロが欲しくなるような冷涼さだったが、決勝に合わせるかのようなこの時期らしい猛暑。
 東東京の決勝は都立初の2年連続決勝進出の小山台と関東一。
 初回、小山台は四球とエラーで一死三塁のチャンスを作るも4番・吉田がショートゴロ併殺で先制出来ず。ここまでの5試合を一人で投げぬいてきた小山台のエース、安居院。4回に関東一の2番・村岡に右中間を破る三塁打を打たれ、4番・平泉にライト前に弾き返され先制を許し、さらに追加点で0-2。疲労の色濃い安居院は8回にさらに2失点。打線は関東一の背番号10谷の制球の不安定さに付け込めず、2本のヒットで完封負け。決勝の壁は今年も破れず。甲子園への最後の壁は厚い。昨年もそうだったが、1人の投手で夏を勝ち抜くのは厳しい。もう1枚信頼できる投手を育てるべき。健大高崎のように役割を細分化させたスペシャリストの継投という方法もある。
 西東京の決勝はノーシードから勝ち上がってきた創価と早稲田実、春の東京チャンピオン東海大菅生を破った國學院久我山。
 1回表、國學院久我山は4番・宮崎のタイムリーで先制する。2回表、國學院久我山はセフティスクイズで追加点2-0。4回裏、スクイズで1点返した創価は6回裏、4番・中山のレフトへのホームランで同点に追いつく。直後の7回表、すべてショートに飛んだ当たりを創価の谷藤が右に左に軽快なステップでさばく。好プレーにスタンドがわく。流れは創価に傾いたと思われた。
 最終回、2点取られたあと踏ん張っていた創価の左腕エース、古川が崩れる。2連続四球のあと4番・宮崎のタイムリーに打たれて勝ち越される。5番・高下に四球。6番・坂口にツーボールトなったところでスタンドの大きな拍手を浴びながら交代。坂口がライト前へ運び4-2と國學院久我山がリードを広げる。
 9回裏、國學院久我山のエース高下はツーアウトからのヒットと四球。ホームランが出ればサヨナラの場面も3番・宮原をセンターフライ。センター西川のグラブに打球がおさまった瞬間、28年ぶりの甲子園出場が決まった。29歳の尾崎監督のインタビューはすがすがしかった。
 

2019年7月27日土曜日

Wの守護神対決

【No.77 2019/7/25 豊田市・トヨタ自動車 4-6  千葉市・JFE東日本 東京ドーム 第90回都市対抗野球大会】
 今年の都市対抗の決勝はともに早稲田OBのクローザーを擁するチーム同士の対戦となった。
 ミスター社会人と言われるトヨタ自動車の佐竹功年。準決勝までの4試合すべて抑えとして登板し8イニングで自責点1(防御率1.12)。JFE東日本の須田幸太は11イニング2/3で自責点2(防御率1.54)。佐竹がリードした場面で出てくるのに対し、須田は同点あるいはリードされた場面で登板し、勝利を呼び込んでいる。佐竹が早稲田の後輩でもあるキャッチャーの細山田とのコンビで老獪な投球で抑えるのに対し、須田はストレート中心で打者を抑えにかかる。
 両クローザーにどんな形でつなぐかが試合の大きなポイント。
 1回表、トヨタがこの大会好調の4番・沓掛(慶應義塾大)のタイムリーで先制。2回裏、JFE東が8番・長谷川(法政大)の2ランで2-1と逆転。4回表、トヨタが8番・細山田のホームランで同点に追いつく。
 同点になった直後の4回裏、トヨタに痛いミスが出る。ワンアウト一塁からのショートゴロ。ゲッツーのタイミングだったが、トヨタの北村(亜細亜大)がボールを落としファーストに送球出来ず。このあとJFE東が3連打などで4点とって6-2。
 6回表、トヨタが多木のタイムリーで3-6と追いかける。7回表にはまたも沓掛のタイムリーで4-6。ツーアウト二、三塁の一打同点の場面。ここでJFE東は須田を投入。前の打席タイムリーの多木をサードゴロに打ち取り須田は大きくガッツポーズ。
 2点差に追い上げたトヨタも流れを引き寄せる力をクローザーに求める。佐竹は内野安打を許すも2連続三振。
 8回表の須田。先頭の西潟(桐蔭横浜大)に痛烈なライナーを打たれるがファースト岡田(駒澤大)がダイビングキャッチ。ツーアウトとなって迎える打者は早稲田、DeNAの盟友、細山田。しゃがんでスパイクの紐を結び直す須田、バッターボックスを外す細山田。二人だけの時間をじっくり楽しんでいるようだ。カウント1-1。インコースの142キロのストレートに細山田がつまる。完全なショートゴロなのに須田は身をていして捕りにいく。細山田もこたえるように一塁をしっかり駆け抜ける。
 8回裏、佐竹‐細山田のバッテリーがツーアウト一、二塁。ファーストはけん制の必要がないのでベースから離れている。セカンドのけん制をフェークで入れておいてからのサインプレーの一塁けん制。ファーストが素早くベースに入り、佐竹の小さなモーションのけん制でタッチアウト。一塁ランナー岡田の反応を見てここぞとサインを出した細山田の冷静なジャッジ。
 流れを引き寄せる大きなプレーのあとのトヨタ最後の攻撃。須田はビッグプレー直後のトヨタの勢いも意に介さず。IFE応援団のドームにひびく須田コールも後押しする。2連続空振り三振でこたえる。2番・小河をファウル2球で0-2とあっという間に追い込み、最後は渾身のアウトコースのストレートで見逃し三振。

2019年7月20日土曜日

Kにご難の

【No.70 2019/7/20 JFE東日本(千葉市) 2-6× 明治安田生命(東京都) 東京ドーム第90回都市対抗野球大会】
 JFE東日本に北崎寛和(コーチ)、須田幸太、土屋遼大、中澤彰太、松本啓二朗(日本製鉄かずさマジックからの補強)。明治安田生命に成島広男(監督)、本田将章(助監督)、北濱峻介、道端俊輔、岸本朋也、木田大貴、大野大樹、佐藤晋甫。両チーム合わせて13名の早稲田OBが所属する同士の対戦は須田投手つぶやくところのさながら早稲田のOB戦。しかし、悪目立ちしてしまったのはライバル慶應の苦しい時代を支えた左腕エースたちだった。
JFE東日本の中林伸陽は0-0の5回に2番手として登板。慶應でリーグ通算20勝を上げた左腕エースは早稲田OBの木田に2点タイムリースリーベースを打たれ、先制を許してしまう。そのままのスコアで進んだ最終回。2-2で追いつかれた明治安田生命のマウンドにリーグ通算10勝の三宮舜。四球でピンチを広げてまさかのサヨナラ満塁ホームランを被弾…。
 もちろんW的なツボに入るシーンもあった。
 まずは試合前の北崎コーチ、本田助監督のWノック。二人とも人に教える立場になったんだよなあ。ノックする姿さまになっている。
 5回裏、センター前ヒットで出塁した中澤が初球から走ってくる。それくらい読んでいたと言うばかりに道端がセカンドベースに低く速い送球で刺す。
 9回表。0-2とビハインドの場面でJFEは須田をマウンドへ。明治安田の先頭の5番・大野がライトへ大きな飛球。この打球をフェンス際で松本がキャッチ。後ろから「けいーじろー」の絶叫の声。振り返るとDeNAのユニフォームの人が。先日の大阪ガス戦では「須田幸太」のユニフォーム、マフラータオルの人たちも見かけた。二人ともファンの人たちに愛されていたんだなあ。
 JEFには勢い、一体感がある。この大会の台風の目になるかも。すでになってるか。

2019年7月16日火曜日

雨上がりの大逆転

【No.66 2019/7/15 日野 5-4 国士館 市営立川球場 第101回全国高等学校野球選手権大会 西東京大会】
 強い雨に開いていた傘も閉じられた6回。一塁側スタンドからタイミングよく流れた「雨上がりの夜空に」を合図に日野の反撃が始まる。先頭の2番・入江がセンター前にしぶとく落とす。3番・渡辺がレフト前ヒットで続く。4番・坂本もレフト前へ。3連打で1-3。試合展開と雨でしおれていたネット裏の日野を応援する人たちも息をふきかえす。6番・廣岡のセンター前のタイムリーで1点差。さらに2連続四球を選び、押し出しで同点。国士館はここでエース山田が降板。さらにリリーフの石橋からも四球。連続押し出しで勝ち越す。1番・山崎主がライトへ鋭くはじき返し5-3とリードを広げる。
 7回に1点返され4-5と追い上げられ最終回。国士館の先頭の4番・黒澤のセンター前ヒット。じわりと緊張感が高まる。代走・小高が続く打者の初球に走ってくる。これをキャッチャー坂本が落ち着いて刺す。代打攻勢の国士館にツーアウトながら一、二塁のチャンスを作られる。6回からリリーフした関口の得意のカーブがタイミングを狂わす。バックネット前に上がるフライ。キャッチャー坂本のミットにボールがおさまると大きな歓声が球場を包んだ。
 今年こそ地元の野球好きのおっちゃんとして日野駅前からチャーターバスに乗って甲子園に行きたいものだ。

2019年7月15日月曜日

須田の熱投に後輩が

【No.64 2019/7/14 岡山市・シティライト岡山 4-3  宮崎市・宮崎梅田学園 東京ドーム】
【No.65 2019/7/14 大阪市・大阪ガス 2-3  千葉市・JFE東日本 東京ドーム】
 待ちに待った瞬間は9回にやってきた。2010年以来の都市対抗に須田幸太が戻ってきた。0-0でのクローザーの登板はJFEベンチの「勝ちにいくぞ」の意思表示。それに応えるのは当然と背番号20は圧巻の投球を披露する。先頭の3番・峰下のセンターフライのあと5連続三振。投じた21球はすべてストレート。早稲田の後輩でもあるキャッチャーの土屋 遼太のサインに首をふることもなく自信満々に投げ込む。あまりの強気ぶりに見ていてヒヤヒヤするが、キレもコントロールも素晴らしい。延長11回、ワンアウトから大きな打球は途中からライトに入っていたこれまたWの後輩、中澤 彰太が好捕。
 タイブレークとなった12回表。須田は4番・土井にレフトへ犠牲フライを打たれて1点とられる。続く5番・古川に初の被安打となるタイムリーツーベースを許す。2失点にグラブを叩きつけるような悔しい仕草をみせながらベンチに帰ってくる。「須田を負け投手しないでくれよ」。その裏、3番・鳥巣のしぶといヒットで同点においつく。ツーアウトになるがファインプレーの中澤に期待。変則左腕の秋山に食らいつくように粘る。外のストレート、縦の変化球、インコースのストレートのゆさぶりに対応。9球目をとらえた打球はライト前へ。
https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2019/07/14/kiji/20190714s00001003445000c.html

2019年7月14日日曜日

90回目の都市対抗開幕

【N0.63 2019/7/13 山形市・きらやか銀行 0-1 門真市・パナソニック 東京ドーム】
 90回目の都市対抗。今年の開幕戦は昨年までの前年優勝チームが試合するという形をとらない。ライトスタンドまで届く赤が目立つきらやか銀行と近畿第6代表という増枠の恩恵をうけて出場のパナソニックが対戦。
 スタンドのボルテージが上がるようなシーンがなく、淡々と試合が進む。こういう試合のとき、投手戦、貧打戦と聞いてくる人もいるが、「両方だね」と答えることにしている。実際、どちらかなんて判断できないことも多いしね。はっきり言い切る人は何を根拠にしているんだろう?
 パナソニックの先発、左腕の榎本(京都学園-佛教大)が6回ツーアウトまでノーヒットノーラン。球数が100球に近くなった7回はスライダーのコントロールがつかなくなるなど調子に陰りが見える。8回から縦の変化球のいい抑えの藤井聖(興国-関西国際大)が登板し、1点を守り切った。
 六大学OBでは明治OBの中原北斗がきらやか銀行の6番センター、立教OBの田中宗一郎がパナソニックの6番DHで出場。中原は3打数ノーヒット犠打1、田中は2打数ノーヒット1四球。

2019年7月7日日曜日

W北野 渡辺美里の母校に

【No.61 2019/7/7 東京大 7-6 京都大 東大球場 2019京都大学定期戦】
【No.62 2019/7/7 千歳丘 9-0 松原 神宮球場 第101回全国高等学校野球選手権大会 西東京大会】
 今年で100周年を迎える東大と京大の定期戦。
 2回裏に岡(3年 小倉)のツーベース、大音(2年 湘南)のタイムリーで東大が先制する。直後の3回表、京大が反撃。北野高校の北野君のタイムリーで逆転。東大はその裏、4つの四球を選び3-2と逆転。
 4回表、京大の6番・岩城(3年 嵯峨野)が東大のエース、小林大(4年 横浜翠嵐)からライトオーバーにホームランをかっ飛ばし同点。その裏、東大は梅山(3年 四日市)、笠原(3年 湘南)、辻居(4年 栄光学園)の3連打などで3点とって突き放す。
 6回表、京大は4番・西(4年 西京)のタイムリーツーベース、岩城のタイムリーなどで1点差に迫る。西はオリックス・バファローズジュニア - 郡山リトルシニアという球歴で関西学生野球連盟選抜にも入った、野球的にもエリートなんだなあ。結末を見届けたいシーソーゲームとなったが、神宮へ移動。東京の高校野球の開幕戦で米子東OBの秋本則彦監督の千歳丘がミュージシャン渡辺美里の母校、松原と対戦するのだ。
 千歳丘は開幕戦の固さもあって前半は松原に合わせるような試合になって少し気をもむ。しかし、落ち着きの見え始めた3回以降得点を重ね、9-0で7回コールド勝ち。7回ツーアウトから参考記録ながらノーヒットノーランの記録のかかった先発投手の松岡君が交代。非情ともいえる采配にも思えたが、温情あふれる采配だったことを知りほっとした。
【西東京】都千歳丘開幕戦でコールド発進 あと1人で7回ノーヒットノーランも交代…には理由があった https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2019/07/06/kiji/20190706s00001002344000c.html
 




2019年7月5日金曜日

甲子園を目指せ! 単行本進学校野球部の奮闘の軌跡 タイムリー編集部 (著)

 
進学校というのも野球本の一つのジャンルとしてすっかり確立された感がある。
 この本でも市立金沢高校、県立松山東高校、県立仙台第二高校、県立膳所高校、県立東筑高校、県立掛川西高校の6校がご丁寧に偏差値つきで紹介されている。2017年から2018年のチームにスポットをあてその学校の「いま」を中心にしたレポート。
 市立金沢高校は石川県でなく、神奈川県横浜市の学校。名門・横浜高校のキャプテンとして荒波(元DeNA)、成瀬(オリックス)らとともに2003年センバツ準優勝した吉田斉が部長をつとめる。「『成功ありき』で考えているんです。ひとつでも失敗すると、そこから崩れていってしまう。」。失敗することになれていない、失敗してはいけないという優等生気質をずばり指摘している。
 進学校の宿命、練習時間の短さ。県立松山東高校も7限のときは1時間40分しか練習時間がとれない。そういう中で監督の目ではなく、やらないとすぐ終わってしまうという集中力、自立心が養われる。
 東北地方最高の偏差値71を誇る県立仙台第二高校は「文武一道」が校訓の伝統校。仙台一との定期戦は杜の都の早慶戦と言われる学校上げての一大イベント。負けてしまうと応援部が丸刈りなるという熱のいれよう。
 優秀な頭脳を駆使してデータ分析に強みを持つ進学校県多い。県立膳所高校は一味違う。普段は書道部などを兼部する野球未経験者が「データ班」としてチームを支える。野球の専門用語を理解することから始め、偵察で丸一日1日3試合球場にいて野球にどっぷりつかることに慣れるのに時間を要するという。
 春3回、夏6回の甲子園 過去30年の福岡公立高校で夏の甲子園に出場した唯一の高校、県立東筑高校。「石田伝説」の石田旭昇(法政大)で2017年夏、2018年春と二季連続の甲子園出場を果たしたチームを取り上げている。「2年半を野球だけに没頭させるなんてもったいない」という青野浩彦監督は「日本一短い練習で、日本一強いチームを作ること」。
 「うち進学校なんですか?」。県立掛川西高校は「野球が強いから掛西に入るために勉強した」という部員も多い。静岡高校の部長、副部長として4年で5度の甲子園に出場した大石卓哉監督。「投手が投げてから捕手が返球する二塁到達2秒以内 守備からベンチに戻るのは10秒以内 ベンチから守備につくのは35秒以内(投手、捕手が攻撃に絡んだ場合は45秒以内)」といった甲子園タイムを意識して練習する。
 もうすぐ地方大会は真っ盛り。進学校の部員たちには2割増しくらいでエールを送りたくなる。 


 
 

2019年6月23日日曜日

【抜き書き】甲子園という病

・child abuse(チャイルド・アビュース)児童虐待 はメジャーリーグスカウトの甲子園を取り巻く環境のことを表現
・「甲子園で山なりボール」
指導者からいつも言われる言葉は「痛いか?」ではなく、「いけるか?」そうなると「いけます」というしか言えないですよね。木更津総合・千葉貴央
・「日程は変えた方がいいと思います。千葉県大会だと七、八試合もあって二度の連戦がありますから選手にはきついと思います。ケガをしている選手に出場の可否の判断を促しても、自分から『出ない』と決断するのは難しいですい。だから、そうならないようルールをつくったり、指導者の方の自覚が必要なのかと思います」(千葉)
・2013年は投手の登板過多の問題が取り上げられるようになったエポック
「ピッチャーの登板過多について追及していこうという動きは過去にもあったけど、高校野球は変わらない」(ある雑誌編集者の言葉)
済美のエース、安樂智大が広陵戦で延長13回232球を投げたことにアメリカのメディアが「正気の沙汰ではない」とかみついたことが発端
・エースが多く登板する要因
プロのスカウトの視察、遠くから遠征してきたチームに「エースを出さないのは失礼」などあるが指揮官の勝利至上主義による場合が多い。「選手を勝たせたい」と大言壮語するが「自らが勝ちたい、恥をかきたくない」という気持ちが根底にある。

・早熟化
「未完成のまま送り出していれば、松坂はもう少し長く活躍できていたかも知れない」(小倉清一郎)
・メディアが作り上げる「スーパー1年生」。
「高校生は未熟なので『ドラフト1位候補』や『ドラフト候補』と言われると、本人はそのレベルの選手でないと自覚していても、意識はすると思うんです。プロに行けるかどうかなんて100%ではないじゃないですか。高校生のことを増長させる表現を使うのは疑問に思います。メディアの人は選手を取る側の人間ではないわけですから。(略)責任を取らない大人がそうやって子どもの夢を勝手に大きくして、慢心させる環境はよくない」(酒田南 美濃一平)
・「いまの野球界は、高校野球の間で結果を出さないと将来が見えてこないという現状にあります。野球とは経験を有するスポーツで、長いスパンの育成計画が必要です。そうであるのに、負けたら終わりの一発勝負の舞台(=甲子園)がある。そこで結果を残すための"促成栽培"をしないといけない子どもたちにとって良くないことだと思います。
(元阪急 竹本修 市立尼崎監督)
・「本来は、指導者が学ぶ機関を作るべきだと僕は思いますね」
「小学生を指導する体制を本気で考えないといけない。野球をやる場所も作ってあげないといけない。アメリカはうまくやっていますね。目先のプラスマイナスじゃなくて、ちゃんと野球が文化になるようにしています」
(山本 大阪偕星監督)
・高校サッカーの感動の裏で、決勝に上がった二校の日程を見て驚いた。一週間で五試合。いろいろな事情はあるんだろうけど、もう少し選手ファーストで考えて欲しいな。選手が潰れてからでは遅いよ」(サッカー長友)
・ピッチスマート MLB機構と米国野球協会が幼少期の投げすぎへの対策
一日の投球数は十七、八歳で最高105球、七十六球以上投げた場合は次回登板まで四日間の休養を必要とする。試合に登板しない期間を年間四か月以上設け、そのうち二、三か月は投球練習しない。
・福岡大大濠の三浦銀二の登板回避をメディアが称賛するも「勝つための戦略」
・三浦が190以上投げた翌々日に先発したのは二番手以降の投手を育てられなかった指導者の責任
・「今まで野球をやってきて楽しいと思ったことがないです」
(東海大相模 小笠原慎之介)
・「スポーツ、野球はプレーしている時が楽しいはずなんです。メジャーリーガーですごい成績を残している選手は『楽しもう、楽しもう』と言わなくても、それが当たり前の中でやっているんです。ところが、日本は失敗したらダメ、エラーはいけない、勝たばあかん、と。そればっかりじゃないですか。負けたら終わりやぞ、という精神で戻るところがない。小笠原の言葉は、高校野球をやっている人間の本音やと思うんです」
(グアテマラでの経験)野球をやっているその瞬間が楽しい。日本では野球をやっていたことを語りあったり、勝った経験をしたこと、いい友達が出来たと後からじじわくるものばかり。
福知山成美の部員が30名から150名に
(田所孝二 岐阜第一監督)
・食トレという拷問
ご飯のグラムを測る 体重をチェックして叱責
『食事って楽しく食べるものでしょう。お父さんやお母さんと今日は何があったって笑いながら食べるもんじゃないの』という妻の言葉に食事の仕方を変える。「食事を”餌”にしてはいけない」
「高校球児の”心の機械化”」「機械の一部みたいに高校球児を扱っている。食事のことはその一例ではないでしょうか。子どもには心があるのだから、そこを大切にして育んでいかなきゃだめだと思う。監督がいい顔をして、選手もいい表情でノックを受ける。選手たちがいい雰囲気の中にいたら、おのずと成長していいくと思います」
(日大三・小倉全由監督)
・美里工業 「工支援(こうしえん)」 「工業」を支えるための自主的なグランド内外でのサポート
・履正社の安田の父は大阪薫英女子陸上部監督
・根尾のスポーツシーズン制 アルペンスキーと野球
・「高校生らしさとは何か」品行方正が正しい姿に思っていたが、挨拶ができないことも、眉毛をそっていることも個性と思えるようになってきた。
・神戸国際大付への日本高野連の田名部事務局長から眉毛について警告
・見た目や高校球児らしいという判断のもとで人を評価して決めつけてしまうのではなく、「高校生らしい」と受け止め、彼らが持つエネルギーを正しい方向へ導いていく、それこそが本当の教育ではないか。
・日本ハムには選手教育ディレクターという社会人としての生活指導をするスタッフが存在する。
「他球団の多くのスカウトは、噂を流したがりますよね。『態度が悪い』『生意気だ』とか。うちは、そういうところで差別化をはかれているという自負はある。他球団が『ダメだよ、あんなやついらない』と野球以外の部分で切り捨てていった選手をマメに調査して、拾う。そして育てる。実際、生意気だったとか、そういうのが噂になる選手って、それそのものがエネルギーに変わる要素の一つだったりするんです」(大渕隆)
<作者の主張>
高校球児らしさとは何なのか? 若い彼らが持つエネルギーの発動を「態度」などで制限するのではなく、大きな力として認めてやる。そして、それを正しい方向へと導いてやるのが、指導者や大人の役目であろう。
高校野球の歴史は100年を超えた。その中で、多くの人間が「高校野球はこうでなければいけない」と思い込んでいる。だが、本来の高校野球は「教育」の一過程であり、スポーツである以上、楽しくやるべきなのだ。高校野球が100年で積み上げてきた歴史は素晴らしいものだが、高校球児らしき時代はともに変化していく。
 甲子園大会が100回を数えたいま、我々は「甲子園」にこびりついた考えを一度洗い流し、再考してみるべきだと思う。

取り上げた数々のエピソードは指導者や関係者をつるし上げるためのものではない。本書の目的は、隠れていた事実に目を向けることによって、これからの甲子園がどうあるべきかを問うことである。

虐待とも言える投手の登板過多、選手の気持ちを無視した「松井の5敬遠」のような戦術、考える力を球児から奪う長時間練習、生きる楽しみを奪う食トレーニング。

「野球界をよくしたい」

高校野球は素晴らしいし、甲子園は目指す価値のある舞台だ。だかこそ、時に有望な選手たちを潰す場とするのではなく、もっと高校球児たちのためになる舞台になってほしいと心から願っている。

甲子園という病 (新潮新書) 新書 – 2018/8/8 氏原 英明 (著)

  現代の「野球害毒論」、ではない。
  登板過多、大会スケジュール、選手の早熟化、メディアの弊害、指導者、食トレな「感動バイアス」で曇っている目、濁っている頭にクールで真っ当な正論を提示してくれる。
 高校野球の歴史は100年を超えた。その中で、多くの人間が「高校野球はこうでなければいけない」と思い込んでいる。だが、本来の高校野球は「教育」の一過程であり、スポーツである以上、楽しくやるべきなのだ。高校野球が100年で積み上げてきた歴史は素晴らしいものだが、高校球児らしき時代はともに変化していく。
高校野球が変わるには、「俺たちの時代は...」なんて思い出の中、思考停止に陥っている場合ではない。観戦者もまた野球関係者、野球をとりまく環境である。変化を認め、見守り、応援していきたいものだ。



2019年6月18日火曜日

明治38年ぶりの大学選手権優勝

【No.59 2019/6/17 明治大 6-1 佛教大 神宮球場 第68回全日本大学野球選手権大会 決勝】
 明治が38年ぶりの大学選手権優勝。
 この日も「打てない明治」にやきもきする。3回にエラーとボークというややラッキーな形で3点先取。森下(4年 大分商)ならこれで十分だろうと思ったが、相手よりはるかに少ない3安打で勝つのも格好つかないなあ、なんて思っていたら最終回に喜多(4 広陵)のタイムリーツーベースで3点追加し勝負を決める。この春の明治は終盤に得点する粘りがある。
 森下は準々決勝と同じように打たせてとるピッチングでこの試合も7安打打たれながらも10個の三振を奪い、3球だけ球数の少ない105球で1失点完投した。
 最高殊勲選手賞・最優秀投手賞は当然、森下。4番として勝負強いバッティングを見せた北本(4 二松学舎大)が13打数 7安打 打率.538で首位打者賞。
 キレのあるスライダーを武器にロングリリーフで好投した佛教大の左腕、木下 隆也に敢闘賞。酷寒の網走から来てベスト4に進出した東京農業大北海道オホーツクには特別賞。
 38年前に1年生だった善波さんが、当時の優勝メンバーの名前をひとりひとり口にした優勝インタビューは、先輩たちへの敬意が感じられ胸が熱くなった。
 
 

2019年6月17日月曜日

伊勢大明神!!

【No.57 2019/6/16 明治大 5-1  東農大北海道 神宮球場 第68回全日本大学野球選手権大会 準決勝】
 伊勢大明神と拝みたくなるような神がかった伊勢大夢(4年 九州学院)のリリーフで明治が38年ぶりの全日本大学野球選手権制覇に王手をかけた。
 先発の竹田(2年 履正社)が2回東農大北海道の2番・新宅にホームランを許す。その裏、ラッキーなヒットで同点に追いついた明治は3回から伊勢を投入。
 伊勢は自己記録となる151キロのストレートや特にツーシームなどで東農大北海道を圧倒。9回ツーアウトからヒットを打たれるまで四球1つの準完全リリーフ。点をとられるどころかヒットを打たれる感じもしなかった。
 1点とれば勝ちを計算できる明治は8回裏にワイルドピッチで勝ち越し、5番・喜多(4年 広陵)の2ラン、7番・陶山(2年 常総学院)のタイムリーツーベースで勝負を決めた。

2019年6月15日土曜日

事実上の決勝、ではなかったよね

【No.54 2019/6/13 明治大 3-0 東洋大 神宮球場 第68回全日本大学野球選手権大会 準々決勝】
 東京六大学代表と東都大学代表の対戦。事実上の決勝なんて言うむきもあったが、エースが抑え4番が打った明治の完勝だった。
 明治の先発はこの日のために調整してきた森下(4年 大分商)、東洋は前日に7イニング投げている村上(3 智辯学園)。コントロール、スピード、キレとも本来のものではない村上は初回、明治の4番・北本(4 二松学舎大)に浮いたフォークを打たれ先制を許す。3回にはワイルドピッチで追加点を許し、5回に再び北本にセンターオーバーのタイムリーツーベースで0-3。
 一方の森下は150キロ超のストレートだけでなく、カットボール、ツーシーム、カーブなどをバランスよくちりばめ、奪三振4の打たせてとる投球。108球ですいすいと完封した。6回にノーアウトで連打されたがそこから立て直すのがこの春の成長。去年までならこういうケースで甘く入って失点するケースもあったが、肉体的にも精神的にもスタミナがつき、ピンチを乗り切ることが出来るようになった。キャプテンになったことがプラスに働いている。
 東洋は3点を追いかける最終回にセカンドランナーの佐藤が強引に突っ込んで余裕のホームタッチアウト。佐藤は打っても6回のワンアウト一、二塁でサードファウルフライに打ち取られるなど内野安打1本の4打数1安打。


2019年6月8日土曜日

東海は亜細亜とスパーリング

【No.53 2019/6/8 亜細亜大 1-0 東海大 亜細亜大グランド オープン戦】
 全日本大学選手権を直前に控えた東海大と東都4位で立て直しをはかる亜細亜のスパーリング的なオープン戦。
 亜細亜はスタメンの野手にフレッシュな顔ぶれを並べたが先発投手はエース格で侍大学代表候補にも選ばれている内間拓馬(3年 宜野座)を立てて礼をつくす。東海大も最高殊勲選手の山﨑伊織(3年 明石商)が先発し、投手戦に。
 リーグ戦のスタメンを並べた東海だったが、内間には5イニングを内野安打1本に抑えられる。6回以降も亜細亜の小刻みな継投にチャンスを作るもなかなか得点できない。8、9回は代打5人を送る虫干し的な選手起用で完封負け。侍大学代表常連でドラフト候補の捕手、海野隆司。イニング間の送球は1.79がベストタイムもショートバウンドなど乱れることも。試合では1/2(1捕殺1許盗塁)。3打数1安打(1犠打)。

big6目線でみた都市対抗東京都二次予選

【No.50 2019/6/3 鷺宮製作所 2-1  NTT東日本 神宮球場 第90回都市対抗野球大会 東京都二次予選】
【No.51 2019/6/5 JR東日本 4-3  明治安田生命 神宮球場 第90回都市対抗野球大会 東京都二次予選】
【NO.52 2019/6/6 セガサミー 0-6 明治安田生命 神宮球場 第90回都市対抗野球大会 東京都二次予選】
 今週は火曜日以外は平日ナイターで都市対抗の東京都二次予選。
 月曜日。完封ペースの“小さな大エース”野口 亮太を最終回に降板させた鷺宮。去年の法政のキャプテン、向山基生のホームランで1点差に迫られ肝を冷やすが何とか逃げ切る。2年連続の第1代表。
 水曜日。4回に5番・渡辺和哉(文星芸大付-専修大)の1点差に迫ったJR東日本。続く5回、JRファイヤーが鳴りやまぬ押せ押せGOGOな攻撃。立教OBの佐藤拓也のヒットなどで満塁のチャンスをつかむ。満塁のピンチでリリーフした明治OBの高橋 裕也のワイルドピッチで同点。早稲田OBの丸子達也のタイムリーで4-2と引き離す。3回から太田龍(れいめい)、7回には西田光汰(大体大浪商)のドラフト候補コンビの無失点リレーで第3代表で10年連続22回目の都市対抗出場を決める。明治安田は高橋のあとの慶應OBの三宮舜が4回2/3を7三振を奪うパーフェクトリリーフを見せただけに悔やまれる継投になった。
 木曜日。東京代表の最後のイスをかけた戦いは3回の猛攻で4点を奪った明治安田生命が勝利し、4年ぶり6回目の代表に。第2代表決定戦でも1失点の好投をした明治OBの大久保匠はこの日も8安打を打たれながら完封。力の抜けたフォームからバリエーション豊かな変化球をコーナーに決める。明治大の頃は上に野村祐輔、下に関谷亮太 山﨑福也らがいて目立った活躍はなかった。リーグ戦5試合6回1/3で未勝利。29才にして花開いた。
 

2019年6月2日日曜日

天才のきらめき

【No.49 2019/6/1 早稲田大 3-2 慶應義塾大 神宮球場 東京六大学2019春季リーグ戦】
 ボーとしていたら見逃していただろう。スタンドで何が起こったのか周りに聞く人も多かったのでは。ベンチのメンバーにもいたかも?
 4回表、早稲田の攻撃 ワンアウト二、三塁でその”事件”は起こった。バッターは4番・加藤。カウント2-2。1点を追う早稲田の主砲の一打に注目が集まる。あら、間抜けな声を発しているうちに三塁ランナーの瀧澤が頭からホームに滑り込んでいた。えっ、ホームスチール。事態を把握するのに数秒。「早慶戦のホームスチール、上本以来だなあ」。阪神で活躍する上本も2008年春の早慶戦で決めている。雨の中、ベンチにそのまま滑り込んでいくのではないかという勢いでスライディングしたのを今でも思い出す。
 上本は三塁コーチ海津に「行くわ」という言葉を残してスタートを切ったという。天才的とも言われた彼にはひらめきがあったのか。この日の瀧澤は、「ロジンバッグに2,3秒手をおく」という慶應のエース高橋佑のクセを観察していて、試合前に狙うことを公言していたという。それにしても4番バッターのヒットにかける場面でやるとは度胸あるなあ。こういう選手が早慶戦のような大きな舞台では活躍するものだ。8回には慶應のクローザー高橋亮からセンターへ決勝ホームランを放り込んだ。

2019年5月26日日曜日

これぞ対抗戦

【No.48 2019/5/25 法政大 4-4 明治大 神宮球場 東京六大学2019春季リーグ戦】
  言うまでもないことだが、東京六大学のリーグ戦に”消化試合”という概念はない。各大学の対抗戦の集合体がリーグ戦なのであり、対抗戦に勝つことは優勝と同じくらいあるいはそれ以上に価値のあることなのだ。この試合もそのことを証明するものだった。
 1勝すれば優勝の決まる明治。応援席ではおさまりきらず一般内野席にあふれる明治の応援団にも後押しされ、初回に2点を先制する。その後、毎回ヒットを放ちながら法政の小刻みな継投にかわされ追加点を奪えない。明治ファンの歯ぎしりが聞こえてきそうな展開。6回に1番・添田(4年 作新学院)の犠牲フライで3―0。マウンドには防御率1点台のエース森下(4年 大分商)。この試合も5回までノーヒットノーランに抑えている。Vロードまっしぐらと思いきやそうはさせじと法政。優勝まであとアウト4つというところで法政の代打・中村迅(3年 常総学院)が同点スリーラン!! リーグ戦初安打初ホームランの快挙に法政応援団、法政ベンチはサヨナラホームランで勝ったかのような喜びよう。さらに法政は福田(4年 大阪桐蔭)のライトオーバーのタイムリーツーベースで4-3と逆転。試合前の準備を誰よりも入念に行っていたキャプテンはセカンドベース上で大きく拳を突きあげる。
 明治の最後の攻撃。法政はエース三浦(2年 福岡大大濠)をマウンドに送り万全を期す。3番・内山、4番・北本が倒れてツーアウト。帰りの支度を始めようと思った僕の動きを止めるカーンという快音。5番・喜多(4年 広陵)がライトオーバーの同点ホームラン! こちらもリーグ戦初ホームランだ。4-4でゲームセット。興奮、歓喜、納得、残念…いろいろな思いが渦巻くスタンドから両校に大きな拍手。称えるというより、いいものを見せてもらったという感謝の気持ちがあった。

2019年5月22日水曜日

「球道恋々」木内昇著

 一高野球部OBの宮本銀平を主人公に明治後期から大正初期の野球史をえがいた野球歴史小説。
 この時代の野球史に残る大きなトピックが明治44年の「野球害毒論」。アンチ野球の朝日新聞と野球を愛するものたちが論戦を繰り広げた。その急先鋒が、当時冒険小説家としても人気だった押川春浪と「天狗倶楽部」。その春浪のプレーぶりを見たいという動機から「天狗倶楽部」に所属することになった銀平もこの戦いに巻き込まれることに。銀平とその家族など一部を除いて登場人物は押川春浪はもちろんほぼ実在の人物だ。大隈重信、安部磯雄、飛田忠順、春浪の弟、清など早稲田の歴史に残る人たちも登場する。もちろん野球を擁護する側だ。
 物語のクライマックスは銀平が讀賣新聞主催の「野球問題演説会」でのスピーチするシーン(大隈候が急用で欠席したので代理というのがひっかかる)。一高野球部で補欠としてプレーすることのかなわなかった銀平が語る野球への熱い思いとは──。
 作者の木内昇が「のぼる」ではなく「のぼり」で女性だったことに少しびっくり。高校、大学でソフトボールに打ち込んだ彼女は、試合シーンを細かく描きたい欲求を抑えるのに苦労したという。

2019年5月20日月曜日

明治にマジック1 早稲田・中川卓初マルチ初打点

【No.46 2019/5/19 慶應義塾大 2-4 明治大 神宮球場 東京六大学2019春季リーグ戦】
【No.47 2019/5/19 法政大 3-5  早稲田大 神宮球場 東京六大学2019春季リーグ戦】
 首位攻防の慶明戦。2回に3安打したのみ、そのうちの1本がピッチャーによる満塁ホームランという明治が連勝で勝ち点をとった。これで平成28年秋以来の優勝に王手をかけた。
 慶應の先発は150キロ左腕、佐藤宏樹(3年 大館鳳鳴)。今シーズンここまでの登板はリリーフのみで2イニング投げたのが最長。序盤の失点を防いだ上で継投でしのぎクローザーの高橋亮(慶應湘南藤沢)につなぐというプランだったのだろう。確かにこのプランは9割方成功した。5人の投手でつないだ8/9は明治打線をノーヒットに抑えた。
 唯一、ヒットを打たれた2回裏。佐藤はワンアウトから明治の5番・喜多(4 年 広陵)にレフトオーバーのツーベース、6番・松下(3 九州学院)にサード内野安打されて一、二塁。
ツーアウトとなったところで打率1割台の8番・西野(4年 浦和学院)に四球。続く投手の竹田(2年 履正社)がレフトへホームラン。慶應は最後まで追いつけなかった。
 このカードに通算100安打にリーチをかけて臨んだ慶應の柳町(4 慶應)は7打数ノーヒット2三振。高めのボール球に手を出したり、当てるだけの内野ゴロなど100本安打が足かせになったのか機能しなかったのが痛かった。
 早法戦はルーキー中川卓(1 大阪桐蔭)が大学初長打初打点初マルチ安打の活躍。「正解のない方程式」は今日は今西(3 広陵)が不安定。ワイルドピッチやフォアボールで1つのアウトをとるのにハラハラした。柴田(3 早大学院)、昨日打ち込まれた徳山(2 大阪桐蔭)は盤石。X+Y+Z。0+0+0が最高の形なのだろうがなかなかそうないかないものだ。


2019年5月19日日曜日

ワセダ4敗で優勝遠のく タツルは足踏み

【NO.44 2019/5/19 早稲田大 0-2 法政大 神宮球場 東京六大学2019春季リーグ戦】
【NO.45 2019/5/19 明治大 5-2  慶應義塾大 神宮球場 東京六大学2019春季リーグ戦】
  継投の失敗のところだけ見て、監督の采配どうのこうの言うのは映画のラストシーンだけ見てその映画を批評するようなものだ。
 6回111球で降板した先発の早川の精神面も含めたスタミナ不足、チャンスで1本出ない打者たちのメンタルも含めたテクニック不足、少ないチャンスに動転したのか判断ミスをした学生コーチの経験不足。早稲田にとって足りないものが多く目立った試合だった。全体的にチーム力が不足しているのだ。継投だけの問題ではない。
 足りないものを自ら認め、それを埋めるために努力する。その姿を見るのは学生野球をみることの大きな魅力だ。〇〇君はずいぶん守備がうまくなったなあ。××君は走塁の意識が変わったなあ。△△君は外の変化球が打てるようになったなあ。人が成長していく姿を喜び、励まされる。なるべく温かく見守ってあげたいものだ。1年生の監督も含めて。
 ともに1敗で迎えた慶明戦は森下が完投、3番・内山の2本のタイムリー長打などで明治が先勝。4-0とリードされた展開でも慶應は7回に下山のタイムリー、8回には郡司のホームランと反撃する。ただでは負けない。これが明日以降に効いてくる。慶應・柳町は4打数ノーヒットでリーグ通算100安打に足踏み。

2019年5月13日月曜日

早立トリプル観戦

【No.41 2019/5/11 早稲田大 5-2 立教大 神宮球場 東京六大学2019春季フレッシュリーグ】
【No.42 2019/5/11 早稲田大 3-0  立教大 神宮球場 東京六大学2019春季リーグ戦】
【No.43 2019/5/12 立教大 3-1 早稲田大 神宮球場 東京六大学2019春季リーグ戦】
  この週末は早稲田と立教の試合だけを3試合観戦。
 まずは土曜日朝7時50分プレーボールのフレッシュリーグ。
 早稲田は早実で清宮とともに1年から試合に出ていた服部雅生が先発。ストレートが130キロ代前半。高校1年のときの方が速かったなあ。服部が3回に1点失うと去年の早実のエース、雪山幹太がマウンドへ。5回に1点とられるが無難な投球で6回まで投げる。最後は彦根東のルーキー、原 功征。去年のセンバツで大阪桐蔭を苦しめたサイドハンドの左腕だ。緩い、さらに緩い変化球を使って三者凡退の神宮デビュー。
 打線は4番・今井脩斗(2年 早大本庄)は2回にソロホームラン、5回にレフトオーバーのタイムリーツーベースで3打点。
 1回戦。早稲田・早川、立教・田中誠也の投手戦。ボクシングで言えば、9-10で早川が少し劣勢の序盤。5回に早稲田が瀧澤虎太朗(3年 山梨学院)のバックスクリーンの2ランで先制。4回あたりからギアの上がってきた早川だったが8回に2本のヒットとフォアボールでツーアウト満塁のピンチを招く。リリーフの徳山壮磨(2年 大阪桐蔭)がこのピンチをしのぐと最終回も三者凡退で締めくくる。ピンチでも落ち着きがあり、140キロ台後半のストレートで押し切った。
 2回戦。3回までワセダは7安打するも得点できない。3回に自ら招いた3つの四死球の満塁のピンチを耐えた西垣雅矢(2年 報徳学園)だったが、5回はセカンド金子銀佑(3年 早実)のエラーとタイムリーで1失点。さらに4番・山田健太(1年 大阪桐蔭)に初球のカーブをねらい打たれるタイムリーツーベースで0-3。ここのカーブでの入りは正しかったかなあ?
ここまでの山田への配球。
(第1打席)
初球カーブ(ボール)のあと、外のストレートをセンター前ヒット
(第2打席)
 初球は外にはずしたボールから入って、2球目のカーブで空振り 3球目の変化球でショートゴロ
(第3打席)
初球のカーブを狙われてツーベース
山田の頭には若いカウントでカーブでカウントを稼いでくるというのがあったはず。2打席目のカーブの空振りは確かにまったくタイミングがあっていなかったが、ピンチの場面で初球にカウントを欲しがるカーブなのか? インコースのストレートを見せるという配球もあって、このあと投げる柴田は実際にインコースで腰を引かせて、外のカットボールで三振にとっている。ただ、西垣の球威を考えるとインコースに行くのは怖い。山田はインコースをさばくのうまいので甘く入れば打たれる。
 いずれにしろ3失点の投手陣は悪くない。11安打1点では勝てない。

2019年5月6日月曜日

日野、春の東京ベスト4を圧倒

【NO.40 2019/5/6 日野 7-3 小山台 日野高校グランド 練習試合】
 ”連”球の締めくくりは地元、日野高校の練習試合。毎年恒例になっている小山台とのトリプルヘッダーのAチーム同士が戦う第1試合。
 小山台は春の東京大会で早実に勝ってベスト4。日野は1回戦で1-2で八王子に敗れている。昨年の秋季大会はいきなり初戦で関東一とあたり、1-3で敗戦。くじ運がない。
 日野の佐々木千隼(桜美林大-千葉ロッテドラフト1位)、伊藤優輔(中央大-三菱日立パワーシステムズ)らも戦った東西の都立強豪校の対戦は毎年白熱する。
 午後からの荒天も考えて試合は予定時刻の9時よりずいぶん早い8時20分にプレーボール。
 2回表、日野は昨年12月のキューバ遠征の東京代表に都立の選手として唯一選ばれた山崎主真がセンター前ヒットで出塁。小山台の守りのミスであっさり先制する。3回表、3連打で1点追加。4回表には8番・杉田のライトへの2ラン。5回表には2番・千葉、4番・坂本のライトへのツーベースで二、三塁。続く5番・山崎主のピッチャーゴロでファースト送球する間に三走の千葉がホームイン。わずかなスキを狙った好走塁。小山台のエース、安居院はこの回でマウンドを降りる。
 7回表、日野は小山台の2番手、左腕の伊藤勝から5番・山崎主がホームラン性の認定(?)ツーベースで加点。6-0と大きくリードを広げる。
 6回まで日野の先発、関口は1安打に抑えていたが、7回小山台の2番・佐藤のバントヒットから招いたピンチの守備の乱れも絡み2点失う。8回から日野は春の大会で背番号1をつけた山下が登板。2番・佐藤に左中間タイムリーツーベースで1点失うが、9回は三者凡退でゲームをしめくくった。
 日野は持ち前の強打を発揮し2ケタ安打、投手陣は小山台を4安打に抑えるなどスコア以上に圧倒した。

 

同じ3時間ゲームでも

【NO.38 2019/5/5 東京大 0-15  慶應義塾大(神宮球場)東京六大学2019春季リーグ戦】
【NO.39 2019/5/5 立教大 9-5  法政大 (神宮球場)東京六大学2019春季リーグ戦】
 大学野球では長いと言われる3時間をこえるゲーム。3時間10分の第1試合、3時間7分の第2試合はまったく内容の違うものだった。
 第1試合の慶東戦。5回まで慶應が毎回の11得点。一方的な展開。前日17四死球を出した東大投手陣は今日も10四死球。試合の冗長さに拍車をかける。タツルの100安打がかかってなければ来なかったと思う。



 立法戦は何度も感情がジェットコースターのように揺さぶられるスペクタクルな展開。
 立教が初回に1年生の4番打者山田(1 大阪桐蔭)の2ランが先手をとる。3回裏、舩曳(4 天理)、相馬(4 健大高崎)がバントヒットを決める法政の足攻がさく裂し、3-2と逆転。直後の4回表、山田、三井の連続ヒットからチャンスを作り、押し出し四球、代打・鷲津(4 世田谷学園)の2点タイムリーで5-3と立教が再逆転。しからばと法政は安本(4 静岡)が連盟タイ記録となる5試合連続ホームラン(2ラン)で5-5、試合は振り出しに。
 リリーフ陣の勝負になった終盤。法政は内沢(4 八戸工大一)が3イニングを無失点。立教は2回1/3で4つの三振を奪う好投する中川(3 桐光学園)に8回表のツーアウト満塁の場面で代打。このあとを危惧したが、その裏から登板した中崎(3 立教新座)が3つの空振り三振。ストレートに伸びがあり、法政のバッターがかなり振り遅れた空振りをする。
 9回表、立教は2番・江藤(4 東海大菅生)がセンター前ヒットで出塁。ここまでノーヒットの柴田(1 札幌一)には3番とは言え送りバントも考えられたが、溝口監督のサインはヒットエンドラン。柴田がレフト前にはじき返し、一、三塁。この強気の攻めがチームに勢いをつけ、4番・山田のショート前のあたりが内野安打になり勝ち越し。三井のレフトへのタイムリー、中嶋(3 佼成学園)のレフトオーバーのタイムリーツーベースで4点とって9-5。その裏、自信あふれる中崎が力で押し切って三者凡退。

2019年5月5日日曜日

フレッシュな人たち

【No.35 2019/5/4 法政大 2-1 立教大 神宮球場 東京六大学2019春季フレッシュリーグ】
【No.36 2019/5/4 法政大 2-3 立教大 神宮球場 東京六大学2019春季リーグ戦】
【No.37 2019/5/4 慶應義塾大 10-4 東京大 神宮球場 東京六大学2019春季リーグ戦】
  今季初のフレッシュリーグ観戦。朝の7時台の空気は澄んでいて、スズメの鳴き声が聞こえるくらい静かだ。
 法政の1番セカンドで出場した齊藤大(1 横浜)。初回、先頭バッターとしてセンター前ヒットで出塁し、スチールを決め、先制のホームを踏む。第2打席は三遊間を破るヒット、第4打席はレフトオーバーのツーベース。ゴロへのバウンドの合わせ方など守備でも随所にセンスを感じさせる。このカテゴリーのレベルではない。リーグ戦のメンバー入りも近いのでは。

 

 2-1と法政がリードして迎えた7回裏。新しいイニングに入らないという規定のギリギリの2時間。最後の一つのアウトをとるために法政が送り込んだのが石田(1 東筑)。”石田伝説”(http://www.kk-bestsellers.com/articles/-/6519)で話題になったサイドハンドだ。右バッターの熊澤(2 八王子学園)を歩かせるが、岡本(2 報徳学園)を落ちる球で三振にとりゲームを締めくくった。


  大阪桐蔭OBがスタメンに4人(1番・宮崎、4番・山田、5番・三井、9番・田中誠)並ぶ立教と大阪桐蔭の元主将が主将をつとめる法政の対戦。1番センターで初スタメンの宮崎が初球をレフト前ヒットしてチャンスメーク、5番の三井のライトオーバーのタイムリーツーベース。「大阪桐蔭コラボ」で立教が先制。しからばと大阪桐蔭の元主将、福田が同期の田中誠の変化球を狙い打ち、ライトへの完璧なホームランで追いつく。その裏、宮崎が2点タイムリーで立教が再びリード。

”大阪桐蔭まつり”の展開で安本(4 静岡)が4試合連続のホームラン。このホームランで目がさめたか立教の田中誠は7回以降法政打線をノーヒットに抑えて完投勝ち。
 雷で24分の中断のあった慶東戦。タツルの通算96本目のヒットを見届けて家路についた。このあともう1本打ったみたいだから100安打まであと3本。今日の試合で決めちゃうかな。

2019年5月4日土曜日

GW恒例の埼玉県大会準決勝観戦

【No.33 2019/5/2 春日部共栄 5-1 山村学園 県営大宮公園野球場 2019年度春季高校野球埼玉県大会】
【No.34 2019/5/2 浦和実 4-2 東農大三 県営大宮公園野球場 2019年度春季高校野球埼玉県大会】
 GW恒例の埼玉県大会準決勝観戦。例年と違うのは浦和学院も春日部共栄もいないこと。
ベスト4進出で関東大会出場は決まっているので、どうしても勝ちたい試合というわけではない。
 第1試合、第2試合ともにエースの背番号1の先発登板はなかった。
 春日部共栄の1番・黒川のレフトへの先頭打者ホームランでスタートした第1試合。すかさず山村学園がその裏に4番・橋本のタイムリーで追いつく。
 4回表、長打とバント処理のエラーで1点失うと山村学園は埼玉県屈指の左腕、和田 朋也がマウンドへ。和田でもこの流れを変えられず、2本のヒット、犠牲フライでさらに2失点。6回表、和田が春日部共栄の7番・石崎にライトオーバーのホームランを打たれスコアは1-5に。山村学園打線は春日部共栄の背番号10武藤を最後までつかまえらえず1-5のままゲームセット。
 浦和実業の背番号20のエース豆田 泰志が力投。5回まで東農大三打線をノーヒットノーランに抑える。3回の三者三振など8奪三振。背番号が見えるくらい大きく体を使うオーバースローから叩きつけるストレートは力強く、カーブ、スライダーでアクセントをつける。浦和実業が7回に2点を先制したその裏。豆田は東農大三の3番・加納にライト線ツーベースを打たれる。初安打を打たれた気持ちの変化かスタミナ切れか4番・井口に四球。続く5番・飯島にライト前タイムリー。レフトの応援席で喜びの大根踊り。ここで豆田は降板。リリーフの背番号1三田が6番・小島にウエストしたボールをスクイズされ同点。
 最終回に浦和実業がスクイズなどで2得点。4-2で逃げ切った。
 東農大三はドラフト候補の飯島 一徹登板なし。野球強豪校にはいないような体格の選手もいたが、大胆なシフトをしくなど分析力に強みのある高校なのかもしれない。
 帰りに氷川神社でお参りして帰った。
 

2019年5月2日木曜日

GW恒例の東都

【No.31 2019/5/1 亜細亜大 0-1× 國學院大 神宮球場 東都大学2019年度 春季リーグ戦】
【NO.32 2019/5/1 駒澤大 0-3 東洋大 神宮球場 東都大学2019年度 春季リーグ戦】
 毎年GW中に平日開催で普段は観られない東都大学リーグを観ることにしている。いつもはスタンドは知人をすぐ見つけられるくらいガラガラらしいが、今日は5000人くらいは入っていたのではないだろうか。
 個人的なお目当ては亜細亜の田中幹也。東海大菅生で牛若丸的な守備で高校野球界を席巻した選手だ。シートノックから背番号26にくぎ付け。素早く軽やかな打球をさばく。でも、ポジションは高校時代のショートではなくセカンド。田中をセカンドに押しやっているショートは矢野雅哉(3年 育英)。何回だったろうか(たぶん4回)三遊間の一番深いとこに打球が飛んだ。ショート矢野は態勢を崩しながらもキャッチ。追いつくだけで精一杯の無理な態勢からワンバウンドでもなく、浮くこともなく、まるで立って投げているかのような強い送球で一塁をアウトにした。何たる体幹の強さ、肩の強さ。なるほど田中も勝てないはずだ。
 試合は亜細亜大・内間拓馬(3年 宜野座)と国学院大・吉村 貢司郎(4年 日大豊山)の両先発の投げ合いでラストイニング。内間に2三振を奪われるなど抑えられていた國學院大の4番・鎌仲純平(4年 北海)のライトへのサヨナラホームランで決着。
 駒澤OBの石毛宏典さんの始球式で始まった第2試合。東洋大のエース、村上頌樹(3年 智辯学園)が被安打3の完封勝利。初回、チェンジアップ、ツーシームなどほとんど120キロ台のボールしか投げない立ち上がり。2回以降も110キロ台のカーブを勝負球にしたり、ストレートは完全に「脇役」。ただのらりくらりといった感じでないメリハリのあるピッチング。9回ツーアウト、3番・山ノ井豪成(3年 青藍泰斗)カウント0-2と追い込む。ここはこの日最速の147キロで決めにいくも判定はボール。最後は「主役」の変化球で空振り三振。
神宮球場にはなんじゃもんじゃの花が咲いていた。雪が降ったような白いやさしい花。連休のこの時期に咲き、あっという間に散ってしまう。



2019年4月30日火曜日

KとH ホームラン合戦

【NO.30 2019/4/29 法政大 4-7 慶應義塾大 神宮球場 東京六大学2019春季リーグ戦】
 プロ野球のゲームかと思うような派手なホームラン合戦だった。
 まずは2回表に法政の7番毛利(4年 愛工大名電)が左中間に先制ホームラン。続く3回には3番安本(4年 静岡)も3試合連続ホームランをレフトに放り込む。4-0。
 法政が主導権を握る展開にも慶應はジタバタしない。4失点直後の3回裏に先発高橋佑(4年 川越東)に代打を送らず続投の判断。回も浅く、法政の先発の高田孝(3年 平塚学園)の出来と自分のチームの打線の力関係、継投のことを考えれば十分追いつけるというのが大久保監督の判断。高橋佑からの3連打で反撃のトリガーとなる1点。
 5回裏、3巡目の慶應は柳町(4年 慶應)、渡部遼(2年 桐光学園)がチャンスメーク。ここで5番・正木(2年 慶應)がバックスリーン越えの同点3ラン。
 この慶應の勢いを止められるのはエースしかいない。法政は6回から三浦(2年 福大大濠)を投入。球威、コントロールとも精彩を欠く3連投のエースは2本のヒットを打たれ、柳町に通算95安打となるライトへ3ランを打たれ、ジエンド。投手層の厚さの差が出た。
 前褌(まえみつ)をとらせておいて最後は豪快な投げで勝つ「横綱相撲」。

2019年4月29日月曜日

継投は難しい

【No.28 2019/4/28 明治大 5-3 早稲田大 神宮球場 東京六大学2019春季リーグ戦】
 代えなくてはならない場面で代えず、代えなくていい場面で代える。このカードのワセダは1回戦の早川は前者で、2回戦の今西は後者だろう。
 前日の1回戦のリリーフし失点はしたものの2つの三振(1つは振り逃げ)を奪った今西は手ごたえを感じて2回戦のリリーフのマウンドにも上がっただろう。2番手として5回から登板し、7回まで明治打線を内野安打1本に抑える。球威のあるストレートは角度もあって、まるでバレーボールのスパイクを叩きつけているかのよう。明治の各打者にまともにバッティングをさせない。故障明け、フィジカルだけでなくメンタルのスタミナも心配だ。代え時は難しいなあ。1点を守るベストの継投は何がベストか? 考えているうちに8回になった。このイニングを任せて9回を徳山に託すのか。
 今西は左バッターから2つのアウトをとる。あと一つと思ったところで小宮山監督が出てくる。右打者の北本に右投手の柴田をぶつける。プロ野球ではよく見る形の継投。この日の北本は第1打席でセンターオーバーのツーベースするなどなかなかいい雰囲気でボールをとらえている。ホームランが出れば同点。1つ早いタイミングで徳山を出せば、という人もいたがこれは結果論だ。9回行くぞと言われていた徳山が気持ちを作れず打たれるということだって考えられる。テレビゲームの選手のように簡単じゃない。柴田を選んだのはチームを投手をよく知っている監督の決断だ。
 北本サード強襲ヒットのあとのピッチャーゴロ。安堵しながらスコアブックに1のループを書こうと思ったら、柴田が後逸。1の隣にEを書く。ゴロにおかしな回転がかかり一種のイレギュラーのような打球になる不運。柴田は自分のミスもあってかなり動揺している。キャッキャーの小藤はマウンドに行くし、それを感じとったショートの檜村が牽制をはさんで落ち着かせようとする。キャッチャーからの返球を柴田はまともにとれない。これも動揺の兆候か。そんなメンタルで大丈夫かよぉ。嫌な予感の直後に逆転3ラン。
 監督はバカではない。端から見ていて疑問を持つような交代の意味を類推することは野球観戦のだいご味の一つだ。監督の采配を批判して何か自分が監督よりもえらくなったような気分になってしまうのは思考停止、観戦者としての成長はないし、応援者を名乗る資格はない。

2019年4月28日日曜日

ミスしても勝つK つなげないW

【No.26 2019/4/27 法政大 2-5 慶應義塾大 神宮球場 東京六大学2019春季リーグ戦】
【NO.27 2019/4/27 早稲田大 3-7 明治大 神宮球場 東京六大学2019春季リーグ戦】
 あのミスがなかったらは敗戦を悔やむ弁だが、あのミスがあってもと言いたくなる慶應の勝ちっぷりだった。
 1回表、ショート瀬戸西(3年 慶應)のミスからピンチを広げ先制された慶應。4回表、ワンアウト一塁。ゲッツーコースのゴロをサード柳町(4年 慶應)がそらして一、三塁のピンチ。ここを先発の高橋佑(4年 川越東)が二者連続三振でしのぐ。法政のエース三浦(2年 福大大濠)に1安打に抑えられていた慶應。6回表、先頭の柳町がライト前ヒット(通算91安打)。2番・渡部遼(2年 桐光学園)が柳町の盗塁をアシストするために打席を出たため守備妨害。ワンアウト一塁からやり直し。3番・中村(4年 中京大中京)は進塁を意識したセカンドゴロ。4番・郡司(4年 仙台育英)が三浦の低めのスライダーをライト前に運ぶ同点タイムリー。
 7回表、ツーアウト二塁。柳町のライト前へのタイムリーヒット(通算92安打)で勝ち越し。8回表には7番・小原(4年 盛岡三)の3ランでダメを押す。
 早稲田は5回まで明治を1安打に抑えていた早川(3年 木更津総合)が6回に4本のヒットを打たれて3失点。1-3と逆転される。7回も続投した早川は8番・西野(4年 浦和学院)、9番・清水頌(4 春日部共栄)に連打され2番・丸山(2年 前橋育英)にレフトオーバーされさらに2失点。ずいぶんひっぱたなあ。6回の時点でボールの質はかなり落ちていたが、バッティングがいいといえない8、9番に連打された段階は交代のデッドラインだった。小宮山監督がわかってないはずはなかったが、代えたくても代えられなかったんだろうな。この場面を故障明けで実戦から離れている今西に託すわけにはいかないし、徳山を出すには早すぎる。早川をエースになるための耐える力をつけさせるためにあえてと考えるのはあまりに好意的な解釈か。

2019年4月22日月曜日

勝利呼びこむ丸山の脚

【No.24 2019/4/21 立教大 3-4 明治大 神宮球場】
 六大学リーグ戦に新しいスピードスター。明治大の丸山和郁。前橋育英時代には1試合8盗塁を記録するなど高校球界にその名をとどろかせた俊足。この試合ではすべて内野安打で3安打。チャンスメークに徹した丸山の脚が明治に勝利を呼びこんだ。
 第1打席、まずはバントヒット。タイムは3秒59。
第2打席 意図的に高いバウンドになる叩き付ける打法でサード内野安打。3秒76。
第3打席 インコースに詰まったショートゴロが内野安打に。3秒89。
第4打席 平凡なセカンドゴロはさすがにアウトになったが間一髪のタイミング。3秒78。     
 2回には左中間を抜けるかという当たりに快足を飛ばして追いついた。 前日の試合では、定位置のセンターフライに三塁ランナーがベースにくぎ付け。ホームに突っ込んでいたらアウトになっただろうと思う力強いボールがカットまで戻ってきた。 快足に加えて、強肩。明治のゲームではノックから注目したいし、打席ごとにストップウオッチを押すのも楽しみ。

2019年4月21日日曜日

Wタクヤほろにがデビュー

【No.22 2019/4/20 東京大 1-13 早稲田大 神宮球場 東京六大学2019春季リーグ戦】
 小宮監督のリーグ戦初采配。ワセダを背負う二人のタクヤがデビューした。
 オープン戦で監督の信頼を得て6番ファーストでスタメンを勝ち取った中川卓也(大阪桐蔭)。1回裏ランナー一、三塁のチャンスでの初打席。紺碧の空が流れる中、コースの広さを確認するかのようにバットでホームベースの周辺を叩くルーティン。東大のエース、小林大雅(4年 横浜翠嵐)の高めに浮いた初球を打つ。ライトスタンドまでは届かず。
 第2打席は2回裏二、三塁。2番手の坂口友洋の変化球にタイミングが合わずサードファウルフライ。第3打席は4回裏ランナーなし。点差もつき、ランナーもいないプレッシャーのない場面。ここも坂口のボールをうまくとらえられずファーストゴロ。ワンアウトランナーなしで迎えた第4打席。ここも坂口にタイミングを外されキャッチャーファウルフライ。先頭バッターで迎えた最終打席。奥野雄介のストレートをとらえるもセンター後方へのフライ。ものおじせずファーストストライクを積極的に打っていくも初安打は生まれなかった。

 

 もう一人のタクヤ、蛭間拓哉はコンバットマーチに後押しされて代打での初打席。奥野雄介のアウトコースのボールをしっかり見極め0-1。1-1からの初スイングは空振り。3-2から外のボールをカット気味にファウル。次のボールは少し甘めにきたがとらえらえずファウル。最後はインローのボールにバットが空を切る空振り三振。

2019年4月14日日曜日

タツル、86、87、88

【No.20 2019/4/13 東京大 0-7 法政大 神宮球場 東京六大学2019春季リーグ戦】
【No.21 2019/4/13 慶應義塾大 4-1 立教大 神宮球場 東京六大学2019春季リーグ戦】
 
 東大打線を青山、井上の"ポッチャリブラザース"の代打ヒット2本のみに抑えた法政は先発の柱(三浦)、リリーフの柱の左右2枚(石川、朝山)もテスト。背番号40の金光監督代行の腕のふるいどころもない完勝。東大はシーズン4勝という強気な目標とはかなりかけ離れた現実。  
 86本、87本、88本、タツルがすべてセンター前に3安打。W高橋(佑樹、亮吾)のリレーで慶應が立教に先勝。競り合った試合はミスが命取り。立教のショート笠井は挟殺でのミスのあと決勝点となる送球ミス。アクロバティックなプレーは出来ても勝負どころで弱いフィルダーを名手とは呼べないな。好きな選手だけに残念。

2019年4月8日月曜日

形を変えた早東戦

【No.19 2019/4/7 早稲田実 16-1 駿台学園 神宮第二球場 平成31年 春季東京都高等学校野球大会】
 駿台学園の監督は東大野球部の元監督の三角裕監督。となりの神宮球場でのいつかの早東戦のようなワンサイドの展開になった。
 1回裏、いきなり1番バッターが左中間のツーベース、2番バッターがレフト前ヒットで一、三塁。4番バッターのサード内野安打で駿台学園が先制。鮮やかな攻め。これが唯一の得点になるとは。
 2回、3回に2点でペースをつかんだ早実。4回は打者15人を送り込む猛攻で11得点。5回にも1点を追加し、16-1のコールド勝ち。
 1番セカンド北村 広輝。神戸中央シニアの頃にも見たが、良くも悪くも軽いプレーは変わっていない。2番サード
梅村 大和(世田谷西シニア)。ノックのスローイングから目立つ強いリスト。4打席目で球足の速いゴロのヒットがライトの後逸を誘いダイヤモンド1周。タイムは15秒76となかなか。宇野 竜一朗(市川シニア)はOBの内田 聖人のような躍動感のあるフォームと腕の振りの速さ。代打で出てきた西口 純生は190㎝/110kgという巨漢。ファウルした1回のスイングは力強く、スラッガーの予感。「ゴジラ」の産地、石川出身で中学は軟式野球部なのか。2年生の好素材が目立つなか、1年時はショートを守っていた生沼 弥真人は背番号9でファースト、茅野 真太郎は背番号8でキャッチャー。上級生になるとなんでこうなっちゃうの?

2019年4月7日日曜日

陽気に誘われはしご観戦

【No.16 2019/4/6 日大三 1-0 修徳 ダイワハウススタジアウム八王子 平成31年 春季東京都高等学校野球大会】
【No.17 2019/4/6 早稲田大 4-2 共栄大 安部球場 オープン戦】
 試合開始10時の1時間半前にダイワハウススタジアウム八王子に到着。好カードなんで行列も覚悟したが拍子抜けするくらいの入りでバックネット裏の4列目の真ん中を確保。ノックの始まるころにはどんどん観客が増えて、スタンドは9割程度埋まる。
 日大三の先発は背番号10の191センチの長身、廣澤優。立ち上がりコントロールに苦しむが少しづつ安定してくる。ストレートは130キロ台後半で速いという感じはしない。三塁側にステップするので縦ばかりでなく横にも角度がつく。0-0と緊迫した状況で6回からは150キロ右腕、井上広輝がマウンドへ。スピードは明らかにこちらのほうがある。最初のバッターをインコースの140キロ台後半のストレートで空振り三振。7回はワンアウト二塁のピンチを迎えるがストレート、スライダーで連続三振。8、9回も1つづつ三振をとって4イニングで5奪三振。
 投手にくらべて小粒な印象の三高打線。8回に170センチの小さな4番打者、宇津木帝凱のタイムリーで1点とるのが精一杯。修徳が継投しなかったら得点できただろうか。
 試合終了11時54分。急げば安部球場で早稲田のオープン戦がかなりの時間観られそう。ブリスクウオークで10分ちょっとで西八王子駅に行き、中央特快で三鷹、北裏行きのバス。安部球場到着は13時5分。少し早く始まったのか早稲田の1回裏の攻撃、バッターは3番の福岡。
 早稲田の先発は早川隆久(3年 木更津総合)。新チームになって初めて見る早川には落ち着きと自信が感じられた。自信をもってゆるいボールを投げ、カウントが悪くなっても周りを見る余裕がある。ストレートのスピード、キレは今一つだたっと思うがそれでも6イニングを振り逃げのみの準完全に抑える。2番手はルーキー田中星流(仙台育英)。甘いボールを痛打され2失点したが、想像した以上に力強いボールを投げる。ルーキーとの違いを見せるスピード、厚みのあるストレートを3番手の柴田迅(3年 早大学院)徳山壮磨(2年 大阪桐蔭)が投げ込む。試合終盤を任せるのはこの二人になりそう。
 打線は共栄大の左腕・佐藤廉(3年 修徳)を攻略できず。左バッターが外の変化球を見極められない。立教の田中誠也、慶應の高橋祐樹などリーグにはサウスポーの好投手がいる。この試合ではスタメンに8人の左バッターが並んだ。本番ではどういう対策をたてるのだろうか。
 帰りは大先輩に車で送っていただく。桜並木の続く道を走りながらシーズンの展望などを聞かせていただく至福のとき。こういう花見もいいものだ。

2019年4月6日土曜日

監督就任直後のシーズン ワセダは優勝する?

 誰かから聞いたのか、自分の願望が作り出した妄想なのか「監督就任直後のシーズンにワセダは優勝する」というのがジンクスとして頭に刻み込まれていた。小宮新監督を迎えたこのタイミングで調べてみた。

①飛田忠順  1919年就任 六大学リーグ戦の始まった1925年の優勝 ◎
②市岡忠男  1926年春季 ×
③大下常吉  1931年春季 ×
④久保田禎  1934年春季 ×
⑤田中勝雄  1937年春季 ×
⑥伊丹安広  1940年春季 △ 三大学同率で優勝預かり
⑦相田暢一  1946年春季 ×
⑧森茂雄   1947年秋季 ×
⑨石井連藏  1958年春季 ×
⑩石井藤吉郎 1964年春季 ◎
⑪石山建一  1974年春季 ◎
⑫宮崎康之  1979年春季 ◎
⑬飯田修   1985年春季 ×
⑭石井連藏  1988年春季 ×
⑮佐藤清   1995年春季 ×
⑯野村徹   1999年春季 ◎
⑰應武篤良  2005年春季 ◎
⑱岡村猛   2011年春季 ×
⑲高橋広   2015年春季 ◎

 初代の飛田忠順さんをカウントしないと10代監督の石井藤吉郎まで就任直後のシーズンの優勝はないのだ。18回のうち6回は決して多いとは言えない。
ライバル慶應について調べてみたら18回のうち6回と早稲田とまったく同じ! 早稲田と並んで最多の45回の優勝回数を誇る法政にいたっては15回のうち3回という少なさ。
 部員、チームの力量を把握する時間が十分でないし、いい状態で監督を引き継がれなかたことも多かっただろう。監督自身も大学野球はおろか野球の世界から離れていたケースもある。秋季リーグが終わってからの半年に満たない期間で優勝できるチームを作り上げるのは難しいことは少し考えてみればわかることだ。
 野村徹さんから続いた流れで、岡村猛さんのときにひどく物足りなく感じたものだが、長い歴史を考えれば珍しいことではないのだな。そう考えると小宮山ワセダを寛容な気持ちで見守ることが出来そうだ。

2019年4月1日月曜日

11年ぶりの東大戦

【No.12 2019/3/30 東京大 4-11 かずさマジック 神宮球場 2019社会人対抗戦 】
 松本 啓二朗にとって2008年9月23日以来11年神宮での東大戦である。試合前には東大の浜田監督や審判の方などに声をかけられ、帽子をとって丁寧にあいさつしていた。律儀な性格は変わってないなあ、とうれしくなる。
 最後の東大戦でも2安打するなどワセダ時代に得意にしたカード。4番ライトで出場。第1打席でショートゴロ(エラー)のあとの第2打席。0-1からレフトへ犠牲フライ。2点ビハインドから1点返す反撃のスイッチを入れる。4-3と逆転したあとの第3打席。カウント3-2からの変化球にうまくアジャストしてのライト前へのタイムリー。この回に6得点でゲームの大勢を決まるとお役御免。もう少し見たかったなあ。今年も都市対抗での活躍はもちろんオール早慶戦でのワセダのユニフォーム姿もみたいなあ。せっかくアマチュアの世界に帰ってきたんだしね。

2019年3月30日土曜日

小宮山ワセダは”信頼"

【No.11 2019/3/29 早稲田大学 13-0 筑波大学 安部球場 オープン戦】
 「任せたぞ」「自分で何とかしろ」「ここで抑えるのが、ここで打つのが役割だぞ」
随所に小宮山監督の選手へのメッセージを感じる試合だった。
 まず安易に送りバントを使わない。1回はヒットで2回は四球でのノーアウト一塁の場面。去年までなら判で押したような送りバントのケース。バッターはバントする素振りさえ見せない。ワンアウトととられても当然ヒッティング。ノーアウト一塁で送りバントしたケースと打たせたケースの得点率は変わらないというのはセイバーメトリクスで証明されている。投手優位の大学野球でもその数値はあまり変わらないのではないか。送りバントを否定する気はさらさらないが、チームの勢いにブレーキをかけるようなバントは必要ない。ときに選手のバッティングを過少評価しているように感じることさえある。そういう状態で得点圏にランナーを進めても1本出るわけない。
 6回、1点先制されたあとさらに続くノーアウト一、二塁。バッターの中川卓也(1年 大阪桐蔭)はバントの構えを見せるが、これは守備の陣形を変えることを意図としたもの。やっぱり打たせてライトへの犠牲フライ。このあと代打の今井脩斗(2年 早大本庄)のタイムリーツーベースで勢いがつき、3番・福岡高輝(4年 川越東)、4番・加藤雅樹(4年 早稲田実)の連続ホームランでとどめを刺す。9得点。勢い、流れは大切だ。
 先発の一角を任される西垣 雅矢(2年 報徳学園)は6回をノーヒットに抑える好投。7回からはパターンになりつつある継投だ。左打者が3人続くところは左腕の上條哲聖(4年 早稲田実)。先頭の4番バッターにヒットを打たれるが変化球巧みに使った投球で2つのアウトをとる。右バッターが出てきたところで右サイドハンドの藤井寛之(4年 東筑)。代っていきなりヒットを打たれるが次のバッターを見逃し三振。藤井が8回も中継ぎの仕事を果たすと9回には抑えの柴田 迅(3年 早大学院)。140キロ台後半のストレートに変化球で緩急をつけて2奪三振を奪ってみせた。
 マスクをかぶったのは早稲田の正捕手を表す背番号6を背負う小藤翼(3年 日大三)。落ち着いたリードと2安打。去年までの実績を考えれば6番をつけるのは早いと思ったが、納得するプレーぶりだった。同じように実力を発揮できてこなかった早川隆久(3年 木更津総合)も左のエースナンバー18を背負うことになりそう。背番号にも監督の信頼を感じる。
この試合ではいいところばかりが目立ったが、リーグ戦で苦しい局面になったときはどうだろうか? きっと選手への”信頼”で乗り切ってくれるはずだ。

2019年3月28日木曜日

23年ぶりに心ふるえる

【No.009 2019/3/24 明豊 13-5 横浜 甲子園球場 第91回選抜高校野球大会】
【No.010 2019/3/24 米子東 1-4 札幌大谷 甲子園球場 第91回選抜高校野球大会】

錦の海の ひんがしに 松翠なる わが校舎 
世の灯の 使命享け群 咲き匂ふ この団欒
自由をかざす 若人の 清らの生命 讃ふなり ああ 青史に映ゆるわが母校


 バックネット裏の席なので遠慮するはずが、イントロを聞くともういけない。やっぱり歌ってしまった。日本有数の難しい歌詞とリズムだと思う母校の校歌。まぶしかった太陽も雲と銀傘で遮られていたがサングラスを外せない。

 初回、1番の北本にレフトにホームラン打たれる。どうなることかと心配したが、キャプテン福島康のファインプレーで1点でしのぐ。
 3回表、2本の安打とスチールで作った二、三塁のチャンス。ショートゴロで同点においつく。

黒鉄の をのこの腕
振ふべき 時は来たりぬ
虹に似る 吾らの意気を
示すべき 時は来たりぬ


応援曲「黒鉄の力」。アルプスは歓喜。

 その裏、フォオボールで招いたピンチから3本の長単打で1-4と突き放される。明治神宮大会王者の猛攻。
 6回には連続四球でチャンスをもらうが、5番福島康が送りバントが決められない。しからばと6番土岐に打たすが空振り三振。7番長尾は初球デッドボールで満塁。いけるぞ、いける! 8番本多が初球を打ってファーストファウルフライ。うーーん。。ドンマイ、ドンマイ、切り替えて。
 エース森下は4回以降も毎回得点圏にランナーを背負うも粘りの投球で追加点を許さない。こたえたい打線は7回以降は四球のランナーを出したのみ。最後まで太田のサイドハンド特有の球筋に対応出来ず。
 球場を出るとたくさんの地元からの大応援団の人たちとすれ違った。敗戦の悔しさよりすがすがしさを感じた。帰りのバスでもわが町の誇りのことが語られたことであろう。

2019年3月23日土曜日

セントポールの二遊間

【No.008 2019/3/23 立教大 2-3 日本大 立教新座グランド オープン戦】
 廣岡達郎より吉田義男が、デレク・ジーターよりオジー・スミスが好きだ。華麗なショートより軽快なショートがいい。立教にはそんな僕好みのショートストップが2人いる。笠井 皓介(4年 桐蔭学園)宮 慎太朗 (3年 市立船橋)だ。宮がセカンドに回り、この試合は2人ともスタメン。昨年秋のリーグで.293を打ったが笠井は8番、宮は2番。ともにバッティングに非力なところがあるがそれすらチャームポイントに思えてしまう。二人の守備力がそれだけ高いってことだ。6回にクルッ、スパッと4-6-3の見事なゲッツーを決めてみせた。宮は8回にレフトオーバーのホームラン。大阪桐蔭から強打のセカンドの入ってきたし、うかうかしてられないよなあ。
 

2019年3月22日金曜日

おかわり爆走 三塁打!!

【No.007 2019/3/21 亜細亜大 11-5 東京大 亜細亜大グランド オープン戦】
  100キロ近い巨漢がセカンドベースを蹴り三塁へ向かう。重い足取りにハラハラ。スライディングしてセーフ、レフトフェンス直撃当たりは三塁打に。ネット裏に集まった東大を応援する人たちからこの試合一番の拍手。”東大のおかわり君"青山海(4年 広島学院)。1点を返す爆走の一打が呼び水となり、投げる方で力を出せない先発投手の同点タイムリー。
 試合が盛り上がったのはここまで。エース候補の小林大雅(4年 横浜翠嵐)は自分のタイムリーで追いついた直後に5本のヒットと3つの四死球で7失点。立ち上がりから高めに外れるボールが目立った。何とか2点で持ちこたえていたがこのイニングで崩壊。東大の反撃が相手チームの闘志に火をつけ倍返しにあうという展開は今年も何回も繰り返されることになるんだろうなあ。
 電車の本数が少ない場所なので、16時2分のホリデー快速で帰ると決めていた。12時54分に始まった試合は2時間半たっても終わりそうにない。8回裏の途中でグランドをあとにした。武蔵引田の駅前に早くも満開の桜。
 

2019年3月21日木曜日

20年目の松坂世代 竹書房 上重 聡 (著)

「水野世代」なんて言ってもイッツグリークツーミーでも「松坂世代」なら分かる人が多いだろう。
  1980年4月2日から1981年4月1日までに生まれた野球の子たちには松坂大輔というシンボルがいた。「怪物」と称される野球の実力は同年代の中でも図抜けていた。すれ違うことはおろか視界に入ることもなかったたくさんの野球の子たちが多かった中、ライバルやチームメイトに慣れたものはほんの一握り。そんなレアなものたちを自身もPL学園のエースとして松坂と戦った上重聡がインタビューしていく。
 同じプロ野球のステージに立ったものでも松坂に対しての距離感はさまざま。和田毅は松坂にあこがれ、大学でブレークしてこの世代として認知されたことを喜ぶ。高3夏に松坂と初めて対戦した杉内俊哉はライバルをリスペクト一度だけでも勝ちたかったと言う。上重や館山昌平は苦しいときは松坂の素振りや道具をマネて苦境に立ち向かった。新垣渚は衝撃的な出来事から松坂のひとことで救ってもらった。高卒ドラフト1位という共通点のある藤川球児は、高校で直接対決がなかった分、ずけずけと物をいえる。村田修一、小谷野栄一は松坂を見て投手をあきらめ、打者として対決する道を選んだ。東出輝裕、平石洋介は指導者として今でも「打倒 松阪」を目指す。
 松坂大輔はこの先も先頭を走り続ける宿命を背負っている。自分のために、同世代のために。30年後の松坂世代、どうなっているだろう。

2019年3月18日月曜日

コスギは今日も寒かった

【No.004 2019/3/17 千歳丘 2-12 富士森 帝京高校グランド 平成31年 春季東京都高等学校野球大会 一次予選】
【No.005 2019/3/17 法政大 4-2 福井工業大学 法政大グランド オープン戦】
【No.006 2019/3/17 法政大 10-6 駒澤大 法政大グランド オープン戦 】
 十条で高校野球を観てから埼京線で新宿に出て、湘南新宿ライナーで武蔵小杉へ。この電車が出来てからダイナミックない移動も可能になった。
 この春3回目の法政のオープン戦。1回目は北風に、2回目は南風に可愛がってもらった。今回は暖かい日差しの中で春だなぁ、とウトウトしたのは試合の2試合目の途中まで。安定した先発投手が変わると風雲急を告げ、大乱戦に突入だ。そのタイミングで今日もまた風がビュービュー。
両校のリリーフ陣はヒューヒュー。ストライクが取れなかったり、取りに行くと痛打されたり。風のいたずら安打も出たり。いつ終わるかわからない試合展開と強風で身も心も冷え切る。「誰でもいいからアウトの数を増やしてくれ」「なんだったらスコアボードの係でもいいぞ」のやけっぱち。
 観に来た3試合とも法政の先発投手は高田孝一(平塚学園)。ストレートの質やコントロールがどんどん上がっている。この試合も初回こそホームランで2点失うが、その後は立ち直り6回まで投げ切った。調整は順調。春も先発の軸になることは間違いない。
 16安打。駒澤の投手たちの出来の悪さを差し引いてももよく打った。3番に入った毛利元哉(愛工大名電)は2本の三塁打で激走を見せるなど3安打。

2019年3月14日木曜日

神宮再デビュー

【No.003 2019/3/13 SUBARU 6-3 Honda 神宮球場 東京スポニチ大会】
 ”松の緑”の後輩君の社会人初の公式戦、東京スポニチ大会。昨年11月以来の神宮だ。
 昨日の横浜スタジアムでのデビュー戦は初打席で空振り三振するなど3打数ノーヒット。慣れ親しんだ球場で社会人初安打を期待した。
 6番指名打者でのスタメン。2回表二死トランナーなし。大学3年の春にリーグ戦デビューしたときと同じ13番を背負い、ウェーティングサークルから小走りでバッターボックスに向かう。Hondaの先発投手は小野大夏(健大高崎)から初球デッドボール。何事もなかったのように一塁へ向かう。このシーン、何回か観たなあ。
 第2打席は4回表、一死ランナー一塁。2点差を追う展開でチャンスを広げたい場面だったが、センターフライ。第3打席は7回表、一死ランナー二塁。セカンドランナーに代走を送り、ベンチからタイムリーを期待される場面。ここも赤嶺祥吾(拓殖大)の変化球にタイミングが合わずキャッチャーファウルフライ。9回の一死二塁の場面では代打で送られてしまった。
 チームはこのあとのタイブレークを制し、決勝トーナメントに向け前進した。決勝まで進めば神宮であと3試合できる。社会人1本目は神宮で打とうぜ。


2019年3月10日日曜日

春一番 快勝のはずが

【NO.002 2019/3/9(日) 法政大 10-7 上武大 法政大グランド オープン戦】
 プレーボールを待っていたかのように強い南風が吹き始めた。先週はバックスクリーン方向からの強い北風だったが、今週は後ろから風を浴びる。
 この1週間、法政は社会人の強豪JR東日本、JX-ENEOSに勝つなど3連勝。スタメンの野手のほとんどはお休み。しかし、後藤克基(2年 滋賀学園)のランニングホームラン、代打・羽根龍二(3年 日大鶴ヶ丘)のレフトオーバーのホームランなどで5回までに8-0の大量リード。先週の東京ガス戦で予定イニングを投げ切れなかった高田孝一(3年 平塚学園)もこの日は安定感のある投球で5イニングを被安打3の無失点。先発候補の好投、打線の爆発の快勝ムードに水を差したのが2番手で登板した平元銀次郎(2年 広陵)。代わった直後の6回にいきなりの連打と犠牲フライで1失点、7回にも2本のヒットで1失点。甘く入ったストレート、スライダーをきっちり打たれる。最終回には4連打で4点をとられるとベンチも動かざるをえない。慌ててマウンドに上がった髙氏祥太(4年 立命館慶祥)も制球が定まらず、柏野智也(3年 広陵)が上武打線を"鎮火"し、10-7で逃げ切った。
 暖かいはずの南風が冷たかった。東京の春一番だったらしい。

2019年3月2日土曜日

完封、寒風で2019シーズンスタート

【No.001 2019/3/2(土) 法政大 0-8  東京ガス オープン戦】
 法政が東ガスのエースの前にいいところなく完封負け。
 東京ガスの先発は臼井浩(いさむ)。ストレートは140キロ前後と控えめだが、緩急をつけ丁寧にボールを低めに集める投球でアウトを重ねていく。最初の公式戦である東京スポニチ(3/11~)直前で仕上がった状態のエースを法政はつかまえられない。8回までヒット3本に抑え込まれる。最終回も石田光宏に2つの三振を奪われ、最後までホームを踏むことが出来なかった。
 公式戦直前の社会人チームは仕上げの段階、大学チームは鍛錬期から実戦にシフトしたばかり。力以上にコンディションの差が出るのは当然で勝敗はたいした問題ではない。この時期に社会人のエース級と対戦出来て、課題が明確になったことはむしろラッキーだ。
 この日のスタメンには、1番・宇草孔基、2番・相馬優人、3番・舩曳海(わたる)と大学屈指のスピードランナーが並んだ。打線に中山、船山らがいた去年のような迫力はないだけに足攻はポイントになる。この3人が打線のキーマンになるかもしれない。
 昨年はリーグ戦の登板のなかった内沢航大が最終回に登板。195センチからの角度のあるボールに高めのボール球を振らせるシーンも。3つのアウトはすべて三振。
 晴れていたが、強い北風。観覧席が2階にある法政グランドでは地上にいる以上に風を強くうける。寒いと何度言ったやら聞いたやら。寒風負けした体を温めるものを求めて武蔵小杉の駅に急いだ。