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2019年3月21日木曜日

20年目の松坂世代 竹書房 上重 聡 (著)

「水野世代」なんて言ってもイッツグリークツーミーでも「松坂世代」なら分かる人が多いだろう。
  1980年4月2日から1981年4月1日までに生まれた野球の子たちには松坂大輔というシンボルがいた。「怪物」と称される野球の実力は同年代の中でも図抜けていた。すれ違うことはおろか視界に入ることもなかったたくさんの野球の子たちが多かった中、ライバルやチームメイトに慣れたものはほんの一握り。そんなレアなものたちを自身もPL学園のエースとして松坂と戦った上重聡がインタビューしていく。
 同じプロ野球のステージに立ったものでも松坂に対しての距離感はさまざま。和田毅は松坂にあこがれ、大学でブレークしてこの世代として認知されたことを喜ぶ。高3夏に松坂と初めて対戦した杉内俊哉はライバルをリスペクト一度だけでも勝ちたかったと言う。上重や館山昌平は苦しいときは松坂の素振りや道具をマネて苦境に立ち向かった。新垣渚は衝撃的な出来事から松坂のひとことで救ってもらった。高卒ドラフト1位という共通点のある藤川球児は、高校で直接対決がなかった分、ずけずけと物をいえる。村田修一、小谷野栄一は松坂を見て投手をあきらめ、打者として対決する道を選んだ。東出輝裕、平石洋介は指導者として今でも「打倒 松阪」を目指す。
 松坂大輔はこの先も先頭を走り続ける宿命を背負っている。自分のために、同世代のために。30年後の松坂世代、どうなっているだろう。

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