ページ

2015年5月24日日曜日

東大、今日は15年ぶりの 明治はサヨナラ

東京六大学2015春季リーグ戦 第7週 (神宮球場 )
【5/23(土)NO.37  明治大 5 - 3 立教大 】
【5/24(日)NO.38 法政大 6 - 2 東京大 】
【5/24(日)NO.39 立教大 1 - 2× 明治大 】
前日に連敗を94でストップした東大。
今日のノックは1割増しで上手に見え、応援席の声は2割くらいボリュームアップしたように聞こえた。
昨日の勝利の余韻を残す初回、連打でチャンスを作るも昨日の殊勲者の一人、山田 大成(2年 桐朋)が見逃し三振。
3回表、法政が犠牲フライとタイムリーで2点先取。4回裏、山田がライトオーバーのホームランで反撃開始。今日は13年ぶりの勝ち点か、と球場のボルテージが一気に上がる。
しかし、直後の5回表、好守のセカンド飯田 裕太(4年 刈谷)のエラーからピンチを招き3失点。
7回裏、代打・竹中 良太(1年 修道)のライトへの当たりは突っ込んできたライトをすり抜け、転々とフェエンスへ。回れ! 帰ってこい! 4つだ! スタンドの声援を受け、竹中は最後は足をもつらせながらホームイン。ランニングホームラン! 東大の1試合2ホームランは15年ぶり。勝てなくても何かやってくれる。
明立戦は、1-1の最終回、延長も考えたツーアウト。明治の4番・菅野剛(4年 東海大相模)のサヨナラタイムリーツーベースで決着。
両校の優勝のかかった早慶戦。残念ながら神宮に行けない。袋とじの最終章のページをこっそりすきまから覗いたら、「早稲田....」と書いてあった。


2015年5月19日火曜日

石井のサヨナラホームランで明治を振り切る

東京六大学2015春季リーグ戦 第6週 (神宮球場 )5/16 (土)~5/18 (月) 
【NO.33  明治大 2 - 1 早稲田大】
【NO.34 立教大 5 - 6 慶應義塾大 】
【NO.35 早稲田大 5 - 1 明治大 】
【NO.36 明治大 1 - 2× 早稲田大】
試合を決める打球がライトスタンドに飛び込んだのを見届けて、安堵した。
興奮ではなく安堵、オーではなくホッであったのは3日間の緊張状態から開放されたが故。
早明戦に関してだけ言えば、3回戦を戦っているというより、延長27回の長い1試合を見ているような感覚であった。
今季ここまで3勝4敗勝ち点1と低迷する明治。実質的には優勝の可能性がないので、モチベーションが低いといいな、と願望込み込みで思っていた。もちろん、そんなはずはあるはずもなく、これまでにない強い気持ちで明治は単独首位の早稲田に向かってきた。
1回戦。シングルヒットがツーベース、ツーベースがスリーベースに。早稲田の外野手の打球処理が緩慢だということも出来るが、わずかなスキをついた明治の走塁をたたえたい。勝負どころでは、大学屈指の頭脳派捕手と言われる坂本 誠志郎(4 履正社)を差し置いて、ベンチから投手をリード。最終回の「一人一殺」的なワンポイントリリーフリレー。善波達也の采配にも執念を感じた。
本気の明治は怖いなぁ。
2回戦。初回、河原右京(4年 大阪桐蔭)、茂木 栄五郎(4年 桐蔭学園)の連続ホームランで早稲田が先制。「もう1点もやらない」明治の球際の強い守備に早稲田はとどめの追加点を奪えない。6回、小島和哉(1年 浦和学院)が明治の4番・菅野のソロホームランでリーグ戦初失点。
勢いづく明治だったが、茂木のこの日2本目のホームランなどで早稲田が7回以降に追加点。最終的な5-1というスコアにない緊張感。
3回戦。早稲田 大竹 耕太郎(2年 済々黌)と明治 齊藤 大将(2年 桐蔭学園)の投手戦。
9回表、明治はヒットのランナーをバントで二塁へ送り、一打同点のチャンス。ここで早稲田 髙橋 広監督がマウンドへ。ここでの指示は敬遠。逆転のランナーになるにも関わらず、歩かせたのは4番・菅野。2回戦でのホームランが監督の頭をよぎったか? ここまでの3打席完璧に抑えていた大竹は勝負したかったのかも。5球のうち2球はストライク(2球目は実際にストライクのカウント)。続くバッターは、大竹から1回戦決勝打の坂本。吉野 和也(3年 日本文理)がリリーフ。ゴロを打たせて。ゲッツーがベストのシナリオだったが、死球。さらにスクイズで同点に追いつかれてしまう。
9回裏、ワンアウトランナーなし。カウント3-2。バット一閃。5番・石井 一成(3年 作新学院)が打った瞬間に分かる完璧なホームランで決着。
 

2015年5月11日月曜日

主将の一打でワセダが優勝へ大きく前進

5/10(日) 東京六大学2015春季リーグ戦 第5週 (神宮球場 )
【NO.32 法政大 2-9 早稲田大】
佐藤拓也(3 浦和学院)が2年連続で母にホームランを「プレゼント」した立東戦は試合時間1時間46分。
午前中に野暮用を済ませて神宮に向かっていた僕は早法戦のプレーボールにぎりぎりセーフ。
何も書いてないスコアブックを試合展開に合わせて、少しづつ埋めていく。
早稲田は初回からピンチ。ワンアウト二、三塁のピンチ。
4番・畔上 翔 (4 日大三) の浅いレフトフライでサードランナーの川口が本塁突入し、タッチアウト。
2回、法政が7番・若林 晃弘 (4 桐蔭学園) のタイムリースリーベース、パスボール(?)で2点先制。
3回表、フォアボールで出したランナーをバントで送られたところで早稲田・髙橋 広監督が動く。
これ以上の失点は致命的になりかねない。素晴らしいタイミングだった。
マウンドを託されたのはルーキー小島 和哉 (1 浦和学院) 。ここまでの3試合で完璧リリーフ。4回2/3を投げ、1人のランナーも出していない。この場面も外→内→外と 佐藤 竜一郎 (4 作新学院) を揺さぶって空振り三振。畔上 翔 (4 日大三) はインコースを攻めておいて最後はスライダーでセンターフライ。落ち着いてピンチをしのぐ。
法政の先発、森田 駿哉 (1 富山商 )はストレートが148km/hを記録するなど初回から飛ばす。コンスタントに140キロ半ばの出るストレートはキレも森田本来のもの。好調のワセダ打線も手こずるなと思った。ただ、リーグ戦での最長イニングが6回の森田を中盤以降につかまえられるはず。不安を抱えるリリーフ陣をひっぱり出せれば、早稲田に勝機あり。
7回裏、前の回からボールのばらけはじめた森田をワセダ打線がつかまえる。ヒット、フォアボール、振り逃げでツーアウト満塁のチャンス。2番・河原 右京 (4 大阪桐蔭) がカウント2-1からの140キロのストレートを叩く。走者一掃の逆転タイムリースリーベース。
8回裏も4番・丸子 達也 (4 広陵) のレフトオーバーのスリーベース。5番・石井 一成 (3 作新学院) のセンター前のタイムリー、7番・中澤 彰太 (3 静岡) の右中間タイムリースリーベースで追加点。集中力の切れた法政はエラーでずるずると失点。スタンドからは「練習してから神宮に来い」と厳しいヤジが飛んだ。かい
早稲田は小島がリーグ戦初安打を許すも7回までしっかり投げ切ってゲームを作った。デッドボールをぶつけておいて、まずはスイングをアピールするなど度胸も据わっている。
8回からはアンダースローの吉野 和也 (3 日本文理) がパーフェクトリリーフ。
ワセダ打線の2ケタ安打は6試合でストップした(9安打)が、好調。
6勝1分け勝ち点3で単独首位。次週の明治大戦で連勝すれば、早慶戦待たずして優勝が決まる。






2015年5月9日土曜日

早稲田6試合連続の2ケタ安打 大城100本安打の先頭打者アーチもひやり

【5/9(土) 東京六大学2015春季リーグ戦(神宮球場 )】
NO.30 早稲田大 8-2 法政大
NO.31 立教大 5-4 東京大

慶應、立教、明治と開幕から3カードすべてで勝ち点をとっている法政。応援席にも多くに観客がつめかけた。慶應、明治でのサヨナラゲームなど運と勢いがある。最終カードは東大。早稲田に勝てば完全優勝も見えてくる、と法政OB、ファンの鼻息も荒い。
早稲田も開幕から引き分けはさんで4連勝。5試合連続で2ケタ安打と打線好調。
初回、早稲田は2連打と四球でいきなり満塁のチャンスを作るも犠牲フライで1点のみ。4回に川原 孝太(4年 掛川西)のタイムリーで1点追加した直後に併殺。これで2回、3回、4回と3イニング連続の併殺で試合を決めるところまでは行かない。サッカーなら圧倒的なポゼッションでゴール前に攻こむもフィニッシュが決まらないような状態。耐えに耐えていた法政にカウンターを食らう!? 5回裏、四球、ボーク、内野安打で招いたピンチ。法政の9番・中村 浩人(1年 多良木)の初球のスクイズを外すもキャッチャーの道端 俊輔(4年 智辯和歌山)が三塁へ悪送球。さらに1番・田中 彪(4年 愛工大名電)のライトオーバーのタイムリーツーベースで同点に。
6回表、川原の内野ゴロで早稲田1点勝ち越し。直後の6回裏、道端の配球がよかった。それまで左バッターのインコースをストレートやツーシームで攻めてカウントを稼いでいたが、このイニングはアウトコース中心に切り替えて法政のクリーンナップを三者凡退に抑えた。

いい流れで迎えた7回表。茂木 栄五郎(4年 桐蔭学園)の今季3号となる2ラン。4番・丸子 達也(4年 広陵)の激走の三塁打(12秒10は遅くないでしょ)のあと、5番・石井 一成(3年 作新学院)のタイムリーで3点追加。9回にも丸子のタイムリーツーベース、道端の犠牲フライで2点を追加。
終わってみれば8-2で早稲田が完勝。
ワセダ打線はこの日も6試合連続の2ケタ14安打。好球必打。しっかりボールを見極めて、打てる球を若いカウントから積極的に打っていく。
立教・大城がリーグ戦通算100安打となる先頭打者ホームラン。これで勢いづいた立教は4点を先制。3回表にも澤田 圭佑(3年 大阪桐蔭)のフェンス直撃のレフトへのタイムリーツーベース
5-0。もう試合は決まったかに思えたが、今日の東大は食らいつく。
3回裏、ワンアウトから送りバントで二、三塁のチャンスを作り、2番・飯田 裕太(4年 刈谷)のタイムリーで2点返す。さらに7回裏には4番・ 楠田 創(2年 桐朋)の2点タイムリーで1点差。立教のエース、澤田をノックアウト。
「今日がその日なのか」
東大の連敗ストップを目の当たりにできるかも知れない期待にスタンドの空気が明らかに変わる。
プレッシャーのある中、立教のクローザー小林 昌樹(4年 佐久長聖)は冷静な投球で7人の打者につけ入るすきを与えぬパーフェクトリリーフ。東大は、2番手の柴田 叡宙(2年 洛星)、3番手の三木 豪(3年 県多摩)、4番手の宮台 康平(2年 湘南)が4回以降立教打線を1安打に封じ込めた。最速144km/hを記録するなど140キロ台のキレのあるストレートで押す宮台の投球が印象に残った。
キャッチャー喜入 友浩(3年 修猷館)は立教の快速ツートップ大城、二角の盗塁を阻止。1'92、2'03の高い水準の送球。

10安打、失策0、2番手以降の投手の四死球0。93連敗目は手ごたえありのゲーム。明日にいかせるか。
写真は、文字通りラッキーセブンとなった7回表の早稲田大学校歌。



2015年5月5日火曜日

ミスター伝説の地へ

【5/4(月)No.025  春季高等学校野球埼玉県大会・準決勝 浦和学院 10 - 1 成徳大深谷(7回コールド) 】
【5/4(月)No.026  春季高等学校野球埼玉県大会・準決勝 川越東 7-0 聖望学園 】

連“球”3日目はいつもの神宮を離れ、ミスター伝説の地、埼玉県営大宮公園野球場へ。
1953年8月1日、全国高等学校野球選手権南関東大会1回戦。千葉県立佐倉第一高の長嶋茂雄選手は熊谷高校の投手・福島郁夫投手からホームランを放った。高校野球唯一のこのホームランがその後の野球人生を大きく変えた。
この日は春季高等学校野球埼玉県大会の準決勝。
第1試合は浦和学院が、じわじわと圧倒するような試合展開で10-1で7回コールド勝ち。明治神宮大会準優勝、センバツベスト4の浦学は県内で敵なしという感じなのだろうか。飛び抜けた選手はいないが、ミスのないしっかりした野球で相手を追い込んでいく。
第2試合は14安打の川越東が終盤に追加点。7-0で聖望学園に勝って、浦学への挑戦権を勝ち取った。
川越東を率いるのは星野高校ソフトボール部で15回全国制覇を達成した渡辺努監督。
<関連記事>
http://toyokeizai.net/articles/-/24906

渡辺監督が就任した2013年以降の浦学との対戦は2回。
2013.7.28 第95回埼玉大会 決勝  浦和学院 16 - 1川越東
2014.10.07 秋季埼玉県大会 決勝 浦和学院 8 - 5川越東

いずれも決勝で浦和学院が勝っている。3回目の挑戦となる今回の決勝で川越東は「浦学超え」を果たせるか。




2015年5月3日日曜日

血みどろの!?明法戦 東大92連敗

【5/2(土)No.021  東京六大学2015春季リーグ戦 明治大 5 - 6 法政大 】
【5/2(土)No.022  東京六大学2015春季リーグ戦 東京大 0 - 8 慶應義塾大 】
【5/3(日)No.023  東京六大学2015春季リーグ戦 慶應義塾大 9 - 2 東京大 】
【5/3(日)No.024  東京六大学2015春季リーグ戦 法政大 10 - 8 明治大 】
この春の明法戦は、「血みどろの」と言いたくなるようなすさまじい撃ちあい、打ち合いとなった。2試合とも両校とも2ケタ安打。二転三転のどちらが勝ってもおかしくなかったが法政が連勝した。
1回戦は翌日の先発、上原 健太(4年 広陵)をひっぱり出した上にサヨナラ勝ち。その勢いのままの2回戦。初回から上原を攻めたて3点を先制。7回に明治の4番・菅野 剛士(4年 東海大相模)の3ランでブルペンに不安のある法政は苦しいかと思われたが、最終回に代打・柴田 圭輝(3年 東邦)でタイムリーとエラーで4点とって突き放す。その裏、明治の反撃を必死に耐える。最後、サードへのファウルフライを昨日のサヨナラ勝ちの立役者、皆川 普(4年 西武台千葉)がフェンスにぶつかりながらキャッチ。スタンドは大歓声、選手たちも優勝したかのような抱き合って喜んだ。勝ち点3ながら最終カードに東大戦を残す法政は実質的に勝ち点4。優勝争いで俄然優位に立った。
明治は1,2回戦ともに守備のミスが失点につながった。
明治の高山俊(4年 日大三)は2試合で6安打。特に2回戦は第1打席のホームランを含む4安打。通算安打111で歴代12位タイ。
東大は慶應に2試合とも大敗。連敗は92に。
日刊スポーツ特別版のコラム「神宮六景」。今週は東京大学野球部OBで去年の都市対抗優勝の西濃運輸マネージャーの荻田圭さん。
「後輩には、日本野球の源流に密接に関わる東大野球部に所属し、東大の代表として戦っているのだとう気持ち、さらにプロ野球よりも歴史が長い東京6大学野球という素晴らしい舞台でプレー出できる喜びを持ち続けてもらいたい」とエールを送っている。