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2017年12月26日火曜日

キャッチボールは絶滅危惧種

 八王子で「キャッチボールクラシック」というイベントが開催されたらしい。「キャッチボールクラシック」は日本プロ野球選手会が野球普及のためにやっている全国規模のイベント(http://jpbpa.net/classic/)で数年前から行われている。
 キャッチボールももはやイベントなのだ。キャッチボールはもっともポピュラーな遊びの一つだった。父親からキャッチボールを教わり、近所の子どもたちとやるようになって、そして野球チームでプレーするという道をたどった人も多いはず。道路や草っぱらのストリートベースボール的な形から学校の校庭、球場と場所がステップアップするにつれ、遊びはトレーニングになった。いつの間にか楽しいという気持ちも小さくなっていた。
 今の子供はチームに所属し初めて野球にふれることが多い。キャッチボールは初めからトレーニングだ。父親ではなく、指導者からボールの握り方、投げ方をから教わるケースも多いだろう。
 空き地というのも都会では珍しくなったし、ボール使用を禁止している公園も多い。社会が遊びとしてのキャッチボールを許してくれないのだ。
 つかこうへいの小説に「あるキャッチボール屋さんの悲劇」というのがある。小説が発表された当時は、そんな商売成り立たないだろう、と思っていた。シャレではなく、こういうビジネスが出てきても不思議ではない。
 今度の正月、田舎に帰ったらオヤジとひさしぶりにキャッチボールしてみようかな。