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2020年9月21日月曜日

早稲田0.5ポイントを失う

【No.58 2020/9/20  早稲田大 3-3 明治大】

(神宮球場 2020秋季リーグ戦)

 今季の六大学のリーグ戦は勝ち点ではなくサッカーのようにポイント制で争われる。勝利1ポイント(勝点)、引分0.5ポイント(勝点)、敗戦0。サッカーの世界で勝つべき試合、勝てた試合が引き分けになったときに「0.5ポイントを失う」という表現を使うことがあるが、早稲田サイドからするとそういう思いになるゲームだった。
 前日の早川の快投での快勝の余韻が残る早稲田。1回表に昨日も初回にタイムリーを放っている5番・丸山(3年 広陵)の3ランで先制。今日も行けるぞという気持ちと同時に最後までこの3点を守るのは難しいなという不安も。先発は春季リーグで最優秀防御率のタイトルを獲得した徳山(3年 大阪桐蔭)ではない。ベンチ入りの投手を前日の6人から8人の増やしてしたのは小刻みな継投を想定してのものだろう。
 追加点を早めにとって明治に諦めさせるのが勝利への近道。2、3、4回とスコアリングポジションにランナーを進めながらも得点を奪えない。5回には2番・吉澤(4年 大阪桐蔭)、3番・瀧澤(4年 山梨学院)から満塁のチャンスを作るが期待のルーキー野村(山梨学院)がセカンドに倒れ、この回も無得点。
 早稲田の先発、西垣(3年 報徳学園)。2回以降毎回得点圏に走者を進められながら粘っていたが、5回に明治の8番・西山(2年 履正社)の右中間を破るスリーベースを打たれ、1番・藤江(4年 千葉黎明)にタイムリーを打たれて1-3。
 明治の追い上げをどういう継投でかわすかとブルペンを注視していたが徳山の姿は見られない。ロングリリーフはないな。最後の徳山から逆算してブルペンで準備する投手たちをながめるとなんとも心もとない。しからば追加点だ。しかし、明治の3番手、磯村(3年 中京大中京)に6、7回完全に抑えられてしまう。
 6回、早稲田はリーグ戦での通算の登板が2試合目の森田(3年 早稲田佐賀)が二番手のマウンドへ。ツーアウトから明治の5番・植田(3年 高松商)にレフトオーバーのホームランを打たれ2-3と1点差。さらに6番・公家(4年 横浜)にもレフトフェンス直撃のツーベースを許すと小宮山監督がたまらずベンチから出てきてピッチャー交代、3番手は山下(3年 早大本庄)。明治の代打、陶山(3年 常総学院)は初球を打ってセンターフライ。
 勢いづく明治に1点を守れるかというムードに変わった7回。明治は前の打席スリーベースの8番・西山にライト前ヒット。バント、犠牲フライでツーアウトながら三塁。柴田(4年 早大学院)、徳山のリリーフもあるかと思ったが、山下が続投し、2番・西川に同点タイムリーを許す。
 8回から明治はエースの入江(4年 作新学院)が登板。前日の投球のふがいなさを取り返す鬼気迫る投球の前に早稲田打線は代打の眞子(4年 早稲田佐賀)の内野安打1本に抑えられる。8回は柴田、9回は徳山で何とか引き分けにという印象の終盤になった。


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