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2020年11月29日日曜日

伊藤優輔156キロ アマチュア最後の試合はサヨナラ負け

【NO.107 2020/11/28 ENEOS 2-3× Honda 東京ドーム 都市対抗野球大会 2020】
 都市対抗観戦のため今年初めて東京ドームに。手指の消毒に始まる観戦対策で入場に時間がかかる。今回は全席指定で1試合ごとの入れ替え。ネットで購入したバーコードタイプのチケットとJABA会員証を提示しての割引で特別席が2000円から1200円に。
 正面のカメラブースの少し後ろのシート。もっと前のつもりだったが間違えてしまったようだ。まあ、いつも座る席よりほんの数メートル後ろなだけだが。
 試合はENEOSが2ケタの安打を打つもHondaの技巧派左腕・東野(駒澤大)に要所を抑えられるという展開。1-1の同点で迎えた7回裏、ENEOSのマウンドは三菱パワーから補強の伊藤優輔。8番・檜村に対して155、154と150キロ台のストレートでスタンドがどよめく。9番・千野のときには今大会最速の156キロを記録。8、9回はカットボール中心にしのぎタイブレークの10回。一死満塁のシチュエーション。バッターは3番・井上。変化球でファウルを打たせて0-2と追い込む。3球目のアウトハイをレフト線に打たれてサヨナラ負け。外すつもりの球だったか? それにしても補強の選手にここまで背負せるかな? まあ、それだけベンチから信頼されていたともいえるが。
 小山台の1年生だった伊藤を始めてみたときも延長で岩倉にサヨナラ負けだったよな。あのときはライト線だった。最後の夏の帝京戦もサヨナラホームランでコールド負け。プロ野球人生にもサヨナラの文字がつきまとわないといいなあ、なんて考えながらドームをあとにした。

2020年11月21日土曜日

都市対抗 東京六大学OBの出場者(選手、監督、コーチ)

北崎寛和(コーチ)早稲田大 JFE東日本
須田幸太 早稲田大 JFE東日本
峯本匠     立教大 JFE東日本
中沢彰太 早稲田大 JFE東日本
中嶋啓喜 明治大 JFE東日本
内沢航大 法政大 JR北海道ク
福山雄 法政大 JR北海道ク
皆川普 法政大 TDK
前田直樹(監督) 慶應義塾大 日本製紙石巻
西藤勇人 立教大 日本製紙石巻
上條将希 法政大 伏木海陸運送
大森悠太(コーチ)明治大 日立製作所
手塚周 立教大 日立製作所(SUBARU)
河野祐斗 明治大 日立製作所
江藤勇治 立教大 日立製作所
三倉進 早稲田大 日立製作所
藤澤英雄(コーチ)法政大 日本製鉄鹿島
原田寛樹 法政大 日本製鉄鹿島
西村竜治 明治大 日本製鉄鹿島
開田成幸(監督) 早稲田大 ホンダ
多幡雄一(コーチ)立教大 ホンダ
朝山広憲 法政大 ホンダ
藤野隼大 立教大 ホンダ
檜村篤史 早稲田大 ホンダ
山本瑛大 慶應義塾大 ホンダ
佐藤竜彦 立教大 ホンダ
沢村幸明 法政大 日本通運
添田真海 明治大 日本通運
毛利元哉 法政大 日本通運
石川修平(コーチ)法政大 JR東日本
柴田叡宙 東京大 JR東日本
高橋佑樹 慶應義塾大 JR東日本(東京ガス)
西野真也 明治大 JR東日本
小藤翼 早稲田大 JR東日本
丸子達也 早稲田大 JR東日本
地引雄貴 早稲田大 JR東日本(東京ガス)
佐藤拓也 立教大 JR東日本
大西千洋 法政大 JR東日本
熊谷拓也 法政大 NTT東日本
宮内和也 明治大 NTT東日本
平塚大賀 明治大 NTT東日本
向山基生 法政大 NTT東日本
西田真二(監督) 法政大 セガサミー
三宮舜 慶應義塾大 セガサミー(明治安田生命)
小野田俊介 早稲田大 セガサミー(東京ガス)
八木茂(コーチ) 早稲田大 鷺宮製作所
新井悠太朗 法政大 鷺宮製作所
宮崎佑太 法政大 鷺宮製作所
木田大貴 早稲田大 鷺宮製作所(明治安田生命)
大久保秀昭(監督) 慶應義塾大 ENEOS
川口凌 法政大 ENEOS
山崎錬 慶應義塾大 ENEOS
安本 竜二 法政大 ENEOS
松本大希 慶應義塾大 ENEOS
村上貴哉 明治大 ENEOS
岡部通織 立教大 ENEOS
平馬淳(監督) 法政大 東芝
加嶋宏毅 慶應義塾大 東芝
中村浩人 法政大 東芝
松本幸一郎 立教大 東芝
佐藤旭 慶應義塾大 東芝
佐竹功年 早稲田大 トヨタ自動車
細山田武史 早稲田大 トヨタ自動車
河合完治 法政大 トヨタ自動車
河原右京 早稲田大 トヨタ自動車
沓掛祥和 慶應義塾大 トヨタ自動車
八木健太郎 早稲田大 トヨタ自動車
逢沢崚介 明治大 トヨタ自動車
多木裕史 法政大 トヨタ自動車
中村健人 慶應義塾大 トヨタ自動車
今久留主成幸(コーチ) 明治大 ホンダ鈴鹿
竹内諒 早稲田大 ホンダ鈴鹿
森田駿哉 法政大 ホンダ鈴鹿
上野敦大 立教大 ホンダ鈴鹿
金子凌也 法政大 ホンダ鈴鹿
照屋塁 慶應義塾大 ホンダ鈴鹿
清水俊作 法政大 ホンダ鈴鹿
内山竣 明治大 ホンダ鈴鹿
畔上翔 法政大 ホンダ鈴鹿
安慶名舜 法政大 ホンダ鈴鹿
大野健介 早稲田大 ヤマハ
水野匡貴 明治大 ヤマハ
川辺健司 明治大 ヤマハ
笠松悠哉 立教大 ヤマハ
萩原英之 明治大 ヤマハ 水田裕 明治大 東邦ガス
氷見泰介 明治大 東邦ガス
柴田圭輝 法政大 東邦ガス
飯田裕太 東京大 東邦ガス
小林満平 法政大 東邦ガス
小林崇人 早稲田大 三菱自動車岡崎
斎藤陽太 明治大 三菱自動車岡崎
藤田凌司 立教大 三菱自動車岡崎
仲井洋平 慶應義塾大 三菱自動車岡崎
宇都口滉 早稲田大 三菱自動車岡崎
荒井海斗 明治大 三菱自動車岡崎
小室和弘 明治大 三菱自動車岡崎
西岡寿祥 早稲田大 パナソニック
田中宗一郎 立教大 パナソニック
那賀裕司 立教大 パナソニック(三菱重工神戸)
橋口博一(監督) 慶應義塾大大阪ガス
田中誠也 立教大 大阪ガス
土井翔平 法政大 大阪ガス
中園洋輔 法政大 日本新薬
大崎拓也 法政大 日本新薬
船曳海 法政大 日本新薬
廣本拓也 法政大 日本生命
宇高幸治 早稲田大 日本生命
福富裕 慶應義塾大日本生命
越智達矢 明治大 日本生命
伊藤幹 法政大 三菱重工広島
松永弘樹 早稲田大 三菱重工広島
小林要介 明治大 三菱自動車倉敷
矢部佑歩 立教大 三菱自動車倉敷
宮崎新 明治大 三菱自動車倉敷
寺田陽光 立教大 三菱自動車倉敷
山中大地 慶應義塾大 四国銀行
渡辺正健(監督) 明治大 ホンダ熊本
柳沢一輝 早稲田大 ホンダ熊本
川島克弥 明治大 ホンダ熊本
石井元 明治大 ホンダ熊本



早稲田大 24名
慶應義塾大 16名
明治大  26名
法政大  35名
立教大  18名
東京大  2名

ホンダ鈴鹿 10名
JR東日本 9名
トヨタ自動車 9名

2020年11月13日金曜日

フレッシュトーナメント 明治が6季ぶり40回目の優勝

【No.100 2020/11/12 早稲田大 2-9 立教大】
【NO.101 2020/11/12 明治大 1-0 慶応義塾大】
 神宮球場 2020秋季フレッシュトーナメント

 3-4位決定戦で早稲田は7回コールド負け。8つも四死球を出しては話にならない。3番ショートで出場した中川卓(2年 大阪桐蔭)が3打数3安打。やはりこのカテゴリーでは格が違う。リーグ戦でも見たかったな。
 決勝は投手戦。米子東・森下祐樹が5回に2番手で登板。東大戦に続き1イングを三者凡退に抑えた。来季はリーグ戦での活躍を期待する。前・明治大監督の息子、善波力がスタメンマスク。170センチと小柄だがセカンド送球は俊敏でコントロールもまずまず。お父さんの姿もネット裏にあったが、さすがに明治サイド。
 明治では2番手で登板した石原(1年 広陵)が印象に残った。力感のあるフォームから140キロ中盤のストレートを投げ、空振りがとれる。


2020年11月9日月曜日

蛭間の劇的ツーランで早稲田10シーズンぶり46回目の優勝

 【No.99 2020/11/8 早稲田大 3-2 慶応義塾大】
  神宮球場 東京六大学2020秋季リーグ戦

 1点を9回表ツーアウト、蛭間(2年 浦和学院)のセンターバックスクリーンへの劇的なツーランで早稲田が10シーズンぶり46回目の優勝。
 早慶の両エースががっぷりよつで投げ合った1回戦とは違い、2回戦は継投が大きなポイントに。最後は両校ともエースに託すとしてどういう順番でどのタイミングでピッチャーをつないでいくか。
 早稲田は意表をつき今西(4年 広陵)が先発。慶應は右投手先発を予想して5番に橋本典(3年 出雲)を入れてきたので裏をかくような形になった。あるいは先発が予想された徳山(3年 大阪桐蔭)が先発できる状態でなかったのか。
 3回表、早稲田が3番・瀧澤(4年 山梨学院)のタイムリーで先制。その裏、慶應は1番・渡部遼(3年 桐光学園)がセフティバント内野安打で出塁し、盗塁。2番・廣瀬(1年 慶應)がレフト前にヒット。これを瀧澤がジャックルしたすきをついて渡部がホームイン。1-1。
 4回裏、慶應は5番・橋本典のヒットからチャンスを作り、キャプテン瀬戸西(4年 慶應)のレフト前ヒットで勝ち越す。2-1。
 両校小刻みな継投で8回裏。柴田(4年 早大学院)が内野安打とレフトへのヒットでピンチを迎えると早川がマウンドへ。1-2から水久保(4年 慶應)の放ったライナーを瀧澤が背走して好捕。
 9回表。前の回からマウンドに上がっている木澤の投球に早稲田はツーアウト。ここで前日に木澤からヒットを打って、蛭間の決勝ツーランを呼び込んだ熊田(1年 東邦)。初球の150キロのストレートをレフトへライナーで弾き返すヒット。前日のことが頭をよぎったか慶應・堀井監督は左投手の生井(2年 慶應)を蛭間にぶつけてくる。蛭間が初球のスライダーを打った打球はバックスクリーンへ。土壇場で早稲田が逆転。
 9回裏、早川が代打の藤元を三振にとって2日にわたる激闘にピリオド。

2020年11月8日日曜日

早大・早川15K 慶大・木澤7回9K 早大・蛭間決勝2ラン(通算5号)

 【No.98 2020/11/7 慶応義塾大 1-3 早稲田大】
 神宮球場 東京六大学2020秋季リーグ戦

早慶両校負けなしで迎えた優勝をかけた早慶戦。
早稲田・早川(楽天1位)、慶應・木澤(ヤクルト1位)のドラ1対決は予想通りの投手戦。
6回裏、早稲田が四球、ワイルドピッチでチャンスを作り、3番・瀧澤(4年 山梨学院)。2-2から140キロのカットボールをライト線に打ち返し、早稲田が先制。
直後の7回、慶應は4番・正木(3年 慶應)が右中間にツーベース。送りバントでワンアウト三塁。慶應は代打、藤元(4年 慶應)。スクイズの素振りなく2-1からショートゴロを打って、正木がホームイン。正木が素晴らしいスタートを切っていたのでエンドランがかかっていたかもしれない。早川から1点とるために練習してきたのか?
その裏、早稲田は7番・熊田(1年 東邦)が一、二塁間を破るヒット。この試合ここまで2三振の8番・蛭間(2年 浦和学院)が0-1からレフトへホームラン! 3-1。
中盤以降、疲れの見えた早川だったが8回、9回にそれぞれ2つづつ三振を奪い計15三振、被安打5、四球1で通算13勝。今シーズンの防御率は驚異の0.40。

2020年10月31日土曜日

2020年 東京六大学関連ドラフト指名選手一覧

東北楽天1位 早川 隆久(木更津総合-早稲田大学)

横浜DeNA1位 入江 大生(作新学院-明治大学)

ヤクルト1位 木澤 尚文(慶應義塾-慶應義塾大学)

千葉ロッテ1位 鈴木 昭汰(常総学院-法政大学)

東北楽天2位 高田孝一(平塚学園-法政大学)

オリックス4位 中川 颯(桐光学園-立教大学)

横浜DeNA育成1位 石川 達也(横浜-法政大学)

ソフトバンク育成1位 佐藤宏樹(大館鳳鳴-慶應大)

すべて投手、しかも1位が4人。コロナの影響でスカウトが地方のリーグを回れなかったこともあるが今年の六大学の投手のレベルの高さを証明していると思う。

2020年10月25日日曜日

優勝争いは早慶戦に

 【No.90 2020/10/24 慶応義塾大 4-1 法政大】

【NO.91 2020/10/24 立教大 0-1 早稲田大】
 神宮球場 東京六大学2020秋季リーグ戦

 観客の上限が10000人に引き上げられてから2回目の週末。慶應、早稲田が登場することもあって、7000人の観客が詰めかけた。
 第1試合。両校のエース、木澤、鈴木がそれぞれ5回、6回でマウンドを降りる展開でリリーフ陣の出来で勝敗が決まる展開。法政に分があるとみていた。7回に法政の2番手、山下(3年 木更津総合)の乱調で慶應が2-1と勝ち越し。9回には慶應が主将の瀬戸西(慶應)のタイムリー三塁打で勝利を決定づけた。
 第2試合。5回に敵失でとった1点を早稲田のエース早川が12三振を奪う力投で完封。この日の早川は今季で一番出来がよくなかった。生命線のコントロールを乱したり、力んでフォームのバランスが崩れる場面もあった。それでも抑えられるようになったところが早川の成長だ。球数も146。スタミナも去年と比較にならないくらいついている。早稲田の打線は1割台、2割台の打率が並びかなり寂しい。
 6勝1分け勝ち点6.5の慶應、5勝2分け勝ち点6の早稲田。優勝は早慶戦で決まりそうだ。

 


2020年10月6日火曜日

早川頼み

【No.70 2020/10/3 早稲田大 2-0 法政大】  神宮球場 東京六大学2020秋季リーグ戦 

【No.73 2020/10/4 法政大 6-6 早稲田大】  神宮球場 東京六大学2020秋季リーグ戦  
 早法1回戦は早稲田の早川(4年 木更津総合)、法政の鈴木(4年 常総学院)のドラフト候補左腕の投げ合い。ともに13個の三振を奪う好投。最後は法政の守備のミスで早稲田に勝ちが転がりこんだ。早川は明治戦ほどの余裕のある投球ではなかった。7回からボールがばらつき始め、ストレートのスピードも落ちていたが気力で完投した。  
 2回戦も早川に頼ることになるとは。 
 1回裏早稲田の攻撃。1番・金子が粘って四球。2番・ 吉澤がカウント0-1からバスターでライト前ヒット。3番・瀧澤三振、4番・岩本がセカンドゴロでツーアウト二、三塁。5番・丸山のレフトオーバーのツーベースで早稲田が2点先制。  
 2回表法政の攻撃。ツーアウトから7番・羽根の内野安打、8番・高田桐のライト前ヒットで一、二塁。9番・高田孝のセンター前ヒットで1-2。1番・岡田悠の3ランで法政が4-2と逆転。この裏の攻撃で徳山は代打を送られ交代。試合前の投球練習から岩本がとれないボールを投げるなどコントロールがばらばら。ストレートは140キロ中盤でしたが本来のキレはなく、アウトになった打球もほとんど芯で打たれていた。  
 3回裏、早稲田は1番金子のヒットからチャンスを作り、3番瀧澤、5番丸山(3打数3安打3打点)のタイムリーで4-4の同点に追いつく。 その後は早稲田の2番手の西垣、法政の高田孝が好投し、6回まで0が並ぶ。  7回表法政の攻撃。早稲田は3番手で今西が登板。制球に苦しみ、ヒットと2つの四球でツーアウト満塁になったところで4番手の柴田を投入。柴田が6番・渡辺にレフトオーバーのツーベースを打たれ法政が6-4とリード。  
 8回表法政の攻撃。柴田がワンアウトから2連続四球とヒットで満塁のピンチとなったところで早川が登板。3番・中村迅には粘られるも最後はストレートで見逃し三振、4番・村田をショートファウルフライでピンチをしのぐ。  
 8回裏早稲田の攻撃。5番・丸山四球、6番・早川送りバント成功。7番・熊田が右中間を破るスリーベースで5-6。ここで法政は前日138球投げた鈴木をマウンドへ。早稲田は鈴木から前日2安打している福本が代打。福本がレフトオーバーのツーベースで6-6の同点。福本の三盗失敗もあって勝ち越せず。  9回は早川、鈴木の両エースがいずれも2三振を奪う力投で6-6で引き分け。 リリーフ陣総崩れで負けを覚悟したゲームでしたがよく引き分けに持ち込んだという試合。

2020年9月21日月曜日

早稲田0.5ポイントを失う

【No.58 2020/9/20  早稲田大 3-3 明治大】

(神宮球場 2020秋季リーグ戦)

 今季の六大学のリーグ戦は勝ち点ではなくサッカーのようにポイント制で争われる。勝利1ポイント(勝点)、引分0.5ポイント(勝点)、敗戦0。サッカーの世界で勝つべき試合、勝てた試合が引き分けになったときに「0.5ポイントを失う」という表現を使うことがあるが、早稲田サイドからするとそういう思いになるゲームだった。
 前日の早川の快投での快勝の余韻が残る早稲田。1回表に昨日も初回にタイムリーを放っている5番・丸山(3年 広陵)の3ランで先制。今日も行けるぞという気持ちと同時に最後までこの3点を守るのは難しいなという不安も。先発は春季リーグで最優秀防御率のタイトルを獲得した徳山(3年 大阪桐蔭)ではない。ベンチ入りの投手を前日の6人から8人の増やしてしたのは小刻みな継投を想定してのものだろう。
 追加点を早めにとって明治に諦めさせるのが勝利への近道。2、3、4回とスコアリングポジションにランナーを進めながらも得点を奪えない。5回には2番・吉澤(4年 大阪桐蔭)、3番・瀧澤(4年 山梨学院)から満塁のチャンスを作るが期待のルーキー野村(山梨学院)がセカンドに倒れ、この回も無得点。
 早稲田の先発、西垣(3年 報徳学園)。2回以降毎回得点圏に走者を進められながら粘っていたが、5回に明治の8番・西山(2年 履正社)の右中間を破るスリーベースを打たれ、1番・藤江(4年 千葉黎明)にタイムリーを打たれて1-3。
 明治の追い上げをどういう継投でかわすかとブルペンを注視していたが徳山の姿は見られない。ロングリリーフはないな。最後の徳山から逆算してブルペンで準備する投手たちをながめるとなんとも心もとない。しからば追加点だ。しかし、明治の3番手、磯村(3年 中京大中京)に6、7回完全に抑えられてしまう。
 6回、早稲田はリーグ戦での通算の登板が2試合目の森田(3年 早稲田佐賀)が二番手のマウンドへ。ツーアウトから明治の5番・植田(3年 高松商)にレフトオーバーのホームランを打たれ2-3と1点差。さらに6番・公家(4年 横浜)にもレフトフェンス直撃のツーベースを許すと小宮山監督がたまらずベンチから出てきてピッチャー交代、3番手は山下(3年 早大本庄)。明治の代打、陶山(3年 常総学院)は初球を打ってセンターフライ。
 勢いづく明治に1点を守れるかというムードに変わった7回。明治は前の打席スリーベースの8番・西山にライト前ヒット。バント、犠牲フライでツーアウトながら三塁。柴田(4年 早大学院)、徳山のリリーフもあるかと思ったが、山下が続投し、2番・西川に同点タイムリーを許す。
 8回から明治はエースの入江(4年 作新学院)が登板。前日の投球のふがいなさを取り返す鬼気迫る投球の前に早稲田打線は代打の眞子(4年 早稲田佐賀)の内野安打1本に抑えられる。8回は柴田、9回は徳山で何とか引き分けにという印象の終盤になった。


2020年9月20日日曜日

早川17K 明治に快勝

【 NO.57 2020/9/19 明治大 1-7 法政大 神宮球場 2020秋季リーグ戦】

 かつてわが師に「(投手が)三者連続三振は(打者が)ホームランを打つくらい難しい」と聞いたことがある。この言葉に従えば早稲田の先発は早川は3本のホームランを打ったことになる。

 1回表、明治の1番・藤江(4 千葉黎明)を150キロのストレートで空振り三振とって"奪三振ショー"がスタート。3回表に初めての三者三振をとると4回表も2連続三振をとって5連続奪三振。5回表も空振り、空振り、見逃しで3つの三振を奪う。前のイニングにショートフライを打たれていなければリーグ記録(早稲田・大木勝年、慶應・長田秀一郎)の9連続三振に並ぶところだった。8回表には3回目の見逃し、空振り、空振りで三者連続三振。9回表に1点とられるが3番・丸山(3年 前橋育英)を148キロのストレートで三振にとって計17。4番の清水以外の先発メンバー8人から三振を奪い、2回以外の8イニングで三振を奪う快投だった。
 中川、蛭間を欠く打線も初回に4番・岩本(3年 大阪桐蔭)、5番・丸山(3年 広陵)の連続タイムリーツーベースで2点をとって先制。5回裏には2番・吉澤(4年 大阪桐蔭)からの3連打などでダメ押しの4点。6回裏にも3本のヒットでさらに1点。11安打7点と攻撃でも明治を圧倒した。
 この試合から各大学の応援部が復活。外野席の上段という遠い場所ではあったが、応援できなかった春季リーグの分を取り返すような熱い応援で母校を後押し。応援席では応援曲に合わせてタオルをふる人、起立して校歌を歌う人の姿も見られた。応援部と応援の人たちが一体となって応援する日が早く戻ってくるといいな。

2020年8月16日日曜日

早川、伏兵に2被弾 またもタイブレークで

【No.48 2020/8/15 慶応義塾大 5-3 早稲田大 神宮球場】2020春季リーグ戦
 試合前に早稲田の石井 連藏氏、慶應の前田祐吉氏の表彰が行われた。回の浅いうちから送りバントを使うシーンを見ると神宮をあとにしたという前田元監督。先日の明治戦の点差が開いてからの送りバントを見たらどう思っただろうなあ。
  I got it,I got it。慶應のノックではアメリカ式の掛け声が聞こえる。いつもの早慶戦なら応援合戦で聞こえない声だ。洗練された感じがKEIOっぽくていい。
 試合の焦点は早稲田の早川と慶應打線。
 明治戦同様に早川(4年 木更津総合)は150台のストレートを軸で慶應打線を圧倒する立ち上がり。慶應の主力打者のバットが振り遅れて空を切るのは痛快。
 好調の早川に落とし穴。慶應の1番・新美(3 慶應)に150キロのストレートをレフトへ放り込まれる。1球前のストレートにかなり遅れていたが、少し甘くなったとは言えホームランするとはまったくイメージできなかったなあ。0-2。
 その裏、早稲田はワンアウトからルーキー熊田(東邦)がライトへホームラン。インコースが少し甘くなったとは言えうまくさばいたなあ。
 6回裏、3番・瀧澤(4年 山梨学院)が「禁断」のヘッドスライディングで内野安打をもぎとる。4番・岩本(3年 大阪桐蔭)がバスターで三塁線に痛烈なファウルのあと送りバント。ここで慶應はピッチャー交代、関谷(4 川越東)。けん制のミスで瀧澤が三進。5番・蛭間(2年 浦和学院)のセカンドゴロの間に瀧澤がホームイン。2-2の同点に追いつく。
 7回表、慶應はツーアウトからこの試合2打席連続空振り三振の宮尾(2年 慶應)に代打、藤元(4年 慶應)。0-1からの139キロのカットボールをレフト中段へホームラン。初見のボールをファーストスイングでしとめるのはお見事。
 慶應は木澤(4年 慶應)をマウンドに送り、プラン通りの逃げ切りをはかる。7、8回に早稲田はエラーでランナーを出すも無得点。
 9回裏、リーグ戦初打席の代打の太田(4年 早大学院)が粘って四球。続く丸山(3年 広陵)はスリーバント失敗。9番・熊田が送りバントを決める。ツーアウトにしての二塁へ送った采配が実り、1番・金子が三遊間を破る同点タイムリー。金子が送球の間に二進。2番・中川にサヨナラの期待がかかるがセカンドゴロ。
 タイブレークの10回表、早稲田は法政戦で好投した山下(3年 早大本庄)が登板。得意のチェンジアップをキャッチャーの岩本が後逸。これで慶應のバント代打の田口巧(4年 慶應)から橋本典(3年 出雲)でヒッティングに切り替える。橋本がセンターオーバーのツーベース。チェンジアップを低めに投げにくくなったのが痛かった。打たれた球は低めに投げ切れなかったチェンジアップ。
 その裏の早稲田。ノーアウト一、二塁。慶應のピッチャーは生井(2年 慶應)。3番・瀧澤は2球続けてバントを失敗しレフトフライ。4番・岩本が四球で満塁となるが蛭間が見逃し三振、代打・村田(4年 高志)がピッチャーゴロでゲームセット。

2020年8月15日土曜日

血の明法戦は総力戦 最後は野手登録の野尻が登板

 【No.47 2020/8/14 法政大 3-2 明治大 神宮球場】2020春季リーグ戦
 4か月遅れの"開幕"。今年初めて神宮球場に行った。15日の早慶戦だけ行こうと思っていたが、ネットでの観戦もそろそろ限界。散歩がてら神宮に行こうと軽い気持ちで出かけた。しかし、「血の明法戦」はそんな気分では観ていられない熱戦になった。
 開幕から2連勝の法政。早稲田とのタイブレークのサヨナラ勝ちで意気上がる。対する明治はここまで3連敗。前日の2-11の慶應戦は見ていて悲しくなった。優勝もほぼなくなった状況でどうモチベーションを高めていくのか。
 明治は入江(3年 作新学院)、法政は三浦(3年 福岡大大濠)が先発。ここまでリリーフでスタンバイしてきた両校のエースで必勝を期す。
 3回表、2番・永廣(4 大阪桐蔭)のライトへのタイムリーで法政が先制。
 4回裏、ルーキー西川(履正社)の右中間タイムリーツーベースで追いつく。
 8回裏、明治はワンアウトから5番・清水風(4年 常総学院)のライト線ツーベースも後続が倒れて勝ち越せない。清水には代走を送って、前の打席でタイムリーの西川、7番の明新(2年 明大中野)には代打送って勝負をかけてもよかったと思うが、明治のベンチ事情はいかに?
 明治の入江は9回を完投、法政は5投手の小刻みな投手リレーでしのいでタイブレークに突入。
 10回表、明治は髙橋(3年 小諸商)がマウンドへ。無死一、二塁からのスタート。法政は1番・宮﨑(2年 天理)が送りバント。早稲田戦に続いて法政は継続打順の打者に恵まれている。2番・永廣のショートへの内野安打で2-1。
 10回裏、法政のマウンドは山下輝(3年 木更津総合) 。明治の攻撃は2番・陶山(3年 常総学院)のバントがピッチャー正面に転がり三封。ワンアウト一、二塁。ここで明治のキャプテン公家(4年 横浜)が三遊間を破り2-2の同点。
 11回表から登板した明治の中山(4年 鳴門)はストレートは130キロ台後半ながら声を上げながらの力投。気迫で二、三塁のピンチをしのぐ。
 11回裏、明治は6番・西川が送りバントでワンアウト二、三塁。7番・明新のセンターへ抜けるかというライナーに山下が反応し、ピッチャーゴロに。
 12回表、法政は8番・大柿(2年 健大高崎)のバントが決まって二、三塁。海﨑(2年 埼玉栄)の当たりがセンター前に落ちて法政が3-2。海﨑の盗塁で二、三塁。ダメ押しのピンチを明治の中山はほぼストレートだけの投球で抑える。ウイニングショットは「気持ち」。
 12回裏、代打からライトに入っていた野尻(2年 木更津総合)が登板。投手は扇谷莉(2年 東邦)が残っていたが、侍ジャパンU-18代表でも投げた野尻に法政ベンチはかける。まだバントの出来そうな野手が残っていた明治だが投手の中山にバントをさせ1-5-3の併殺。ワイルドピッチでツーアウト三塁まで詰め寄るが1番・藤江(4 千葉黎明)が凡退しゲームセット。
 まさかの4連敗の明治。最後の東大戦で最下位だけは免れたい。


2020年8月13日木曜日

好機に1本出ず ルーキー熊田の失策

 【*44 2020/8/12 早稲田大 1-2 法政大 神宮球場】 2020春季リーグ戦
 2日前に明治に快勝した早稲田。その勢いで法政も、と思ったのだが。
 1回表、早稲田は1番・金子(4年 早稲田実)がライト前にしぶとく落とすヒット。2番・中川卓(2年 大阪桐蔭)。空振りしてバスターの可能性もにおわせながらしっかり送りバントを決めた。形は作ったが3番・瀧澤(3年 山梨学院)がセンターフライ、4番・岩本(3年 大阪桐蔭)がサードゴロ。法政の先発、高田(4年 平塚学園)は150キロのストレートに伸びがある。左バッターのインコースをつくボールがいい。
 早稲田の先発は徳山(3年 大阪桐蔭)。立ち上がりからストレートが高く、コースも甘い。狙って投げた高めでファウルをとれるが浮いたストレートは痛打される。3回までに打たれた4本のヒットはいずれもこの甘いストレート。2巡目の途中からスライダーなどの変化球を多くする配球に変え、ストレートも低く集まるようになって安定してきた。4回、5回は打たせてとって三者凡退。バックの守りにリズムが出てきた。明治戦と同様にセカンドの金子がいいフィールドワークを見せて頼もしい。
 6回表、早稲田。4番・岩本のレフト前ヒット、6番・吉澤(4年 大阪桐蔭)の四球でツーアウト一、二塁。7番・鈴木萌(3年 作新学院)がレフト前にタイムリー。初球のアウトコースのストレートの空振り、3球目のスライダーの空振りを見ていたら打てそうな雰囲気はなかった。バッテリーがこの日勝負球に使っていたインコースのストレートだったら三振してたな。ぶつけて満塁にするリスクとここまでの空振りを見て、外でも大丈夫だと思ったんだろうか。続く8番はピッチャーの徳山。ここでの追加点の意味の大きさも分かっているので必死に食らいつくがライトフライ。
 7回も早稲田はチャンス。1番・金子がセンター前ヒット。2番・中川は空振り三振の倒れるが3番・瀧澤死球。4番・岩本の3球目にワイルドピッチで二、三塁。岩本は四球で満塁。明治戦のヒーロー蛭間(2年 浦和学院)に1本を期待するも空振り三振…。6回のパスボール、ここの回のワイルドピッチ、死球、四球。相手にもらったチャンスで1点しかとれなかったことが響く。
 7回裏、法政。5番・佐藤勇(4年 中京大中京)が四球で出ると代打の斎藤(2年 横浜)が初球で送りバントを決める。7番・高田桐(2年 広陵)はショートゴロでツーアウト三塁。8番・キャッチャー大柿(2年 健大高崎)のところは代打の可能性も考えたがそのまま。大柿の打った中途半端なライナーの打球をショート熊田が弾き、1-1の同点。直前に点灯した影響もあったかも。
 8回からは両校リリーフ勝負。法政は昨年の秋からクローザーを任されている三浦(3年 福岡大大濠)、早稲田はリーグ初登板の山下(3年 早大本庄)。
 この勝負、法政に分があると思ったが、山下が好投。140キロ半ばのストレートは低めに決まり、120キロ台のチェンジアップで法政の打者のバットが空を切る。8回ツーアウトから4連続三振で2イニング無失点の最高のデビュー。
 むしろ三浦の方が心配な出来。8回表、前の打席タイムリーの7番・鈴木萌がライト前ヒット。代打、丸山(3年 広陵)の2球目に鈴木萌がスタート。法政のキャッチャー大柿のドンピシャのスローでタッチアウト。7回のチャンスで代打を送らないはずだ。9回表、早稲田はツーアウトから2番・中川卓がライト線にツーベース。勝ち越せば早川を投入し、逃げきりの雰囲気もあったが3番・瀧澤がレフトフライ。明治戦から見ていて瀧澤の状態はあまりよくない。
 六大学リーグ戦としては初めてのタイブレーク。無死一、二塁からの攻撃。打順は継続。これが勝負のあやに。
 早稲田は4番・岩本から。岩本は2球続けてバントをファウル。バント代打はこのあとの守りを考えれば出せないケース。結局、岩本は併殺打。5番・蛭間もサードゴロで早稲田は無得点。
 法政の10回裏は7番・高田桐から。早稲田のマウンドは柴田(4年 早大学院)。高田桐のサードゴロで二、三塁。申告敬遠で満塁。カウント0-3から真ん中でストライクをとって1-3。途中出場の神野(3年 天理)にセンターへ犠牲フライを打たれて、早稲田はサヨナラ負け。ノースリーにした時点で勝負あり。柴田のメンタルではあの場面はきつかった。
 早稲田は1勝1敗。残り3カード全勝して他校の結果を待ちたい。

 

2020年8月10日月曜日

早川、自己最速155キロ 蛭間2打席連続ホームラン

【*38 2020/8/10 明治大 1-5 早稲田大 神宮球場】 2020春季リーグ戦
 真夏に開幕の六大学春季リーグ戦。新型コロナばかりでなく、いろいろなことを考えて開幕日は「欠場」した。
 球場に行かなかったことを後悔する早稲田の快勝。
 1回裏、早稲田が4番・岩本(3年 大阪桐蔭)のセンターオーバーのタイムリーツーベースで先制。
 自己最速の155キロをマークするなどストレートでガンガン押した早稲田先発の早川(4年 木更津総合) は2回表、明治の4番・公家(4 横浜) につまりながらレフト前に落とされ、ルーキー西川(履正社)のタイムリーで失点する。少し力に頼りすぎたかコースが少し甘い。
 明治の先発・竹田(3年 履正社)に2回以降抑えられていた早稲田打線。6回表、3番・瀧澤(4年 山梨学院)がセンター右のヒットで二塁を陥れる好走塁。4番・岩本もレフト前ヒット。このチャンスに5番・蛭間(2年 浦和学院)がライトが追うのをあきらめる3ラン。4-1。蛭間は続く第4打席でもライトへソロホームラン。
 変化球を増やした配球でリズムをつかんだ早川は最後まで球威が落ちることなく123球、12三振を奪い完投勝利。早稲田は打線は12安打。守備走塁にミスもなくスキのない試合運びだった。


菅生、9回ツーアウトから追いつき 最後はサヨナラ

 【*29 2020/8/7 東海大菅生 4-3 佼成学園 ダイワハウススタジアム八王子】
 夏季西東京大会・決勝

 晴れ/31.0℃ 10:07-12:41(2時間34分)

 リードされては菅生が追いつくという試合展開。9回表に佼成学園が1点勝ち越して3-2。9回裏、菅生は先頭の福原聖矢(1年 安仁屋ヤングスピリッツ - WBSC U-15ワールドカップ日本代表 - U-15アジアチャレンジマッチ日本代表 )がショート内野安打で出塁。バントで送れずワンアウト。ここで福原が盗塁。実況によればピッチャーがモーションに入る前にスタートを切っていたという。サインか自分の判断か。この場面で走れるのは小学生から日の丸をつけてプレーしている経験値からだろう。1番・千田光一郎(2年 白山リトルシニア)がセンター前に同点タイムリー。福原の盗塁が生きた。
 延長10回表、菅生の背番号1、藤井翔(3年 豊田リトルシニア)が2三振を奪う力投で佼成学園打線をぴしゃり三者凡退。
 10回裏、菅生はこの試合3安打の3番・森下晴貴(3年 愛知名港ボーイズ)が四球。不動の4番・杉崎成(3年 愛知西リトルシニア)が送りバント。5番・堀町沖永(2年 東海大菅生中)がセンターオーバーのタイムリーでシーソーゲームに決着。
 菅生はサヨナラ打の堀町、スタメンのセカンド山田聖和(京都リトルシニア )、先発した本田峻也(小松加賀リトルシニア - WBSC U-15ワールドカップ日本代表)が2年生、1年生の福原と来年も西東京の中心になるチームだ。
 若林監督のドラゴンズ時代のルートだろうか愛知出身の部員が多いなあ。


2020年8月7日金曜日

早実は国士館に完敗

【*25 2020/8/3 国士舘 4-1 早稲田実 ダイワハウススタジアム八王子】
夏季西東京大会・準々決勝
 早実は昨秋の東京チャンピオン国士館に完敗。
 1回裏、国士館が早実の先発、宇野竜一朗(3年 市川リトルシニア MCYSA全米選手権大会日本代表)の立ち上がりを攻め連打で二、三塁。3番・鎌田州真(3年 グランフレール BFA U-15アジア選手権日本代表)の犠牲フライで先制。さらに5番・齋藤光瑠(3年 町田オールドリームス)のタイムリーで2-0。3回裏に齋藤に斎藤の2打席タイムリーで3-0。
 国士館のエース、中西健登(3年 調布リトルシニア )に早実打線は2回表に連打からチャンスを作るも1、3、4回は三者凡退。3回は三者三振。5回表、2番手としてマウンドに上がった田和廉(2年 京都ベアーズ)がツーアウトからヒット。9番・石郷岡大成(2年 栃木下野リトルシニア)の右中間を破るスリーベースで1点返す。
 6回裏、国士館ツーアウト三塁。平凡なゴロを早実のファースト西口純生(3年 小松市立松東中)がエラー。ダメ押しの4点目が国士館に入る。
 6回表、早実はサードの連続エラーでツーアウトながら一、二塁のチャンスをもらうが得点出来ず。7回以降はセカンドベースを踏むこともなく1-4のままゲームセット。
 初戦の八王子戦で5本のホームランを放った早実打線。中西のような緩急をつけてくるサイドハンドのピッチャーを攻める統一した意志は感じられず。守備でもエラーこそつかなかったが球際の弱さが目についた。
 

2020年8月3日月曜日

プロ注目バッテリーと強力打線

【*23 2020/8/2 開星 6-7× 立正大淞南 県立浜山公園野球場】
 夏季島根大会・準決勝
 開星と立正大淞南は松江市にある私立強豪校。立正大淞南のプロ注目の三宅海夢-谷川唯人のバッテリーとドラフト候補の3番・山本 大斗(米子ボーイズ)を中心にした開星の強力打線の対決。
 1-1で迎えた6回ゲームが大きく動く。開星がすべて初球打ちの3連打で2点。さらに7番野瀬が打った瞬間にガッツポーズをとる大ホームラン。
 5-1となり勝負ありかなと思ったが、直後の6回裏の立正大淞南。これもプロ注目の3番・佐藤 文彰がレフトへホームラン。ここからバントヒットを含む3連打。9番・外間のタイムリーで立正大淞南が追いつく。
 7回以降、立ち直った三宅と開星のクローザー田中祥太朗(大阪柏原ボーイズ)の投げ合い両校無得点の9回を終え、タイブレークに。
 先攻の開星が2番・内藤のタイムリーで1点。さらにワンアウト満塁のチャンスを作るが4番、5番が凡退。
 後攻の立正大淞南は3番・佐藤のタイムリーで満塁。ここで2年生の4番・藤田 大吾(出雲雲太ボーイズ)がこの試合4本目のヒットとなるレフトオーバーのタイムリーを放ち、7-6、立正大淞南がサヨナラ勝ち。
 開星の右のスラッガーが3番から7番まで並ぶ打線は全国でも珍しいのでは。たまたまそういうメンバーがそろったのか。そういう打線を作ろうと思って選手を育てたのか。3番・山本は米子の超人気の老舗ラーメン店のお孫さんらしい。この夏は帰れないが、パンチのある米子弁でおばちゃんの孫自慢聞きたいなあ。

2020年8月1日土曜日

「静岡の早慶戦」静商が逃げ切る

【*22 2020/8/1 静岡商 3-2 静岡(静岡市清水庵原球場)】
夏季静岡大会・準々決勝
<バーチャル高校野球>
「静岡の早慶戦」と言われる静岡高校と静岡商業の対戦となった準々決勝。
  1回裏、静商が1番・杉山翔平(3年 静岡中央リトルシニア)の先頭打者ホームランで先制。動揺に見える静高のエース左腕・松本蓮(3年 吉田町立吉田中)からさらに2点を追加。
 プロ注目の静商の148キロ左腕、髙田琢登(3年 静岡蒲原リトルシニア MCYSA全米選手権大会日本代表)は2回表3つのアウトをすべて三振でとる力投。点をとってもらった直後の大切を知ってギアを上げた投球。ゲームの勘どころがよく分かっている。
 3回表、髙田のストレートに振り遅れがちの静高打線は高めに浮くスライダーを狙う。ツーアウト二塁から2番・城航希(3年 江東ライオンズ)がスライダーを狙い打ってライト線へタイムリーツーベース。1-3。
 4回表、静高は先頭の4番・関宮楓馬(3年 磐田ボーイズ)が粘って変化球をライトへツーベース。ツーアウトとなるもセカンドのエラーで1点が転がりこむ。2-3と1点差。
 2回以降立ち直った静高の松本はキレのあるスライダーで3回ツーアウトから5連続三振を奪う。
 静高に行きそうな試合の流れ。5回表、先頭の1番・神谷侑征(3年 菊川ボーイズ)が四球で出る。前の打席タイムリーツーベースの2番・城は送る気配なく打たせる。しかし、空振り三振。さらにスタートを切っていた神谷も強肩・對馬勇斗(3年 静岡市立豊田中)に刺されゲッツー。
 6回表、疲労のみえる髙田から静高が連続ヒットでワンアウト一、二塁のチャンス。ここも静高は強攻。サードゴロでゲッツー。2イニング連続の併殺で髙田を崩せない。
 最終回となった7回。静高はツーアウトから1番・神谷がボテボテのショートゴロを一塁へ執念のヘッドスライディングで内野安打に。2番・城はセカンドゴロでゲームセット。
 7イニング制でなければ髙田のペース配分も変わり、あと2イニングで追いつかれていたかもしれない。
 

神村学園、圧勝で夏連覇

【*16 2020/7/29 神村学園 12-2 国分中央 平和リース球場】
夏季鹿児島大会・決勝

 神村学園が圧倒的な強さで2年連続で鹿児島の夏を制した。
 立ち上がりから不安定な投球の田中瞬太朗(3年 神戸中央リトルシニア)が3回表に3本の長短打で2-2の同点に追いつかれる。
 直後の3回裏、先頭の3番・桑原秀侍(3年 熊本中央ボーイズ)が右中間にこの大会4本目となるホームラン。これで勢いづいた神村学園の打線は4連打で国分中央のエース米崎をノックアウト。この回4点とって6-2と突き放す。
 5回は犠牲フライ、7回にタイムリーで1点づつ追加し8-2。勝負のついた8回にも4本の長短打で4点追加し、12得点。
 立ち直った先発の田中が7回まで投げ、3年生投手3人のリレー。最後はエース桑原が2つのアウトをとってしめくくった。

10番が救世主

【*15 2020/7/28 青森山田 8-5  八戸学院光星 青森市営球場】
<バーチャル高校野球>
夏季青森大会・決勝

 背番号10の活躍で青森山田がライバル八戸学院光星の夏3連覇をストップ。
 初回に光星の守備の乱れに乗じて、青森山田が先制。ゲームの主導権を握る。
 しかし、5回表、ドラフト候補の最速150キロ右腕、小牟田 龍宝(3年 東京神宮シニア
)の ボールが高く浮いたところを光星打線が痛打。2本のツーベースを含む4本のヒットに2つの四球も絡み一挙4点。5-4と光星が逆転。
 光星に行ってしまいそうな試合の流れを変えたのが、小牟田に代わってマウンドに上がった背番号10の高橋主樹(3年 花巻リトルシニア)。代わった直後の6回表に三者三振。そして、その裏、高橋自らがセンター前にタイムリーヒットを放ち同点。
 追いついて意気上がる青森山田は4番・平野時矢(3年 神戸中央シニア)、5番・小牟田が連続ホームランで7-5。8回にも犠牲フライで1点追加し、8-5。
 高橋が6回以降の4イニングをパーフェクトで光星打線を抑え、光星の夏3連覇をストップさせた。


 

2020年7月29日水曜日

清宮弟公式戦初など早実5ホーマー

【*13 2020/7/27 早稲田実 8-6 八王子 ダイワハウススタジアム】
夏季西東京大会・1回戦
 早実が2点を追いかける4回表、4番・レフト清宮福太郎(2年 調布リトルシニア)がレフト場外に公式戦初ホームラン。推定飛距離120m。高校通算9号。カウント1-1から外のチェンジアップを強引に持っていく。続く第3打席はアウトハイの吊り球に空振り三振、第4打席はカーブを見逃し三振。
 8回表、早実は2番・梅村大和(3年 世田谷西リトルシニア)、3番・宇野竜一朗(3年 市川リトルシニア)が連続ホームランで5-5の同点に追いつく。
 1点勝ち越されて迎えた9回表。代打、清水将仁(3年 大阪福島リトルシニア)がツーアウトから同点タイムリー。1番・北村広輝(3年 神戸中央シニア)がこの試合2本目のホームランで突き放す。
 早実は4投手が継投。本当は宇野あたりがエースになってないといけないんじゃないの。



神村学園の桑原

【*14 2020/7/27 樟南 8-0(8回コールド)神村学園 平和リース球場】
夏季鹿児島大会・準決勝
 神村学園の桑原秀侍(3年 熊本中央ボーイズ 2017年 世界少年野球大会日本代表)と樟南の左腕・西田恒河(2年 さつま町立宮之城中)の投げ合い。
 神村学園・桑原は立ち上がりコントロールに苦しんだが、バネのある体から繰り出すストレートでバッターでぐいぐいとバッターを攻める。この試合の最速は147キロ。スライダー、カットボールもなかなか切れ味が鋭い。5回ツーアウトまでノーヒット。8-0で迎えたラストイニングの8回でも146キロを記録。
 樟南・西田は抱え込むようなテークバックからストレート、変化球を繰り出す安定感のある投球でここまで25イニング無失点。疲れの見えた7回ツーアウトから1失点で持ちこたえるが8回には5連打を許し、降板。
 神村学園のトップバッター田中大陸(3年)は166センチと小柄だけど体に力があっていいなあ。この試合も二塁打、三塁打を含む3安打。
 
 

2020年7月25日土曜日

沼津東 優勝候補に食らいつく

【*9 2020/7/25 静岡商 4-3 沼津東 夏季静岡大会・4回戦】静岡県営愛鷹球場

 いつもお世話になっている大学の大先輩の母校、沼津東をバーチャル野球動画で応援。沼津東は監督も早稲田OBの勝又健太監督だ。
 相手は優勝候補の競合・静岡商。ドラフト候補の最速148キロ左腕、高田 琢登(蒲原シニア U-15日本代表)、強打のキャッチャー対馬 勇斗、好打者・鈴木 瞳吾(東海大翔洋中)など能力の高い選手が揃っている。
 1回裏、沼津東は4番・安田にスクイズをさせるも失敗。4番などで打たせるのがセオリーなんだろうが、力の落ちるチームがオーソドックスな攻めをするより奇策に見えることが吉と出ることもある。
 2回表、静岡商が9番・織田の左中間ツーベースで先制。沼津東のエース、森田は小さ
をいっぱいに使って130キロ台の力強いボールを投げるが、全国レベルのチームで
は下位のバッターでも簡単に打ち返す。
 3回裏、静岡商の先発、背番号10の塚本礼を沼津東の打線がとらえる。3番・勝田、
4番・安田の連続タイムリーツーベースで2-1と逆転。
 4回表、静岡商。先頭の8番・阿野がライトオーバーのツーベース。続く織田の送り
バントを投手の森田が三塁へ投げるもフィルダースチョイス。ノーアウト二、三塁。
1番・杉山はショートフライでワンアウト。2番・塚本理はファーストライナー。セカ
ンド封殺を狙った安田の送球がそれて三塁ランナーホームインし、2-2の同点。3番
・鈴木のライト前タイムリーヒットで2-3と逆転を許す。
 4回裏、沼津東はツーアウトから9番・大塚、1番・椎田が連打。ここで静岡商はエ
ース高田を投入。2番・杉森に四球を与えたボールがワイルドピッチとなり、3-3と沼
津東が追いつく。
 5回表、静岡商は高田のレフト線へのタイムリーツーベースで3-2と勝ち越し。
 5回以降、立ち直った高田に沼津東は最終回に三者連続三振を奪われるなど抑えられ
4-3のままゲームセット。
 特別ルールで7イニング制の試合になっているが9回まで観てみたかった。

2020年7月23日木曜日

岩手のビッグ2対決

【*8 2020/7/23 花巻東 0-4 盛岡大付】
岩手県営球場 夏季岩手大会・準決勝
 岩手のビッグ2の対決。昨秋の県大会決勝では盛岡大付が4-3で勝っている。
 1回裏、盛岡大付が2番・渡辺翔真(2年 武蔵狭山ボーイズ)の2ランで先制。渡辺は昨秋の決勝でも勝ち越しホームランを放っている。
 追いかける花巻東は2回、4回に併殺打。反撃の形を作れない。
 5回表、盛岡大付はエース大久保瞬(3年 横浜港北ボーイズ)が登板。140キロ台のストレートが持ち味の本格派のサイドハンド。ワンアウトから花巻東のキャプテン5番・清川(3年)にライト線へのツーベースを打たれる。続くバッターに死球。動揺を見透かすように花巻東はダブルスチールを仕掛けるが、盛岡大付の強肩キャッチャー塚本悠樹(3年 旭中央ボーイズ)が三塁を捨てて二塁で刺す。四球で一、三塁となるもこの試合最速の147キロを記録するなど力のあるストレートのみの勝負でショートゴロに打ち取る。
 6、7回大久保に要所をしめられた花巻東は8回表、エラーと四球でノーアウト一、二塁のチャンスをつかむ。高校通算25HRの田村陽大(3年 盛岡姫神リトルシニア)に期待がかかるが4-6-3とこのゲーム3つ目の併殺。
 9回裏も花巻東はエラーと内野安打でノーアウト一、二塁。しかし、先制ツーランのレフト渡辺のファインプレーなどもあって後続なし。
ライバル対決は昨秋に続いて盛岡大付に軍配が上がった。

2020年7月20日月曜日

ヒノコウの夏始まる

【No.007 小平西 0-6 日野 ダイワハウススタジアム】
2020年夏季東西東京都高等学校野球大会 西東京大会
 コロナ禍がなければたぶん観に行っていただろう。入場は野球部員と一部の家族、メディア、NPBなどのスカウトに限られている。MXテレビで観戦。
 去年の秋季大会で見そびれているので日野の新チームを観るには初めて。今年も強打を全面に打ち出したチーム。
 立ち上がり小平西の緩い変化球に手こづったが2回裏ツーアウトから3本の長短打で3点先取。3回裏には3番・樋口のセフティバントで作ったチャンスから1点追加。5回裏、4番・田中のヒット、5番・谷越のバント内野安打でチャンスを作り、7番・倉田の犠牲フライで5-0とリードを広げる。
 8回裏に3連打で6-0とし、1本出ればコールドの場面を作るもこの試合2つめの併殺。
 関口ー小畑のリレーで小平西を完封。

2020年7月18日土曜日

映画「ナチュラル」

  ひさしぶりにこの映画を観た。映画が公開された1984年、僕は19歳。東京で浪人していた。浪人の身でありながらオールナイトの寺山修司三本立てを観に行ったりしていたが、この映画を観に行った記憶はない。大学生になってから、当時流行っていたレンタルビデオで借りたのか、再上映を観たのかも覚えていない。いずれにしろ初めて見た時の印象はよくなかった。打ったボールの皮が破れたり、ホームランの打球がバックスクリーンの時計を壊したりする突飛なシーンに鼻白んだ。この映画に限ったことでないが、野球をかじったもののサガゆえか野球映画では野球技術の未熟さが気になって仕方なかった。今、改めて見るとロバート・レッドフォードのスイングやスローイングの形はきれいな部類に入る。中年の年齢のさしかかっても衰えないスターの美貌に嫉妬していたのかもしれない。映画の設定では35歳だが当時のロバート・レッドフォードは48歳!  
 謎の女に銃で撃たれる不運を乗り越えてメジャーリーグにデビューしたオールドルーキーの活躍で弱小チームは大躍進。自分のチームが負けることにチームの経営権を賭けていたオーナーがあの手この手で妨害してくる。スランプに陥るロイ。それを救うのが故郷でロイと将来を誓い合っていたアイリス。立ち直ったロイに牽引されたチームは優勝を争うまでに。しかし、ロイをまた不幸が襲う。優勝の前祝いのパーティーで脇腹の痛みで倒れてしまう。あのときの銃弾が胃にダメージを与えていたのだ。入院中のロイは医者の制止を振り切り命がけで優勝決定戦へ。  
 0-2で迎えた9回裏。ここまで不振のロイの元にアイリスからのメモ。アイリスの家にあったグローブの子はわが子だと知らされる。ランナー一、三塁。ホームランが出れば逆転サヨナラの場面。剛速球をとらえた打球はライトスタンドへ。しかし、ファール。ここでロイにさらなる試練。ロイが落雷した木から作ったバット、「ワンダー・ボーイ」が割れてしまったのだ。これを救うのがボールボーイのとっておきのバット。勇気を得たロイは腹から血を流しながらも照明塔にぶつけるホームランを放ってチームを優勝に導くのだ。  次の日からのワールドシリーズのことは言いっこなしで、映画史に残る名シーン。かつて自分が父親としたように今度はロイが自分の息子とキャッチボール。

 

2020年6月18日木曜日

どまんなか  須藤 靖貴 (著)

 3巻で600ページ以上の長編。そのうち面白くなるだろうと思い我慢して読み続けたが、ついにそのときは訪れなかった。
 大代台高野球部に青居礼文という速球投手が入部するところから物語は始まる。ゴキゲンこと郷木弦三監督のユニークな指導、のびのびとした中にも自覚の芽生えたる部員たち。万年1回戦負けの「ダイダイダイ」はめきめき力をつけ、礼文が高3の夏には甲子園初出場。
 最後まで乗れなかったには見え透いたありがちな筋書きだけが原因ではない。児童文学のカテゴリーに入る作品であるためか、表現、キャラクターの作り方が「おこちゃま」なのだ。
 スタメンの表記があだ名。しかもオケラとかガッツだのカンだのと。郷木弦三だからゴキゲン。いつも不機嫌そうな女性部長はゴキゲンとセットだからフキゲン。こういう安直でリアリティのないネーミングに萎える。
 著者はどの程度、野球の知識があるか分からないが、技術的な描写には首をかしげるようなものも多かった。子供向けだからわかりやすくしましたという範疇を超えている。
 甘ったるい砂糖菓子を無理矢理口に突っ込まれたれたような読後感。
 のべ約6時間を費やした俺の読書時間を返してくれ。

2020年3月24日火曜日

嶋田3安打 増居パーフェクトリリーフ

【NO.006 慶応義塾大 7-3 東海大 下田グランド オープン戦】
 慶應の先発は151キロ左腕、佐藤宏樹(3年 大館鳳鳴)。三者凡退の立ち上がりを見せるが、2回には3本の長短打で2失点。ストレートにスピード(141が最速)、キレがない。好調時にはファウルや空振りをとれる高めのストレートを痛打される。変化球もコントロールできず、タイムリーを打たれ、連続四球のあと4回途中でマウンドを降りた。
 慶應打線は好調。東海大の先発、高杉 勝太郎(3年 東海大札幌)に2回まで三者凡退に抑えられるが3回に古川智也(2年 広島新庄)、下山悠介(2年 慶應)の連続タイムリーで3-2と逆転。3-3の同点で迎えた6回。嶋田翔(4年 樹徳)のこの試合3本目のヒットとなるタイムリーツーベースなど4本のヒットで6-3と突き放す。
 慶應は2番手の関谷航平(4年 川越東)が5回に三者連続三振を奪うなどリリーフ陣が5回以降東海大に得点を許さず。8回から登板した増居翔太(2年 彦根東)は2イニングで3つの三振奪うパーフェクトリリーフ。先発もリリーフもできる増居は今季も慶應投手陣のキーマンになりそうだ。

2020年3月22日日曜日

関根に復活の手ごたえ

【No.005 2020/3/21 慶応義塾大 4-1 仙台大 下田グランド オープン戦】
 2年夏にトミージョン手術をうけ、4年となったこの春に復活を期す慶應の関根智輝の復活のマウンド。16人の打者に対し、10人の初球がストライク。ストライクを先行させる安定感のある投球。5回に仙台大の4番・川村友斗(3年 北海)にライトにホームランを打たれるが、打たれたヒットはこのホームランも含めて2本。6奪三振、無四球。上々の復活登板だった。
 ドラフト候補の最速152キロ右腕・宇田川優希(4年 八潮南)から5番・若林将平(3年 履正社)が2回にセンターへ2ランし慶應が先制。その後は変化球でストライクがとれるようになった宇田川に6回までノーヒット、計7つの三振を奪われた。
 2-1と1点リードで迎えた8回裏。先頭の渡部遼(3年 桐光学園)が四球で出塁。ベンチは送りバントを決めるべく代打で宮尾将(2年 慶應)を送る。宮尾の2球目にがスチール成功。直後に送りバントを決めてワンアウト三塁の形を作る。この采配が実り連打で2点を追加。
 8回から13日の日体大戦で2イニング5奪三振の好投をみせた長谷部銀次(4年 中京大中京)が登板。最初のバッターに四球。すかさず堀井監督がマウンドへ行き、力みの見える左腕に声をかける。高めに抜けるストレートもあったが、変化球も交えて二、三塁のピンチを切り抜け、最終回は落ち着いて三者凡退でしめくくった。
 慶應にはこの試合に登板した関根、長谷部。昨日の試合で先発した木澤尚文、151キロ左腕の佐藤 宏樹、バッティングの力もついた瀬戸西純と5人のドラフト候補がいるんだなあ。たくさんのスカウトがつめかけているのは他が無観客だからってわけでもないんだね。

2020年3月21日土曜日

8回までは圧勝の展開

【NO.004 2020/3/20 慶應義塾大 8-10× Honda 下田グランド オープン戦】
  慶應の新主将、瀬戸西純(4年 慶應)が初球ホームラン。埼玉栄時代からドラフト候補と言われる米倉 貫太からの一発に塾打線は勢いづく。
 2回は若林将兵(3年 履正社)のヒットからチャンスを作り、上田寛太(3年 郡山)のタイムリーで2-0。4回にはHondaの2番手、伊藤奨太の代わり端をつかまえ、4本のヒットで2点。6回には3連打。下山悠介(2年 慶應)のタイムリーなどで6-1。8回には去年まで法政で活躍した朝山広憲をとらえて4本の長短打に犠牲フライでさらに2点を追加し8-1。8回までは圧勝の展開。結局、15本のヒット。各打者の打球の強さは社会人にも引けをととらない。
 この試合最高153km/hを記録した慶應の先発、木澤尚文(4年 慶應)は時折声を出しながらの力投。6イニングで打たれたヒットは4本、8つの三振を奪った。右バッターの高めに抜けるボールで2つの死球を与えたがミットを突き上げるような低めのストレートには力がある。ベースのかなり手前でバウンドするボールなどにも対応するストッピング、力みをいなすような配球。福井章吾(3年 大阪桐蔭)は郡司裕也(中日ドラフト4位)の穴を埋めてくれるのではないか。
 2番手の生井惇己(2年 慶應)も木澤に負けぬ力投派だから肩が凝っちゃった(笑)。

ルーキー熊田

【No.003 2020/3/19 早稲田大 5-8 筑波大 安部球場】
 ティーバッティングはそのバッターの力量の一端がうかがえるので熱心に見る。これまで東伏見で何百人という部員のティーバッティングを見てきた。
 武内 晋一(ヤクルト)の力強い打球はネットを突き破って飛んでくるのではないかと思わずのけぞってしまった。上本 博紀(阪神)はウオーミングアップ程度に考えているのかなでるように打っていることもあった。名前も知らない部員のスイングの軌道の確かさや芯を打つ正確さに感心することもある。そういう部員が代打の切り札になったり、新人戦で活躍したりするとうれしいものだ。
 熊田任洋(東邦)のティーバッティングは逆手で打ってみたり、スタンスを大きくとってみたりとバラエティーに富んでいる。誰かに教わったことをルーティンとしてやっているのだろうか? 一つ一つ意味を考えながら打っているのだろうか?
 早稲田期待のルーキーは筑波大学との試合ではオープン戦初めてのスタメン。大学初安打は見損ねたが、2本目は投手の横を抜ける打球で内野安打。スピードのあるランニングで一塁を駆け抜けた。俊足の基準と言われる4.1秒は間違いなく切っていただろう。少し右足を引いた少し大きめのリード。次の塁を狙う姿勢も旺盛でこれから起こるケースの頭の整理も出来ているようだ。サインを見る姿にも余裕を感じる。守備ではセンターに抜けるヒット性の打球を飛び込んでとめて、一塁ランナーへの三塁への進塁を阻止した。周りに積極的に声をかけている姿は上級生みたいに見えた。
 高校時代は4番を任されることもあったが1番がベストの打順なのでは。春からベンチには入るだろうとは思っていたが開幕スタメンもあるかもしれない。

2020年3月15日日曜日

開幕まで1か月なんだが

【No.2 2020/3/15  早稲田大 4-8 明治安田生命 安部球場 オープン戦】
 「打ったら全力で走る」「自分の目で追える打球は自分で判断する」「タッチをかわすためにスライディングをする」。こういう走塁のイロハを知らないはずはないのだが。
だから「送球間に次の塁を狙う」なんて酷な要求なのだろう。
 ベンチから声が出ていない。試合に参加していないメンバーが多いのだ。
 ノックを見ているとカットに入る位置も距離も適切でないし、ラインもきちんと作れない。カットを使わない送球もアバウト。外野の肩は総じて弱いのだからこういうことでカバーするしかないのに。
 と散々文句もいいながらんも、開幕まであと1か月から修正してくれるはず、と期待してしまう。甘いなあ。
 球場の入場に際し、検温をうける。立ち見の出る盛況。

2020年3月7日土曜日

野球消滅 (新潮新書) (日本語) 新書 – 2019/8/8 中島 大輔 (著)

 野球消滅とはずいぶん過激なタイトルである。野球沈没くらいでいいかなと思うが、それだけ切迫した感じを出したかったのだろう。
  作者は若年層の野球人口の激減、1つにならない野球界の構造上の問題をデータやインタビューなどを通してあぶりだしていく。
 構造が変わらないのなら価値観をアップデートすることが必要ととく。強いか弱いかという二極化ではなく多様化することが必要だというのだ。
 「もし、野球界が何もしなければ、20年後にはジャパニーズ・ライフにおいて二次的以下のポジションに落ちるだろう」
 今、コロナ騒動で野球消滅を連想させるような無観客試合が行われている。その様子をテレビ中継で観ているとちょっと背筋が寒くなってくる。
 野球を間接的直接的に生業にしている人だけでなく、野球ファンも自分に何が出来るか考えるべきだ。

2020年3月2日月曜日

早稲田大敗

 2020年野球観戦の旅は早稲田の大敗でスタート。  
 3回裏、早稲田の先発、西垣雅矢(3年 報徳学園)が駒澤大の1番・緒方理貢(4年 京都外大西)にライトへの2ランを打たれ先制を許す。さらに4番・新田旬希(3年 市立呉)にもレフトポールに当たる2ラン。左バッターに右にも左にも完璧に打たれた。  
 早稲田は4回に7番・眞子晃拓(4年 早稲田佐賀)のタイムリー、5回に2番・中川卓也(2年 大阪桐蔭)のソロホームランで2-4で追い上げる。  
 6回裏、早稲田の右のエースナンバー11を背負った柴田迅(4年 早大学院)がマウンドへ。四球、ヒット、死球でピンチを招き6番・前田研輝(4年 広島工)の左中間を破られれ2失点。7回に雪山幹太(2年 早稲田実)が5本の長短打を浴びるなど5失点。いつ終わるかという猛攻に下を向きたくなる展開。  
 早稲田は投手も野手も層が薄いなという印象。今のメンバーの底上げをするか新人に期待するのか。  
 新型コロナウイルス騒動の中、駒澤大グランドのスタンドは立ち見が出るほどの盛況。マスク姿の顔にはどこか憂いを感じた。今日の日の光景が笑い話になるような日が早く来てほしいものだ。