都市対抗観戦のため今年初めて東京ドームに。手指の消毒に始まる観戦対策で入場に時間がかかる。今回は全席指定で1試合ごとの入れ替え。ネットで購入したバーコードタイプのチケットとJABA会員証を提示しての割引で特別席が2000円から1200円に。
小山台の1年生だった伊藤を始めてみたときも延長で岩倉にサヨナラ負けだったよな。あのときはライト線だった。最後の夏の帝京戦もサヨナラホームランでコールド負け。プロ野球人生にもサヨナラの文字がつきまとわないといいなあ、なんて考えながらドームをあとにした。
【No.100 2020/11/12 早稲田大 2-9 立教大】
【NO.101 2020/11/12 明治大 1-0 慶応義塾大】
神宮球場 2020秋季フレッシュトーナメント
3-4位決定戦で早稲田は7回コールド負け。8つも四死球を出しては話にならない。3番ショートで出場した中川卓(2年 大阪桐蔭)が3打数3安打。やはりこのカテゴリーでは格が違う。リーグ戦でも見たかったな。
決勝は投手戦。米子東・森下祐樹が5回に2番手で登板。東大戦に続き1イングを三者凡退に抑えた。来季はリーグ戦での活躍を期待する。前・明治大監督の息子、善波力がスタメンマスク。170センチと小柄だがセカンド送球は俊敏でコントロールもまずまず。お父さんの姿もネット裏にあったが、さすがに明治サイド。
明治では2番手で登板した石原(1年 広陵)が印象に残った。力感のあるフォームから140キロ中盤のストレートを投げ、空振りがとれる。
【No.99 2020/11/8 早稲田大 3-2 慶応義塾大】
神宮球場 東京六大学2020秋季リーグ戦
1点を9回表ツーアウト、蛭間(2年 浦和学院)のセンターバックスクリーンへの劇的なツーランで早稲田が10シーズンぶり46回目の優勝。
早慶の両エースががっぷりよつで投げ合った1回戦とは違い、2回戦は継投が大きなポイントに。最後は両校ともエースに託すとしてどういう順番でどのタイミングでピッチャーをつないでいくか。
早稲田は意表をつき今西(4年 広陵)が先発。慶應は右投手先発を予想して5番に橋本典(3年 出雲)を入れてきたので裏をかくような形になった。あるいは先発が予想された徳山(3年 大阪桐蔭)が先発できる状態でなかったのか。
3回表、早稲田が3番・瀧澤(4年 山梨学院)のタイムリーで先制。その裏、慶應は1番・渡部遼(3年 桐光学園)がセフティバント内野安打で出塁し、盗塁。2番・廣瀬(1年 慶應)がレフト前にヒット。これを瀧澤がジャックルしたすきをついて渡部がホームイン。1-1。
4回裏、慶應は5番・橋本典のヒットからチャンスを作り、キャプテン瀬戸西(4年 慶應)のレフト前ヒットで勝ち越す。2-1。
両校小刻みな継投で8回裏。柴田(4年 早大学院)が内野安打とレフトへのヒットでピンチを迎えると早川がマウンドへ。1-2から水久保(4年 慶應)の放ったライナーを瀧澤が背走して好捕。
9回表。前の回からマウンドに上がっている木澤の投球に早稲田はツーアウト。ここで前日に木澤からヒットを打って、蛭間の決勝ツーランを呼び込んだ熊田(1年 東邦)。初球の150キロのストレートをレフトへライナーで弾き返すヒット。前日のことが頭をよぎったか慶應・堀井監督は左投手の生井(2年 慶應)を蛭間にぶつけてくる。蛭間が初球のスライダーを打った打球はバックスクリーンへ。土壇場で早稲田が逆転。
9回裏、早川が代打の藤元を三振にとって2日にわたる激闘にピリオド。
【No.98 2020/11/7 慶応義塾大 1-3 早稲田大】
神宮球場 東京六大学2020秋季リーグ戦
東北楽天1位 早川 隆久(木更津総合-早稲田大学)
横浜DeNA1位 入江 大生(作新学院-明治大学)
ヤクルト1位 木澤 尚文(慶應義塾-慶應義塾大学)
千葉ロッテ1位 鈴木 昭汰(常総学院-法政大学)
東北楽天2位 高田孝一(平塚学園-法政大学)
オリックス4位 中川 颯(桐光学園-立教大学)
横浜DeNA育成1位 石川 達也(横浜-法政大学)
ソフトバンク育成1位 佐藤宏樹(大館鳳鳴-慶應大)
すべて投手、しかも1位が4人。コロナの影響でスカウトが地方のリーグを回れなかったこともあるが今年の六大学の投手のレベルの高さを証明していると思う。
【No.90 2020/10/24 慶応義塾大 4-1 法政大】
【NO.91 2020/10/24 立教大 0-1 早稲田大】
神宮球場 東京六大学2020秋季リーグ戦
観客の上限が10000人に引き上げられてから2回目の週末。慶應、早稲田が登場することもあって、7000人の観客が詰めかけた。
第1試合。両校のエース、木澤、鈴木がそれぞれ5回、6回でマウンドを降りる展開でリリーフ陣の出来で勝敗が決まる展開。法政に分があるとみていた。7回に法政の2番手、山下(3年 木更津総合)の乱調で慶應が2-1と勝ち越し。9回には慶應が主将の瀬戸西(慶應)のタイムリー三塁打で勝利を決定づけた。
第2試合。5回に敵失でとった1点を早稲田のエース早川が12三振を奪う力投で完封。この日の早川は今季で一番出来がよくなかった。生命線のコントロールを乱したり、力んでフォームのバランスが崩れる場面もあった。それでも抑えられるようになったところが早川の成長だ。球数も146。スタミナも去年と比較にならないくらいついている。早稲田の打線は1割台、2割台の打率が並びかなり寂しい。
6勝1分け勝ち点6.5の慶應、5勝2分け勝ち点6の早稲田。優勝は早慶戦で決まりそうだ。
【No.58 2020/9/20 早稲田大 3-3 明治大】
(神宮球場 2020秋季リーグ戦)
今季の六大学のリーグ戦は勝ち点ではなくサッカーのようにポイント制で争われる。勝利1ポイント(勝点)、引分0.5ポイント(勝点)、敗戦0。サッカーの世界で勝つべき試合、勝てた試合が引き分けになったときに「0.5ポイントを失う」という表現を使うことがあるが、早稲田サイドからするとそういう思いになるゲームだった。
前日の早川の快投での快勝の余韻が残る早稲田。1回表に昨日も初回にタイムリーを放っている5番・丸山(3年 広陵)の3ランで先制。今日も行けるぞという気持ちと同時に最後までこの3点を守るのは難しいなという不安も。先発は春季リーグで最優秀防御率のタイトルを獲得した徳山(3年 大阪桐蔭)ではない。ベンチ入りの投手を前日の6人から8人の増やしてしたのは小刻みな継投を想定してのものだろう。
追加点を早めにとって明治に諦めさせるのが勝利への近道。2、3、4回とスコアリングポジションにランナーを進めながらも得点を奪えない。5回には2番・吉澤(4年 大阪桐蔭)、3番・瀧澤(4年 山梨学院)から満塁のチャンスを作るが期待のルーキー野村(山梨学院)がセカンドに倒れ、この回も無得点。
早稲田の先発、西垣(3年 報徳学園)。2回以降毎回得点圏に走者を進められながら粘っていたが、5回に明治の8番・西山(2年 履正社)の右中間を破るスリーベースを打たれ、1番・藤江(4年 千葉黎明)にタイムリーを打たれて1-3。
明治の追い上げをどういう継投でかわすかとブルペンを注視していたが徳山の姿は見られない。ロングリリーフはないな。最後の徳山から逆算してブルペンで準備する投手たちをながめるとなんとも心もとない。しからば追加点だ。しかし、明治の3番手、磯村(3年 中京大中京)に6、7回完全に抑えられてしまう。
6回、早稲田はリーグ戦での通算の登板が2試合目の森田(3年 早稲田佐賀)が二番手のマウンドへ。ツーアウトから明治の5番・植田(3年 高松商)にレフトオーバーのホームランを打たれ2-3と1点差。さらに6番・公家(4年 横浜)にもレフトフェンス直撃のツーベースを許すと小宮山監督がたまらずベンチから出てきてピッチャー交代、3番手は山下(3年 早大本庄)。明治の代打、陶山(3年 常総学院)は初球を打ってセンターフライ。
勢いづく明治に1点を守れるかというムードに変わった7回。明治は前の打席スリーベースの8番・西山にライト前ヒット。バント、犠牲フライでツーアウトながら三塁。柴田(4年 早大学院)、徳山のリリーフもあるかと思ったが、山下が続投し、2番・西川に同点タイムリーを許す。
8回から明治はエースの入江(4年 作新学院)が登板。前日の投球のふがいなさを取り返す鬼気迫る投球の前に早稲田打線は代打の眞子(4年 早稲田佐賀)の内野安打1本に抑えられる。8回は柴田、9回は徳山で何とか引き分けにという印象の終盤になった。
【 NO.57 2020/9/19 明治大 1-7 法政大 神宮球場 2020秋季リーグ戦】
かつてわが師に「(投手が)三者連続三振は(打者が)ホームランを打つくらい難しい」と聞いたことがある。この言葉に従えば早稲田の先発は早川は3本のホームランを打ったことになる。
1回表、明治の1番・藤江(4 千葉黎明)を150キロのストレートで空振り三振とって"奪三振ショー"がスタート。3回表に初めての三者三振をとると4回表も2連続三振をとって5連続奪三振。5回表も空振り、空振り、見逃しで3つの三振を奪う。前のイニングにショートフライを打たれていなければリーグ記録(早稲田・大木勝年、慶應・長田秀一郎)の9連続三振に並ぶところだった。8回表には3回目の見逃し、空振り、空振りで三者連続三振。9回表に1点とられるが3番・丸山(3年 前橋育英)を148キロのストレートで三振にとって計17。4番の清水以外の先発メンバー8人から三振を奪い、2回以外の8イニングで三振を奪う快投だった。
中川、蛭間を欠く打線も初回に4番・岩本(3年 大阪桐蔭)、5番・丸山(3年 広陵)の連続タイムリーツーベースで2点をとって先制。5回裏には2番・吉澤(4年 大阪桐蔭)からの3連打などでダメ押しの4点。6回裏にも3本のヒットでさらに1点。11安打7点と攻撃でも明治を圧倒した。
この試合から各大学の応援部が復活。外野席の上段という遠い場所ではあったが、応援できなかった春季リーグの分を取り返すような熱い応援で母校を後押し。応援席では応援曲に合わせてタオルをふる人、起立して校歌を歌う人の姿も見られた。応援部と応援の人たちが一体となって応援する日が早く戻ってくるといいな。
【No.48 2020/8/15 慶応義塾大 5-3 早稲田大 神宮球場】2020春季リーグ戦
試合前に早稲田の石井 連藏氏、慶應の前田祐吉氏の表彰が行われた。回の浅いうちから送りバントを使うシーンを見ると神宮をあとにしたという前田元監督。先日の明治戦の点差が開いてからの送りバントを見たらどう思っただろうなあ。
I got it,I got it。慶應のノックではアメリカ式の掛け声が聞こえる。いつもの早慶戦なら応援合戦で聞こえない声だ。洗練された感じがKEIOっぽくていい。
試合の焦点は早稲田の早川と慶應打線。
明治戦同様に早川(4年 木更津総合)は150台のストレートを軸で慶應打線を圧倒する立ち上がり。慶應の主力打者のバットが振り遅れて空を切るのは痛快。
好調の早川に落とし穴。慶應の1番・新美(3 慶應)に150キロのストレートをレフトへ放り込まれる。1球前のストレートにかなり遅れていたが、少し甘くなったとは言えホームランするとはまったくイメージできなかったなあ。0-2。
その裏、早稲田はワンアウトからルーキー熊田(東邦)がライトへホームラン。インコースが少し甘くなったとは言えうまくさばいたなあ。
6回裏、3番・瀧澤(4年 山梨学院)が「禁断」のヘッドスライディングで内野安打をもぎとる。4番・岩本(3年 大阪桐蔭)がバスターで三塁線に痛烈なファウルのあと送りバント。ここで慶應はピッチャー交代、関谷(4 川越東)。けん制のミスで瀧澤が三進。5番・蛭間(2年 浦和学院)のセカンドゴロの間に瀧澤がホームイン。2-2の同点に追いつく。
7回表、慶應はツーアウトからこの試合2打席連続空振り三振の宮尾(2年 慶應)に代打、藤元(4年 慶應)。0-1からの139キロのカットボールをレフト中段へホームラン。初見のボールをファーストスイングでしとめるのはお見事。
慶應は木澤(4年 慶應)をマウンドに送り、プラン通りの逃げ切りをはかる。7、8回に早稲田はエラーでランナーを出すも無得点。
9回裏、リーグ戦初打席の代打の太田(4年 早大学院)が粘って四球。続く丸山(3年 広陵)はスリーバント失敗。9番・熊田が送りバントを決める。ツーアウトにしての二塁へ送った采配が実り、1番・金子が三遊間を破る同点タイムリー。金子が送球の間に二進。2番・中川にサヨナラの期待がかかるがセカンドゴロ。
タイブレークの10回表、早稲田は法政戦で好投した山下(3年 早大本庄)が登板。得意のチェンジアップをキャッチャーの岩本が後逸。これで慶應のバント代打の田口巧(4年 慶應)から橋本典(3年 出雲)でヒッティングに切り替える。橋本がセンターオーバーのツーベース。チェンジアップを低めに投げにくくなったのが痛かった。打たれた球は低めに投げ切れなかったチェンジアップ。
その裏の早稲田。ノーアウト一、二塁。慶應のピッチャーは生井(2年 慶應)。3番・瀧澤は2球続けてバントを失敗しレフトフライ。4番・岩本が四球で満塁となるが蛭間が見逃し三振、代打・村田(4年 高志)がピッチャーゴロでゲームセット。
【No.47 2020/8/14 法政大 3-2 明治大 神宮球場】2020春季リーグ戦
4か月遅れの"開幕"。今年初めて神宮球場に行った。15日の早慶戦だけ行こうと思っていたが、ネットでの観戦もそろそろ限界。散歩がてら神宮に行こうと軽い気持ちで出かけた。しかし、「血の明法戦」はそんな気分では観ていられない熱戦になった。
開幕から2連勝の法政。早稲田とのタイブレークのサヨナラ勝ちで意気上がる。対する明治はここまで3連敗。前日の2-11の慶應戦は見ていて悲しくなった。優勝もほぼなくなった状況でどうモチベーションを高めていくのか。
明治は入江(3年 作新学院)、法政は三浦(3年 福岡大大濠)が先発。ここまでリリーフでスタンバイしてきた両校のエースで必勝を期す。
3回表、2番・永廣(4 大阪桐蔭)のライトへのタイムリーで法政が先制。
4回裏、ルーキー西川(履正社)の右中間タイムリーツーベースで追いつく。
8回裏、明治はワンアウトから5番・清水風(4年 常総学院)のライト線ツーベースも後続が倒れて勝ち越せない。清水には代走を送って、前の打席でタイムリーの西川、7番の明新(2年 明大中野)には代打送って勝負をかけてもよかったと思うが、明治のベンチ事情はいかに?
明治の入江は9回を完投、法政は5投手の小刻みな投手リレーでしのいでタイブレークに突入。
10回表、明治は髙橋(3年 小諸商)がマウンドへ。無死一、二塁からのスタート。法政は1番・宮﨑(2年 天理)が送りバント。早稲田戦に続いて法政は継続打順の打者に恵まれている。2番・永廣のショートへの内野安打で2-1。
10回裏、法政のマウンドは山下輝(3年 木更津総合) 。明治の攻撃は2番・陶山(3年 常総学院)のバントがピッチャー正面に転がり三封。ワンアウト一、二塁。ここで明治のキャプテン公家(4年 横浜)が三遊間を破り2-2の同点。
11回表から登板した明治の中山(4年 鳴門)はストレートは130キロ台後半ながら声を上げながらの力投。気迫で二、三塁のピンチをしのぐ。
11回裏、明治は6番・西川が送りバントでワンアウト二、三塁。7番・明新のセンターへ抜けるかというライナーに山下が反応し、ピッチャーゴロに。
12回表、法政は8番・大柿(2年 健大高崎)のバントが決まって二、三塁。海﨑(2年 埼玉栄)の当たりがセンター前に落ちて法政が3-2。海﨑の盗塁で二、三塁。ダメ押しのピンチを明治の中山はほぼストレートだけの投球で抑える。ウイニングショットは「気持ち」。
12回裏、代打からライトに入っていた野尻(2年 木更津総合)が登板。投手は扇谷莉(2年 東邦)が残っていたが、侍ジャパンU-18代表でも投げた野尻に法政ベンチはかける。まだバントの出来そうな野手が残っていた明治だが投手の中山にバントをさせ1-5-3の併殺。ワイルドピッチでツーアウト三塁まで詰め寄るが1番・藤江(4 千葉黎明)が凡退しゲームセット。
まさかの4連敗の明治。最後の東大戦で最下位だけは免れたい。
【*44 2020/8/12 早稲田大 1-2 法政大 神宮球場】 2020春季リーグ戦
2日前に明治に快勝した早稲田。その勢いで法政も、と思ったのだが。
1回表、早稲田は1番・金子(4年 早稲田実)がライト前にしぶとく落とすヒット。2番・中川卓(2年 大阪桐蔭)。空振りしてバスターの可能性もにおわせながらしっかり送りバントを決めた。形は作ったが3番・瀧澤(3年 山梨学院)がセンターフライ、4番・岩本(3年 大阪桐蔭)がサードゴロ。法政の先発、高田(4年 平塚学園)は150キロのストレートに伸びがある。左バッターのインコースをつくボールがいい。
早稲田の先発は徳山(3年 大阪桐蔭)。立ち上がりからストレートが高く、コースも甘い。狙って投げた高めでファウルをとれるが浮いたストレートは痛打される。3回までに打たれた4本のヒットはいずれもこの甘いストレート。2巡目の途中からスライダーなどの変化球を多くする配球に変え、ストレートも低く集まるようになって安定してきた。4回、5回は打たせてとって三者凡退。バックの守りにリズムが出てきた。明治戦と同様にセカンドの金子がいいフィールドワークを見せて頼もしい。
6回表、早稲田。4番・岩本のレフト前ヒット、6番・吉澤(4年 大阪桐蔭)の四球でツーアウト一、二塁。7番・鈴木萌(3年 作新学院)がレフト前にタイムリー。初球のアウトコースのストレートの空振り、3球目のスライダーの空振りを見ていたら打てそうな雰囲気はなかった。バッテリーがこの日勝負球に使っていたインコースのストレートだったら三振してたな。ぶつけて満塁にするリスクとここまでの空振りを見て、外でも大丈夫だと思ったんだろうか。続く8番はピッチャーの徳山。ここでの追加点の意味の大きさも分かっているので必死に食らいつくがライトフライ。
7回も早稲田はチャンス。1番・金子がセンター前ヒット。2番・中川は空振り三振の倒れるが3番・瀧澤死球。4番・岩本の3球目にワイルドピッチで二、三塁。岩本は四球で満塁。明治戦のヒーロー蛭間(2年 浦和学院)に1本を期待するも空振り三振…。6回のパスボール、ここの回のワイルドピッチ、死球、四球。相手にもらったチャンスで1点しかとれなかったことが響く。
7回裏、法政。5番・佐藤勇(4年 中京大中京)が四球で出ると代打の斎藤(2年 横浜)が初球で送りバントを決める。7番・高田桐(2年 広陵)はショートゴロでツーアウト三塁。8番・キャッチャー大柿(2年 健大高崎)のところは代打の可能性も考えたがそのまま。大柿の打った中途半端なライナーの打球をショート熊田が弾き、1-1の同点。直前に点灯した影響もあったかも。
8回からは両校リリーフ勝負。法政は昨年の秋からクローザーを任されている三浦(3年 福岡大大濠)、早稲田はリーグ初登板の山下(3年 早大本庄)。
この勝負、法政に分があると思ったが、山下が好投。140キロ半ばのストレートは低めに決まり、120キロ台のチェンジアップで法政の打者のバットが空を切る。8回ツーアウトから4連続三振で2イニング無失点の最高のデビュー。
むしろ三浦の方が心配な出来。8回表、前の打席タイムリーの7番・鈴木萌がライト前ヒット。代打、丸山(3年 広陵)の2球目に鈴木萌がスタート。法政のキャッチャー大柿のドンピシャのスローでタッチアウト。7回のチャンスで代打を送らないはずだ。9回表、早稲田はツーアウトから2番・中川卓がライト線にツーベース。勝ち越せば早川を投入し、逃げきりの雰囲気もあったが3番・瀧澤がレフトフライ。明治戦から見ていて瀧澤の状態はあまりよくない。
六大学リーグ戦としては初めてのタイブレーク。無死一、二塁からの攻撃。打順は継続。これが勝負のあやに。
早稲田は4番・岩本から。岩本は2球続けてバントをファウル。バント代打はこのあとの守りを考えれば出せないケース。結局、岩本は併殺打。5番・蛭間もサードゴロで早稲田は無得点。
法政の10回裏は7番・高田桐から。早稲田のマウンドは柴田(4年 早大学院)。高田桐のサードゴロで二、三塁。申告敬遠で満塁。カウント0-3から真ん中でストライクをとって1-3。途中出場の神野(3年 天理)にセンターへ犠牲フライを打たれて、早稲田はサヨナラ負け。ノースリーにした時点で勝負あり。柴田のメンタルではあの場面はきつかった。
早稲田は1勝1敗。残り3カード全勝して他校の結果を待ちたい。
【*38 2020/8/10 明治大 1-5 早稲田大 神宮球場】 2020春季リーグ戦
真夏に開幕の六大学春季リーグ戦。新型コロナばかりでなく、いろいろなことを考えて開幕日は「欠場」した。
球場に行かなかったことを後悔する早稲田の快勝。
1回裏、早稲田が4番・岩本(3年 大阪桐蔭)のセンターオーバーのタイムリーツーベースで先制。
自己最速の155キロをマークするなどストレートでガンガン押した早稲田先発の早川(4年 木更津総合) は2回表、明治の4番・公家(4 横浜) につまりながらレフト前に落とされ、ルーキー西川(履正社)のタイムリーで失点する。少し力に頼りすぎたかコースが少し甘い。
明治の先発・竹田(3年 履正社)に2回以降抑えられていた早稲田打線。6回表、3番・瀧澤(4年 山梨学院)がセンター右のヒットで二塁を陥れる好走塁。4番・岩本もレフト前ヒット。このチャンスに5番・蛭間(2年 浦和学院)がライトが追うのをあきらめる3ラン。4-1。蛭間は続く第4打席でもライトへソロホームラン。
変化球を増やした配球でリズムをつかんだ早川は最後まで球威が落ちることなく123球、12三振を奪い完投勝利。早稲田は打線は12安打。守備走塁にミスもなくスキのない試合運びだった。
【*29 2020/8/7 東海大菅生 4-3 佼成学園 ダイワハウススタジアム八王子】
夏季西東京大会・決勝
晴れ/31.0℃ 10:07-12:41(2時間34分)
リードされては菅生が追いつくという試合展開。9回表に佼成学園が1点勝ち越して3-2。9回裏、菅生は先頭の福原聖矢(1年 安仁屋ヤングスピリッツ - WBSC U-15ワールドカップ日本代表 - U-15アジアチャレンジマッチ日本代表 )がショート内野安打で出塁。バントで送れずワンアウト。ここで福原が盗塁。実況によればピッチャーがモーションに入る前にスタートを切っていたという。サインか自分の判断か。この場面で走れるのは小学生から日の丸をつけてプレーしている経験値からだろう。1番・千田光一郎(2年 白山リトルシニア)がセンター前に同点タイムリー。福原の盗塁が生きた。
延長10回表、菅生の背番号1、藤井翔(3年 豊田リトルシニア)が2三振を奪う力投で佼成学園打線をぴしゃり三者凡退。
10回裏、菅生はこの試合3安打の3番・森下晴貴(3年 愛知名港ボーイズ)が四球。不動の4番・杉崎成(3年 愛知西リトルシニア)が送りバント。5番・堀町沖永(2年 東海大菅生中)がセンターオーバーのタイムリーでシーソーゲームに決着。
菅生はサヨナラ打の堀町、スタメンのセカンド山田聖和(京都リトルシニア )、先発した本田峻也(小松加賀リトルシニア - WBSC U-15ワールドカップ日本代表)が2年生、1年生の福原と来年も西東京の中心になるチームだ。
若林監督のドラゴンズ時代のルートだろうか愛知出身の部員が多いなあ。