【No.009 2017/4/2 早稲田大1-5 日本通運 (安部球場 )オープン戦】
安部球場に行く道すがら桜まつりをやっている会場を通り過ぎた。春の陽気、すれ違う人たちもウキウキしている。でも何か違和感が。祭りの主役である桜の花がほとんど咲いていないのだ。主役のいない祭りはどこか寂しい。
「花のない桜まつり」。例えが悪いが早稲田の先発、柳澤 一輝(4年 広陵)はそんな投球だった。
柳澤のピッチングの“花”、主役は力のある150キロのストレート。180cm/82kgがっしりとした体格から威圧的なストレートでバッターを押し込んでいくのが魅力。この日は先発で長いイニングを投げることを意識してかストレートがおとなしい。細かいコントロールがあるわけではないので、カウントを悪くしては甘く入って痛打された。6回途中で降板するまでホームランを含む6本ヒットを打たれ、5つの四死球。"強肩の女房役"のサポートがなければもっと早く崩れていたかもしれない。柳澤の良さが出るのはショートイニングのリリーフだと思うが、チーム事情でそうもいかないらしい。
"強肩の女房役"岸本朋也(3年 関大北陽)。3回盗塁をしかけられ2つを刺した。タイムは2本とも2.1秒以下。実は盗塁を許したタイムがもっとも速く1秒98。イニング間のセカンド送球でも2.1秒以下できっちりそろえる。左右のぶれや“センター前ヒット”もなく安定している。
日本通運の3番手で登板した庄司拓哉(東海大相模高校-横浜商科大学)。サイド気味の変則の左腕でストレートにキレがあり、スライダーがストレートの軌道からきゅっと曲がる。グラブを前に突き出してタイミングをとるところなんかエネオスの大城に似ている。
写真は安部球場の桜。