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2017年4月25日火曜日

オジマ≒東大投手陣!?

┃オジマ≒東大投手陣!?
【No.20 2017/4/22 早稲田大 5-6 明治大 神宮球場 東京六大学 2017春季リーグ戦】
 早稲田のエース、小島 和哉 (3 浦和学院) が苦しんでいる。これまでのシーズンでは考えられなかったほどのコントロールの乱れ。最初のカードの法政との1回戦、四球から崩れ、7回途中で降板。この日は序盤からコントロールが定まらない。初回に4点とってもらい楽に投げられる展開のはず。ところが2回、押し出しを含む3つの四球にヒットも打たれて2失点。3回は得点こそ与えなかったものの2四球。次の回に代打を送られて、早々と交代してしまった。5つの四球。 これはかなりシビアの状況。シビアさを客観しするために今季のここまでの与四死球率を計算してみた。
(四死球13×9)÷(投球回数10 回1/3)=11.33。
これは今季の東大投手陣全体の与四死球率11.12とほぼ変わらない。これまでのシーズンの小島の与四死球率はデビューした1年春のシーズンが最高の2.077。2016秋季リーグまでの4シーズンの平均が4.14。今季の状況がいかに異常な状況か分かる。シーズン前の捻挫が投球のバランスに影響しているらしいので、そのうち適正な数値に近づいてくるだろう。  
 ところで、小島の与四死球率4.14ってどんなレベルなのだろう?   

(小島の与四死球率)

シーズン試合投球回四死球与四死球率
2015春季リーグ戦621 2/352.08
2015秋季リーグ戦730185.40
2016春季リーグ戦822114.50
2016秋季リーグ戦839 1/3184.12
2017春季リーグ戦210 1/31311.32
 

┃2.0以下が目安
NPBでは与四死球率が2.0以下がコントロールがいいと言われる目安らしい。
2016シーズンで一番この数値がよかったのが菅野智之(巨人)で1.47、ワーストは菊池雄星(西武)の4.34。
現役与四球率(1000投球回以上)のベスト10は
1位 武田勝 1.38 
2位 吉見一起 1.55 
3位 石川雅規 1.71
4位 成瀬善久 1.83 
5位 金子千尋 2.22 
6位 館山昌平 2.23
7位 黒田博樹 2.24
8位 久保康友 2.30
9位 岸孝之 2.30
10位 内海哲也 2.31
なるほど、納得の顔ぶれではないだろうか。

┃やっぱり野村がナンバーワン!
最近の六大学でコントロールの良かった投手として最初に頭に浮かぶのが野村 祐輔 (明治第-広島)。リーグ戦8シーズンの平均の与四死球率1.67。斎藤 佑樹(早稲田大→日本ハム)は2.64とそこそこコントロールがいいというレベル。有原 航平(早稲田大→日本ハム)は2.16。150キロのストレートを連発しながらもコントロールはよかった。体型からイメージ出来ない繊細な投球が持ち味の澤田 圭佑(立教大→オリックス)は1.99。荒れ球のイメージが強い慶應の加藤 拓也(広島)が4.11。
小島は加藤ともニアリーイコールなのかあ。
小島に感じる安定感というのは四死球の少なさでなく、ランナーが出ても得点は与えないという安心感に近いものなんだろうなあ。