【No.90 2017/9/10 早稲田大 13-8 明治大 神宮球場 東京六大学 2017秋季リーグ戦】
2メートル左腕が数分間の間に味わった“天国と地獄 。
早稲田が9-2と明治をリードした6回。細長いフォルムがマウンドへ。今西拓弥(1年 広陵)は前日に打者一人と対戦し、リーグ戦デビュー。この日の登板は楽な展開で投げさせて自信を持たせたいというベンチの意向だろう。なかなか140キロを超えないストレートがこの日は最速142キロを記録するなど何度もそのラインを超えた。高い打点から叩きつけるスパイクのようなボールがバシバシと決まる。2連続で空振りの三振のあと、レフトの落球でランナーを三塁に進められる。点差のゆえの強気か。ストレートオンリーの配球で左バッターの外にバシッと142キロのストレートを決めて見逃し三振をとってみせた。
2イニング目となった7回。先頭の代打、山本 恵汰(3年 愛工大名電) にライト前に運ばれる。ツーアウトとして明治のクリーンアップとの対戦。3番・渡辺 佳明(3年 横浜)にライトへタイムリーヒットを許す。4番・ストレートの球速が140キロを超えることがなくなる。4番・逢澤 崚介(3年 関西)には変化球を使って打ち取ろうとするが粘られてフォアボール。5番・越智 達矢(3年 丹原)には低めのボールをすくわれてスリーランホームラン。芽生えつつあった自信も萎む4失点。マウンドを降りる姿は身長が2メートルあるようには見えなかった。