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2015年11月26日木曜日

"安部球場"でオール早慶戦

【NO.123 11/23(月)全早稲田大 4-3 全慶應義塾大】
『安部磯雄先生 生誕150周年記念式典』に参加させてもらった。
記念講演を聴講したあと、「 東伏見硬式野球場」へ。
川口野球部長の「命名 宣言式」により「安部磯雄記念野球場」となったグランドで全早慶戦。
いきなり慶應に連打と犠牲フライで1点先制される。4回にも沓掛(3 慶應)のタイムリースリーベースで慶應が2-0とリードを広げる。
この記念すべき日に負けるわけには行かない早稲田が反撃。5回に熊田(2 早稲田実)がライトへソロホームラン。6回には佐藤晋(2 早稲田実)、熊田のタイムリーで3-2と逆転。
安部先生に勝利を捧げ、新チームはスタートを切った。
なつかしい名前が復活。これからは安倍球場に通えるのがうれしい。
写真は始球式を行う安部幾雄氏(安部磯雄先生の御令孫)。

2015年11月21日土曜日

今年最後の神宮は

 
【NO.120 11/17(土)第46回明治神宮野球大会 高校の部・決勝 敦賀気比高 3-8 高松商業高】
【NO.121 11/17(土)第46回明治神宮野球大会 大学の部・準決勝 早稲田大 2-1 上武大 】
【NO.122 11/17(土)第46回明治神宮野球大会 大学の部・準決勝 亜細亜大 4-3 東海大 】
3試合とも好ゲームで今年最後の神宮をしっかり楽しんだ。
高校の部は、わが母校と第32回選抜高校野球大会の決勝で定期戦の続いている高松商が大会初優勝。8回、9回だけで9本のヒットを打っての逆転勝ち。低く速い打球、俊足の選手がそろっている。四国大会で強豪を次々と倒し、今大会で大阪桐蔭を破った力は本物だ。
高松商には試合前に三塁ベースを囲み声を出す伝統があると大先輩からかつて聞いた。第1回選抜大会の優勝メンバー志摩定一選手は「自分が死んでも魂だけは高商の三塁を守り続ける。」という遺言を残しその冬に亡くなった。「志摩供養」というらしい。試合前に注目していたが、それらしき行動は見られなかったと思う。ストッキングには選手権大会優勝の白2本、選抜優勝の赤2本、国体優勝の黄色1本のラインが入っている。今回の優勝は何色のラインが入るのだろうか?
早稲田は4番・丸子(4 広陵)のホームランで勝ち越した1点を守り切って2-1の勝利。
亜細亜と東海の試合はファインプレーを連発する気持ちのこもった試合。代打が2人ともホームランを打ち、亜細亜がミラクル的な勝利。
神宮球場では今年もたくさん楽しませてもらった。来年もよろしく。


2015年11月16日月曜日

大竹、スイスイ2時間切り完封

【NO.119 11/14(土)第46回明治神宮野球大会2回戦 早稲田大 3-0 愛知大
朝の高校の部から観戦したかったが、あいにくの氷雨。翌日にハーフマラソンの大会を控えていたので、コンディショニングを考え、第3試合のワセダの試合だけに絞った。
シートノックの始まる間際に神宮に到着。上下ウインドブレーカーにニット帽、マスクと防寒仕様。ネット裏の知人にも気づかれないほどの変装(?)ぶり。
席も雨の当たらないネット裏の最上段。
自分勝手な都合だが、とにかく早く決着してくれることを祈る。
こちらの願いにこたえるかのようにエース大竹はすいすい投げる。雨の中、スローカーブなど抜く変化球を使う大竹はコントロールに苦しむかもと思ったが、杞憂。
ワセダ打線も中日育成1位の中川 (伊勢工業) を打ちあぐむ。7回に、ツーアウトから大竹のバントヒットから作った満塁のチャンスに楽天3位、茂木 (4 桐蔭学園) のタイムリースリーベースで勝負あり
大竹は100球を切るペース(104球)で完封。試合時間も2時間切りの1時間55分。
先輩思い(?)の好投で最小限の時間で球場をあとにすることが出来た。

<MEMO>
茂木栄五郎(早稲田大) 3秒74(ショート内野安打)
茂木栄五郎(早稲田大) 11秒33(左中間三塁打)
大竹耕太郎(早稲田大) 3秒86(バント安打)

2015年11月8日日曜日

入れ替え戦はドラ1対決

東都の秋の1、2部入れ替え戦は、先日のドラフトでいずれもドラフト1位で指名された好投手の投げ合い。
東洋大の先発、ヤクルトのドラフト1位・原樹理。
びしびしコーナーに決まるキレのいいストレートとストレートよりコントロールがいいのではないかと思うカットボールやツーシームを使って安定感のある投球。3回には三者連続三振。要所で投げるフォークも鋭く落ちる。
駒澤大の先発はDeNAから1位指名された左腕・今永昇太。ストレートは最速146km/hを記録するもシュート回転して高めに抜ける球も多くやや不安定。得意のスライダーを東洋大の4番・笹川(3年 浦和学院)に完璧にヒットされてから使いにくくなった。キレも精度も本来のものではない。
序盤はボクシングで言えば、原が10-9でラウンドのポイントを撮り続けている状態だったか。
スライダーが使いにくい今永はチェンジアップで三振をとる場面もあったが、軸はあくまでストレート。笹川の第2打席はオールストレートの9球でセンターフライに打ち取った。インコース、アウトコース、高低をしっかり投げ分ければ、ストレートで十分押していける。6回以降、球速は140キロを切る球も多くなってきたが、キレがよく、東洋のバッターも差し込まれていた。150球投げて9回完封。被安打3。三振は12個奪った。
一方の原は4回に脚がつるアクシデントもあったが、8回まで投げて被安打5で8奪三振。
どうやって点が入るかイメージしにくい展開だったが、駒澤が8回にスクイズで1点。いつまでも見ていたい見ていたかった投手戦だったので残念な気持ちになった。
 試合が終わったのは18時37分。寒さをあまり感じなかったのは、ヒートテックのおかげではない。

【NO.116 11/7(土)平成27年 秋季東京都高等学校野球大会・準決勝 東海大高輪台 1-10 二松學舍大附(7回コールド)
【NO.117 11/7(土)平成27年 秋季東京都高等学校野球大会・準決勝 帝京 1-8 関東一(7回コールド)
【NO.118 11/7(土)平成27年度 東都大学野球秋季入替戦1回戦 駒澤大 1 - 0 東洋大
<MEMO>
(東海大高輪台-二松學舍大附)
大江 竜聖(二松學舍大附) 145km/h 自己最速 奪三振5 投球数77
(駒澤大-東洋大)
今永昇太(駒澤大)146km/h 奪三振12
原樹理(東洋大)145km/h




2015年11月6日金曜日

ピッチャーはハラダタクミ

KEIOの先発ピッチャーはハラダタクミ。
あさのあつこさんの野球小説『バッテリー』の主人公と同じ名前である。小説は巧、こちらは匠だけども。
オーバーハンドの巧と違い、匠はややサイドハンド気味のフォーム。
140km台前半キレのいいストレートを軸に押していき、2回までに4奪三振。その後はカットボール、スライダーなども交え、0を並べていく。7回、先頭の高瀬 (1 長崎西) にツーベースを打たれ、セカンドのエラーで1-1同点に追いつかれる。ハラダタクミがマウンドを降りたあと、慶應義塾高校の先輩、内村がつないで、試合は延長タイブレークに。慶應が1点とった10回裏。マウンドこれまた高校の先輩、亀井。ツーアウト二、三塁で2-2。太田 (2 広陵) がセンターをライナーで越すツーベースで明治がサヨナラ勝ち。リーグ戦でも活躍する水野 (2 静岡) 、齊藤 (2 桐蔭学園) を投入する明治の本気モードが実った。
【NO.114 11/3(火)東京六大学2015秋季新人戦  東京大 0 - 10 法政大
【NO.115 11/3(火)東京六大学2015秋季新人戦  慶應義塾大 2 - 3 明治大
(MEMO)
<東京大-法政大>
大崎拓也(法政大) 3秒98(4ゴロ)
<慶應義塾大- 明治大>
東原匡志(明治大) 4秒23(6ゴロ併殺)
原田匠(慶應義塾大) 143km/h
髙橋裕也(明治大) 143km/h




2015年10月26日月曜日

明治は足踏み 東大は勝利以外のものを目指したのか? 

東大は勝利以外のものを目指したのか?
3-2とリードして迎えた6回表。東大のマウンドにはこの日ひさしぶりにベンチに入った辰亥 (4 高松)。今季ここまでの戦い方をみていて、 柴田 (2 洛星) で逃げ切りをはかると思っていたのでびっくり。辰亥は先頭の佐藤竜 (3 國學院久我山)に ライト前ヒットを打たれる。この回、3本の長短打を浴びて2失点。3-4と逆転を許す。慌てて柴田 (2 洛星) を投入も遅かった。辰亥は連敗中に投げ続けた誰もが認める功労者である。しかし、勝ちにこだわるならあの場面に辰亥はふさわしかったのだろうか?
立教の2回の2点はいずれもリーグ戦初となる二人(佐藤竜、飯迫)の連続ホームランによる得点
球審・宮田(明治大OB)が立教の齋藤俊に対して2段モーションによる反則投球の判定。
1球目にまず警告。2球目、バッターがサード前にバントをして走った直後に、マウンドに行って判定。カウントはボール。警告は何回も見ているが、反則投球の判定するのは初めてみた。3球目から齋藤俊はワインドアップをセットポジションに変えての投球。直後の自分の打席では球審に対してあいさつがなかった。2打席目には2回会釈して帳尻を合わせていたけど((笑)。
明治の優勝のかかった第2試合。
初回、法政の先発の玉熊 (3 北海) が足元のゴロをよけてセンター前ヒットにする姿をみて、明治の一方的な展開を予感した。法政が2-0とリードで迎えた3回表。センターへのフライが強風で“チェンジアップ”。センター前のツーベースで2-2の同点。神風(明治の応援曲の一つ)吹いたか。ここから一気にゲームを明治が決めるかと思った。ところが明治の先発、上原 (4 広陵) がその裏、5本のヒットを浴びるなどあれよという間に5失点。こうなると法政も頑張る。玉熊から熊谷 (2 平塚学園) につないで8-2で快勝した。
今日は強い北風が吹いて寒かった。マフラーを巻いている人もちらほら。これからは防寒対策をしっかり整えて球場に行かなきゃなあ。
 

【NO.112 10/25(日)東京六大学2015秋季リーグ戦  立教大 6 - 3 東京大
【NO.113 10/25(日)東京六大学2015秋季リーグ戦  明治大 2 - 8 法政大

(MEMO)
<東京大- 立教大 2回戦>
佐藤竜彦(立教大)リーグ戦初ホームラン
飯迫恵士(立教大)リーグ戦初ホームラン

田中和基(立教大)3秒84(4ゴロ)
山本 俊(東京大)145km/h
 <法政大-明治大 2回戦>
大西千洋(法政大)3秒93(4ゴロ)





2015年10月24日土曜日

明治が王手 宮台はタイトルならずも来年に手応え

【NO.110 10/24(土)東京六大学2015秋季リーグ戦   法政大 1 - 4 明治大
【NO.111 10/24(土)東京六大学2015秋季リーグ戦   東京大 0 - 5 立教大
第1試合。明治が初回に上西 (4 明大中野八王子)のタイムリースリーベースで3点先制した段階で勝負有り。  柳 (3 横浜) は完投しなければならない展開だったが、最終回にヒットと四球で一、二塁になったところで交代。今季は最終盤に崩れて、冷や汗をかいたベンチとしては当然の策。齊藤 (2 桐蔭学園) を左バッターにワンポイント。最後は星 (3 宇都宮工) がしめた。星はひさびさにストレートが最速150km/hを記録。変化球も鋭かった。明日、明治が優勝を決めると思う。
柴田よ。悔し紛れに相手のベンチに向かってバットを投げるな! 今季少なくとも2回目は見ている光景。危ないし、何より道具にあたる、道具を大事にしない了見が許せない。
第2試合。東大のこの試合が始まるまで 宮台 (2 湘南) は防御率が0.98でトップ。当然ながら東大との対戦はないわけで、驚きの数字だ。今季のここまでの登板のように中盤まで投げ、防御率のタイトルをとることを期待した。もっとも投球回数的にはクリアは確実なので登板しなくてもよかったのだが。
初回、 笠松 (2 大阪桐蔭) に136km/hのストレートをレフトスタンドに放り込まれ2失点。5回には田中和 (3 西南学院) に3ランを打たれ、計5失点。結局、防御率は2.17まで落ちタイトルは逃す可能性が高いが、肩に不安を感じさせない135球を投げての完投は自信になるはず。
写真は始球式で神宮“初”登板の川﨑彩乃投手(慶應義塾大)。


(MEMO)
 <法政大-明治大 1回戦>
 
大西千洋(法政大) 7秒59(ツーベース)
川口 凌(法政大) 8秒43(ツーベース) 
森川 大樹(法政大) 9秒15(ツーベース)
大西千洋(法政大)3秒75(4ゴロ)
柳 裕也(明治大) 145km/h
<東京大- 立教大 1回戦>
宮台康平(東京大)143km/h
田中和基(立教大)3秒87(4ゴロ)


2015年10月19日月曜日

首位攻防

【NO.107 10/17(土)東京六大学2015秋季リーグ戦   慶應義塾大 5 - 3 明治大
【NO.108 10/18(日)東京六大学2015秋季リーグ戦   明治大 3 - 1 慶應義塾大
【NO.109 10/18(日)東京六大学2015秋季リーグ戦  早稲田大 6 - 4 法政大
暫定1位の明治と暫定2位の慶應の首位攻防戦。
1回戦は慶應がタイムリーで着々と加点。明治が佐野恵 (3 広陵) の3ランで1点差に迫るが、慶應が 加藤拓 (3 慶應) のロングリリーフで逃げ切った。
2回戦は明治が慶應のお株を奪うようなホームラン攻勢。 東原 (2 天理)の代打ホームラン 、佐野恵 (3 広陵)の2試合連続ホームランで奪った3点を3人投手のリレーで守りきり1勝1敗。
早稲田と法政の試合は早稲田が同点に追いついたところまで球場で見届けた。その後、勝ち越し。2敗をキープして優勝戦線に踏みとどまった。
(MEMO)
<慶應義塾大- 明治大 1回戦>
髙山俊(明治大) 7秒89 スタンディング 最後流す
<慶應義塾大- 明治大 2回戦>
加勢一心(明治大) 4秒21(4ゴロ)
髙山俊(明治大)3秒82(6ゴロ)
梅野魁土(慶應義塾大)3秒82(4ゴロ)
<早稲田大 - 法政大 2回戦>
茂木栄五郎(早稲田大) 通算10号(今季2号)
大西千洋(法政大)3秒88(ショート内野安打)

2015年10月15日木曜日

清宮vs大江

早実-学舎という好カード。試合開始の2時間前の7時に市営立川球場に到着したらチケット売り場には長蛇の列。開門も30分早まる。ネット裏には甲子園バックネット裏の「住人」の顔もちらほら。関東圏だけでなく、東海、関西から来ている人も。外野には立ち見も。スポーツ紙のアマチュア担当もわんさか、テレビカメラも数台。清宮人気、恐るべし。
東京屈指の左腕、大江竜聖と清宮幸太郎の対戦に注目。
<第1打席>
1回1番、2番を連続三振で清宮を迎えた大江。先頭の二人はストレート中心だったが、配球をがらっと変えて外のスライダー中心。2-2から清宮がそのスライダーを合わせてショートゴロ。この段階で清宮はスライダーの軌道を見切っていた。いけると思ったはず。
<第2打席>
4回表、ツーアウトランナーなし。ヒットなら許せる状況。バッテリーは第1打席同様にアウトコースの配球だが、ストレートを2球続けて1-1。次の低めのスライダー。清宮のバットはぴたりと止まる。4球目のスライダーは3球目より甘め。清宮がしっかり捕えて右中間にツーベース。勝負どころでスライダーが使えなくなった。
<第3打席>
6回表、一死ランナー二塁。0-0の均衡を破る先制のチャンス。ここもバッテリーはやっぱり外。ストレート2つでツーナッシングと追い込む。しかし、スライダー待ちでストレートはカット、の清宮の対応で3-2。いつの間にか清宮のカウントになっている。7球目のスライダーをセンター前に弾き返す。先制タイムリー。
<第4打席>
 
9回表。先頭バッター。リードは1点。追加点の欲しい場面。ここもやっぱり外。ストレートとスライダーでこの打席も1-2と追い込む。ストレートを狙っていたがファウルにしてカウントが悪くなったので、スライダー待ちでストレートはカット。バッテリーはカーブで目線を変えたりするがまたもカウントは3-2。9球目は外のストレート。開き直りとも見えた大江の全力のストレートに清宮が空振り三振。

4打数2安打1打点で清宮の勝ち。バッテリーは終始アウトコースを攻めた。意図して投げたインコースは1球もなかったと思う。第1打席でスライダーを見せ過ぎた感がある。ぶつけるくらいのインコースを使っていれば、その後の打席の結果も変わったのでは。それが出来ないのが、「東京屈指」と「高校ジャパン」の格の差なのか。
大江は奪三振12。清宮と4番の金子銀佑以外は「それなり」に投げていた。力の入れどころが分かっている。それにしても延長10回になったとはいえ、180近い投球数は多すぎる。抜いていいバッターの打ち取り方を工夫すれば球数も減るはず。
試合は9回裏、エラーで早稲田実がピンチを作り、バスターを決められ、犠牲フライで同点に追いつかれる。最後は早稲田実のエース、服部雅生が力尽きて、バスターを決められた鳥羽にサヨナラタイムリーを許す。


第3試合は点灯。ゲームセットの17時16分。日中はうちわが必要なほどの陽気だったが、終わる頃は持参したウインドブレーカーがうれしかった。



(MEMO)
清宮幸太郎(早稲田実)4秒31(6ゴロ) そんなに遅くない。
金子銀佑(早稲田実)4秒29(6ゴロ)
大江竜聖(二松學舍大附)12奪三振(延長10回)
鈴木 勇成(二松學舍大附)3秒99(バント安打)
杉本 蓮 (東海大菅生)12秒31(三塁打)
【NO.104 10/12(月)平成27年 秋季東京都高等学校野球大会   早稲田実1-2二松學舍大附(延長10回)
【NO.105 10/12(月)平成27年 秋季東京都高等学校野球大会   東海大菅生4-3日大二
【NO.106 10/12(月)平成27年 秋季東京都高等学校野球大会   佼成学園10-4立教池袋

2015年10月10日土曜日

高山、連盟記録更新の128安打!!

【NO.102 10/10(土)東京六大学2015秋季リーグ戦   立教大 1 - 9 法政大
【NO.103 10/11(土)東京六大学2015秋季リーグ戦   東京大 1 - 2 明治大
第4打席。ここまでの3打席よりも一段と大きな拍手に送られて、迎えられて高山が打席に入る。
分の悪そうな宮台から右の柴田に投手が代わっって今度こそという期待。回は7回。最後の打席になるかも知れない。今日決めてくれ、という願望。
柴田の初球をとらえた打球は左中間を抜ける。ベースを蹴るごとにぐいぐい加速する高山らしいダイナミックは走りで三塁へ。プロ野球みたいに花束で祝福するようなセレモニーはないだろうし、何もなかったように試合が進行するかと思っていたが、バックスクリーンに快挙祝福するメッセージ。
「明治大学 高山俊選手 通算安打新記録達成 128」。
試合後、ひさしぶりの出待ちなるものをしてみた。多くの人たちが選手用バスまで続く祝福の花道を作っている。今日の主役の乗っていないバスが出発。ちょっと戸惑っているファンの人たちを安心させるように姿を見せたヒーローは帽子をとって、ありがとうございますと何度も言いながら関係者の車に乗り込んだでいった。
田淵さんのホームラン記録も高田さんの安打記録も破られないだろうと思っていた。山中さんの通算勝利記録48はさすがに無理だろう。いや、分からないぞ。

(MEMO)
<立教大-法政大 1回戦>
田中和基(立教大) 通算5号(今季3号)
田中和基(立教大) 3秒89(6ゴロ)大西千洋(法政大) 7秒75(二塁打)スタンディング
<東京大-明治大 1回戦>
山田大成(東京大) 通算2号(今季1号)
柳裕也 (明治大)15奪三振 今季4試合中3試合目の2ケタ奪三振
髙山俊(明治大) 通算128安打 連盟新記録



2015年10月4日日曜日

慶應は今日も3発 今年も100試合突破

【NO.100 10/4(日)東京六大学2015秋季リーグ戦   東京大 3-9 慶應義塾大 
【NO.101 10/4(日)東京六大学2015秋季リーグ戦   立教大 2 - 3 早稲田大
今年の球場観戦100試合目は昨日に続き、慶應のホームランショー。
初回、ハンデを与えるように東大に先制させる。その裏、谷田成吾(4 慶應)の満塁ホームランで逆転。3回には横尾俊建(4 日大三)が谷田に並ぶ今季5号をレフトスタンドへ。試合もほぼ決まった8回裏に山本泰寛(4 慶應)がレフトスタンドにライナーで突き刺さる今季3号。慶應のドラフト候補三人衆をチェックに来ていたスカウトさんたちにはいいサンプルが集まったのでは。
この試合、慶應は、和田毅(シカゴ・カブス)をコピーしたかのようなフォームの清水洋二郎(2 函館ラ・サール)がリーグ戦初先発。守備に難のある岩見雅紀(2 比叡山)をレフトのスタメンを使うなど余裕の選手起用。初回、岩見がフライ落球し、清水も制球を乱すなど失点する。そんなミスもふっ飛ばす塾のすさまじい猛打。
塾の猛打を見たあとでは、随分地味に見えた第2試合。4番・丸子(4 広陵)の逆転タイムリーで奪った1点のリードをリリーフのエース大竹耕太郎(2 済々黌 )が守った早稲田がしぶとく勝利。打線は相変わらず湿っているときこそ、バントとか走塁はしっかりやらないと。右中間の当たりでセカンドランナーが生還出来ないとか、前のランナーを見ずに走っちゃうとか、判断の悪い走塁。
大竹は本来の調子に戻りつつある。右バッターのインコースにきっちりコントロール出来ていたし、速度とモーションの緩急も効いていた。春よかったツーシームがもう一つだったが。2週間しっかり調整して、次のカードではさらにいい状態に上がってくるはずだ。先発の竹内 (3 松阪) がKOされたあと、4イニングしっかりつないだ北濱 (2 金沢桜丘) の好投も忘れてはならない。
(MEMO)
<東京大-慶應義塾大 2回戦>
谷田成吾(慶應義塾大)通算15号
横尾俊建(慶應義塾大)通算13号
山本泰寛(慶應義塾大)通算7号
岩見雅紀(慶應義塾大)7秒40(9フライ)
山口翔大(慶應義塾大)7秒90(二塁打)スライディング

横尾俊建(慶應義塾大)10秒33(二塁打)スタンディング



2015年10月3日土曜日

リーグ史上初の三者連続ホームラン

【NO.98 10/3(土)東京六大学2015秋季リーグ戦   早稲田大 4 - 2 立教大
【NO.99 10/3(土)東京六大学2015秋季リーグ戦   慶應義塾大 5 - 1 東京大 
慶應が1985年阪神タイガースの掛布、岡田 伝説の3連発を思い出させるようなクリーンナップの3連続ホームラン。
まずは3番・横尾俊建(4 日大三)がカウント2-2から柴田叡宙(2 洛星)の130km/hのストレートをレフトスタンド中段に放り込む。ここで東大は3番手川口寛弥(1 長野)をマウンドへ。その初球を4番・谷田成吾(4年 慶應)がライトスタンド中段へ。ドラフト候補2人の連続ホームランで球場の興奮も冷めやらないうちに5番・山口翔大(3 桐光学園)の打球はライトポール際に飛び込むホームラン!! 史上初の快記録。幸運のバットボーイならぬバットガールとなった川﨑彩乃さん(4 駒沢学園女子)も祝福。都市対抗のチームマスコットガールかと間違えそうな愛らしさだが、彼女も投手登録の部員である。
川崎さんの力かどうかはともかくこのホームラン攻勢に伏線があった。
先頭バッターが四球で出たあとの代打・樋口 慈(4 東葛飾)のバントのあとの動作がキャッチャーに対する守備妨害でアウト。このジャッジに対し、慶應の大久保監督が長い抗議。バント空振りのあとの自然な形で体勢が崩れた旨、主張していたように見えたが、ここは中西良太球審のジャッジを支持する。故意かどうかはともかく明らかに捕手の送球を妨げていた。このインターバル。東大の投手、守備陣のリズムを見出し、慶應の選手の気持ちに火がついた。プレー再開直後、山本 泰寛(4 慶應)が初球を叩き、先制タイムリースリーベース。続く梅野魁土(4 福岡大大濠)のヒット性のセカンドライナーには怒りに近い気持ちがこもっていた。そして、3連発。大久保監督はこれを計算していたのだろうか。それとも8回まで0-0の展開にいらだちがああいう形になったのだろうか。
写真は六大学のサイトから拝借。


(MEMO)
<早稲田大-立教大 1回戦>
重信慎之介(早稲田大)7秒56(二塁打)スタンディング
茂木栄五郎(早稲田大)7秒95(二塁打)最後流してのスタンディング
松本 直樹(立教大)1秒91(イニング間セカンド送球)
<慶應義塾大- 東京大 1回戦>
梅野魁土(慶應義塾大)3秒67 バント5ゴロ
3者連続ホームラン(慶應義塾大 横尾俊建、谷田成吾、山口翔大) 史上初
岩見雅紀(慶應義塾大) 6秒38(5フライ)
飯田裕太(東京大)4秒25(6ゴロ)
田口耕蔵 (東京大)リーグ戦初ホームラン 代打 ソロ


2015年9月28日月曜日

高山、あっさり連盟タイ

【NO.94 9/26(土)東京六大学2015秋季リーグ戦   明治大 6 - 4 早稲田大(延長11回)
【NO.95 9/26(土)東京六大学2015秋季リーグ戦   慶應義塾大 9 - 3 法政大
【NO.96 9/26(土)東京六大学2015秋季リーグ戦   法政大 4 - 1 慶應義塾大 
【NO.97 9/26(土)東京六大学2015秋季リーグ戦   早稲田大 2 - 3 明治大
第1打席で早稲田・大竹のインコースにつまりながらセンター前に落とす。「芯に当たらなくてもヒットコースにボールを飛ばす」というある意味高山らしいヒットでリーグ歴代単独2位となる126安打。
3回の第2打席。大竹の初球をライナーでレフト前に運ぶ、リーグ戦通算127安打達成。明大の大先輩である高田繁に並んだ。
記録のかかった選手に結果が出ないと、何となくチームにも重い空気になり、勝てないこともある。今季の高山は5試合中4試合でマルチ安打。チームをけん引している。
(写真は明大スポーツ号外)








(MEMO)
<明治大-早稲田大 1回戦>
高山俊(明治大) 3秒74(4ゴロ)
重信慎之介(早稲田大)3秒84(4ゴロ)
茂木栄五郎(早稲田大)3秒84(6ゴロ)
 茂木栄五郎(早稲田大) 通算9号(今季1号)
早稲田 12四死球(吉野7、竹内1、吉永3、小島1)
<慶應義塾大-法政大 1回戦>
山本泰寛(慶應義塾大) 4秒28(1ゴロ)
山本泰寛(慶應義塾大) 通算5号(今季1号)
谷田成吾(慶應義塾大) 4秒08(4ゴロ)
代打連続ホームラン(慶應 岩見雅紀、山本瑛大 ともにリーグ戦初ホームラン)
若林晃弘(法政大)通算3号(今季2号)
大西千洋(法政大) 3秒81(6ゴロ)
<慶應義塾大-法政大 2回戦>
初先発完投勝利 菅野秀哉(法政大)
畔上 翔(法政大) 8秒07(二塁打)
大西千洋(法政大) 3秒75(6ゴロ) 3秒87(5ゴロ)
山本泰寛(慶應義塾大) 7秒96(二塁打)
横尾俊建 (慶應義塾大)通算10号(今季2号)
<早稲田大- 明治大 2回戦> 
重信慎之介(早稲田大) 10秒74(三塁打)
重信慎之介(早稲田大) 3秒83(3ゴロ)
リーグ通算127安打 高山俊(明治大) レフト前ヒット
竹村春樹(明治大) 11秒47(三塁打)

2015年9月25日金曜日

早実から清宮!?

【NO.91 9/23(水) 秋季埼玉県高等学校野球大会3回戦  浦和学院 9-1 入間向陽 (8回コールド)
【NO.92 9/23(水) 秋季埼玉県高等学校野球大会3回戦   山村学園 6-4 聖望学園
【NO.93 9/23(水) 秋季埼玉県高等学校野球大会3回戦   花咲徳栄 5-3 早大本庄
「早実から清宮借りてきたのかよ!」

と斜め前に座っていたトクハル推しのオジサンが思わず言葉をもらすほどの大きなホームランだった。
早大本庄が3番・小松のライトへの2ランで先制。2番・新井裕のレフトオーバーのツーベースを打たれた直後の一発に145キロ左腕・高橋 昂也もたじたじ。続く、4番・丸田は内野安打で出て、スチール。いけいけの早大本庄。しかし、そうはさせじと高橋が後続を2連続三振。早大本庄は速球対策をしっかりやってきているのだろう。高橋のストレートにひるむことなく振っていく。
4回まで6つの四死球とコントロールの定まらない早大本庄の先発左腕、池田。花咲徳栄は毎回チャンスを作るが2回、4回に1点づつ取るも一気に試合決めるような展開には持ち込めない。
6回表、花咲徳栄が9番・野本のタイムリーで勝ち越し。3-2。その裏、2本のヒットでチャンスを作り、ワイルドピッチで同点(3-3)に追いつく。ここまで11個の三振を奪われながらも食らいつく。
7回表、4番・隅本のタイムリーツーベースなどで花咲徳栄が突き放す(5-3)。7回裏のツーアウトから9回ワンアウトまで5連続三振の早大本庄。健闘もここまでと思ったが、代打・新井哲がセンター前のテキサスヒット。途中出場の9番・竹村がセンター横にツーベース。二、三塁と一打同点のチャンスを作る。このピンチ、高橋は気合いの声を発しながらの力投。1番・真中から個人4つ目の三振。第1打席でレフトオーバーツーベースなど2安打の2番・新井裕をスタンドは今日一番の「紺碧の空」で後押し。カウント3-2。嗚呼、アウトコース高めに抜けたストレートを空振り。
第1試合は浦和学院がしっかり狙い球を絞ったバッティングとそつのない走塁。8回にコールドを決めるサヨナラ2ラン。
第2試合は山村学園が最終回に逆転し、シード校の聖望学園を下した。聖望学園の部員たちの「く口演奏」による応援。浦学サンバ、横高マーチ、日大三チャンステーマ、天理のワッショイ、光星学院のだいじょうぶなど高校野球名応援曲ヒットパレード。最初は苦笑していたが、段々、今度は何が出てくるのか、と楽しみになった。
大宮県営はネット裏は正面から太陽を浴びる構造。暑いくらいの陽気にヒグラシがないていた。
(MEMO)
高橋 昂也(花咲徳栄) 19奪三振 被安打9
諏訪 賢吉 (浦和学院) 11秒47(三塁打)

2015年9月23日水曜日

5回目のノーヒットノーラン目撃未遂

【NO.89 9/22(火) 東都大学2015秋季リーグ戦(1部)  専修大 8 - 4 日本大
【NO.90 9/22(火) 東都大学2015秋季リーグ戦(1部)  國學院大 0 - 1 亜細亜大 
これまで神宮球場で4回のノーヒットノーランを“目撃”している。
2004年 東京六大学春季リーグ戦 日野泰彰(立教大) 対早稲田大(7-0)
2010年 東京六大学春季リーグ戦 竹内大助(慶應義塾大)対東京大(7-0)
2012年 明治神宮大会 多和田真三郎(富士大)対国際武道大(3-0)
2013年 東京六大学春季リーグ戦 高梨雄平(早稲田大)対東京大(3-0) <完全試合>

この他にもノーヒットノーランを期待させるゲームは少なからずある。だいたい中盤の5回くらいには気づき、周りの人たちと「今日はいいもの見れるかも知れませんよ」「まだまだ早いよ」なんて会話をしているうちに1本出て、「そんなこと言っているから(ヒット)が出ちゃったよ」とため息というパターン。この日の「いいもの」に終盤まで気付いていなかった。「見れるかもよ」と近くの知り合いに言われて、「土倉いいですもんね」と相手チームの投手がノーヒットに抑えていると勘違いしていたくらいだ。それだけ亜細亜の石塚賢次(4 玉野光南)のピッチングの印象が僕の中では薄かった。 ストレートは130キロ台とツーシームを軸に丁寧に投げていたが、けっこういい当たりをされていたたのでまさかノーヒットだったなんて。とは言え、8回にけがの治療から再びマウンドに帰ってきたときには胸をなでおろす。現金なものだ。9回、先頭打者をセカンドゴロ。「おっ、行けそう」とあと二人。國學院の1番・山崎 (2 日章学園) のボテボテのファーストゴロ。微妙なコース。亜細亜の一塁手遠藤 (聖光学院)  はベースカバーの石塚に送球。高い! セーフ。エラーにしてくれ。それは出来ないよな。あー。うーん。
続くバッターに四球を与えたところで石塚は交代。守備のうまいファーストなら、左ききのファーストならはタラレバ。
シルバーウイーク。東都的には大入りだった。

(memo)
L長沢(日本大) 6ゴロ(3秒81) セカンドからヒットでホームイン(6秒15)
L山崎(日本大) 4ゴロ(3秒94)
R頓宮 (亜細亜大) 6ゴロ(4秒21) キャッチャーだけど脚も速い?
L森山(専修大)今季2号(通算2号)
時本(専修大)イニングセカンド送球 1秒93


2015年9月22日火曜日

東大勝ち点はならず 明治・高山通算124安打

【NO.85 9/20(日) 東京六大学2015秋季リーグ戦 明治大 4-1 立教大 】
【NO.86 9/20(日) 東京六大学2015秋季リーグ戦 東京大 4-6 法政大
【NO.87 9/21(月) 東京六大学2015秋季リーグ戦 法政大 10-1 東京大
【NO.88 9/21(月) 東京六大学2015秋季リーグ戦 立教大 3-5 明治大
前日、法政に5-2と逆転勝ちした東大。応援席にはいつも以上の熱気、勢いが感じられた。
初回17分間の攻撃時間。1点に終わったのは残念。2回、キャプテン飯田 (4 刈谷)が2点タイムリー。法政をバッテリー(玉熊-中村)ごとノックアウト。4回は 山本克 (3 聖光学院) のファーストミットを弾くライナーのタイムリースリーベースでさらに1点追加。4-1と広がるリードに2002年秋以来26季ぶりの勝ち点の期待が高まる。ところが5回、先発の 山本俊 (3 西春) がつかまる。四球のあと、3連打。球が浮いてきて芯できっちり打たれていて、誰の目にも明らかな「代え時」。浜田監督がベンチから出てきて、交代か、と思われたが。ブルペンから×マーク。リリーフに送りたい投手(白砂)の準備が出来ていなかったのだ。続投の山本俊が 柴田 (3 東邦) に逆転3ラン。ここでこのカードの潮目が変わった。この試合は5回以降ノーヒット。3回戦は10-1の大敗。3回戦をしっかり戦えるチームとしての「体力」がついているわけではないんだなあ。法政は金藤(3 西武台千葉)あたりが中心のなってノック時からいつも以上に声を出して、ハイテンションで東大の勢いをはねかえした。
2回戦をドラフト上位候補、上原健太(4 広陵)の無難な投球でとった明治。3回戦の先発、 柳 (3 横浜) が初回から7連続三振の快投。連盟記録の9連続を期待したが、ピッチャーの小倉に2-0からカウントを取りに行った甘いストレートをあわされてセンターフライ。その後も柳の好投は続き
6回まで被安打1奪三振11。打線も 坂本 (4 履正社) の2ランなど6回まで毎回の10安打で5-0と完全に明治の勝ちゲーム。7回に柳は1点失うがまだまだ明治ペース。それが一変したのが、立教の鈴木 (4 日大三) の大学初ホームラン(2ラン)。リリーフの 星 (3 宇都宮工) はこの勢いに飲み込まれ、2連打を許す。ここは俺しかないでしょ、とばかりに上原がブルペンからダッシュでマウンドへ。上原は 佐藤拓 (3 浦和学院) のバントを三封し、続く 寺田 (4 神戸国際大) を追い込んでからのフォークでゲッツー。ピンチをしのいだ上原は、力みにも感じるような全力投球で最終回も抑えきった。 1回戦で2安打した明治・髙山 (4 日大三) は2回戦でも3安打、3回戦で2安打と通算安打は124まで伸ばした。松下勝美さん(慶應義塾大)の123安打を抜いて、単独3位。2位の堀場秀孝さんの記録にあと1本と迫り、連盟記録の高田繁さんの127安打まであと3本。
写真は東大と法政2回戦の試合前の整列。

2015年9月12日土曜日

早稲田辛勝 慶應・谷田サヨナラ3ラン

【NO.83 9/12(土) 東京六大学2015秋季リーグ戦 東京大 2 - 4 早稲田大 】
【NO.84 9/12(土) 東京六大学2015秋季リーグ戦 立教大 5 - 7× 慶應義塾大
開幕戦。大学王者・ワセダは東大の先発・宮台康平(2年 湘南)に4イニングで6つの三振を奪われるなど打ちあぐむ。3回は三者連続三振、4回は4番、5番が連続三振。140キロ前後の前後のストレートにはキレがあり、空振りがとれていた。スタミナがないため、球数(72球)で交代となったらしいが、あのまま投げ続けられていたら早稲田は足元を救われたかもしれない。7回にショート石井一成(3年 作新学院)エラーで東大が先制。その裏、初めて背番号6をつけ名実ともに早稲田の正捕手になった道端俊輔(4年 智辯和歌山)がセンターオーバーのツーベース。続く中澤彰太(3年 静岡)のサード前のバントが長藤祥悟(4年 山形東)の送球ミスを誘って、早稲田が逆転。
1番・重信慎之介(4年 早稲田実)の2ランでリード。ツーアウト三塁のこの場面、東大の外野はレフト、センターが前進守備。ライトだけは深め。そのライトの頭上を越えていってはどうしようもない。道端のときはセンターが極端にライト寄っていた。ここもオーバーする当たりだったが、打球方向は間違っていなかった。8回のダメ押しとなった丸子達也(4年 広陵)のソロホームランは右中間。センターは極端にレフト方向に寄っていて、ここは裏目。大胆な東大のシフトがはまるとやっかいだ。
早稲田は吉野和也(3年 日本文理)-小島和哉(1年 浦和学院)の投手リレー。小島のボールに春デビュー時ほどの勢いが感じられず心配だ。
第2試合。立教ペースで進んだ試合も最後は谷田成吾(4年 慶應)のサヨナラ3ランで決着。抑えの小林昌樹(4年 佐久長聖)がサヨナラ被弾、エース澤田圭佑(3年 大阪桐蔭)がKO、は立教にはダメージ。リーグ戦初ホームランを打つなど立教のすべての打点(5打点)を上げた笠松悠哉(2年 大阪桐蔭)は自分の守備のミスもあってヒーローになり損ねた。
早稲田の公式記録員、相澤佳則さんが記録担当100試合に到達。20シーズンこつこつと素晴らしい。
写真はホームインの谷田を迎えた慶應の歓喜の輪。

2015年9月7日月曜日

立教どうでしょう?

【NO.81 9/5(土) オープン戦 JX-ENEOS 5-3 立教大 ENEOSとどろきグラウンド】
【NO.82 9/6(日) 秋季東京都高等学校一次予選 目黒1-5 佼成学園 佼成学園グラウンド】
リーグ戦開幕まで1週間。立教は5日にJX-ENEOS 、6日にJR東日本という社会人の強豪チームというスケジュール。立教の仕上がりを確認するには絶好の機会だ。ということで、ダンプカーが近くをすりぬける多摩川沿いの道をいそいそとENEOSとどろきグラウンド。
立教の先発はエース澤田圭佑(3年 大阪桐蔭)。ストレートにそこそこ力があって、「春よりは状態がいいかな」と見ていた。ところが5回に3連打を打たれるなど失点し、この回を完了出来ずに交代。中盤に崩れて失点という春のリーグ戦の再現フィルムのような光景。澤田らしい繊細なコントロールがない。テクニカルな問題だけでなく、フィジカルの問題もあるかも。率直に言えば、体を絞って、キレを取り戻せってこと。
打線は笠松悠哉(3年 大阪桐蔭)が2ランを放つなどリードを奪う場面も。OBの小室正人から得点するも、エース大城基志には軽くひねられていた。
JX-ENEOSの先発は江口 昌太。鹿児島工では最速148㌔右腕のドラフト候補。初見だったので楽しみにしていた。ストレートは130キロ後半から140キロ前半(最速145キロ)。スライ
ダー、チェンジアップなど変化球のキレも精度もよろしくない。社会人の投手としては凡庸というのが率直な感想。
日曜日は米東OB 秋本則彦監督の都目黒の応援。初回に3本のヒットを集めて先制。8回まで1-1と強豪 佼成学園を苦しめた。
写真は、江口から右中間ツーベースを打った佐藤拓也(3年 浦和学院)。

2015年9月1日火曜日

東大球場でおでん!?

【NO.80 8/29(土) 大学野球オープン戦 東京大 4-4 桜美林大 東大球場】
東大球場で夏の余韻を楽しむつもりが、冷たい雨。試合前にコンビニで買ったおでんで体を温めた。大根が白くて固かった。
東大が対戦する桜美林大は急速に力をつけている注目のチーム。2008年の秋に準硬式から硬式に移行。2009年に首都大学野球連盟に登録。2014年春に1部昇格。直近の春季リーグでは2位。
この夏のオープン戦では早稲田(二軍戦)、慶應に勝っている。
部員名簿には日大三、横浜、明徳義塾など強豪校の出身者が見える。エースの佐々木千隼など地元の日野高校の選手が3年以下の各学年に在籍しているのもうれしい。
佐々木は、1週間後のリーグ戦に備えて遠征に帯同していなかったが、野手はほぼベストメンバーのようだ。東大もこの時点でのベストメンバー。
東大は山本 俊(3年 西春)が2本のソロホームランを打たれ、0-2と4回までリードを許す。しかし、4回裏にツーアウトから3連打などで同点に追いつき、5回には代打・山本 克志(3年 聖光学院)のタイムリーで追いつく。一塁から積極的に三塁を奪う走塁がよかった。8回には2本のツーベースなどで4-2とリードを2点に広げる。そのまま山本 俊で勝ち切ると思ったが、最終回は、元エースを
マウンドへ送り、交代でレギュラーは一人もいない内野陣。フォアボールに連打、守備のミスも絡んで、同点に追いつかれる。
オープン戦はテストの場でもあるが、リーグ戦で90なんぼも続けて負けるチームなんだから勝ちにこだわってもよかったと思う。

2015年8月24日月曜日

ひさびさに二軍戦

【NO.79 8/23(日) 大学野球オープン戦 早稲田大 3-2 東京情報大 東伏見球場】
この日の観戦は三択。
亜細亜大学-ソフトバンクホークス三軍、JR東日本-西武ライオンズファーム、早稲田大-東京情報大(二軍戦)。
台風の接近で雨の降る予報。前の2つの球場はネット裏に屋根がないので、ちょっと頼りないが屋根のある東伏見を選んだ。試合中に強い雨が降って中断もあったので結果的にこの選択は正解だった。
六大学は金曜からのオールスターゲームに主力選手をごっそり持っていかれていて、オープン戦を組まない大学も多い。早稲田は二軍戦という名目で、残った一軍メンバーも交えての
試合。一軍戦でもおかしくない桜美林大、桐蔭横浜大には連敗。この日は千葉県大学野球連盟で城西国際大、国際武道大などと優勝を争う東京情報大との対戦。
早稲田の先発、二山陽平(2年 早稲田実)は大学に入ってから初めてみた。高校時代、130キロ前後だったストレートも速くなって、130キロ台後半まで出るようになっている。得意のスライダーにチェンジアップ、フォーク(?)なども交えて安定感のある投球。4回終了までパーフェクト。最終回に初安打を打たれるなど2本のヒットと四球で1点差に迫られたが、最後は2連続三振で完投勝利。左に力のある投手の多い早稲田の投手陣の争いに食い込んでいけるか。
一軍のレギュラー川原 孝太(4年 掛川西)が貫録の(?)タイムリー長打。

2015年8月20日木曜日

夏休みの最後を早慶明のオープン戦で締めくくる

帰省も出来ず、甲子園にも行けず何となく悶々とした夏休み。早慶明のオープン戦を立て続けに見て恰好だけはつけておく。
早稲田はJR東日本のエース、関谷 亮太(日大三-明治大)から茂木栄五郎(4年 桐蔭学園)のタイムリーで何とか1点とって、8回にも2番手投手から1点追加。竹内 諒(3年)-吉野 和也(3年)のリレーで完封。
8回は重信の脚でとった1点。先頭の重信慎之介(4年 早稲田実)の当たりを三塁手がファンブル。ボールがファウルゾーンに転がる間に一気に二塁まで進んだ。一塁でストップする気配はまったくなし。セカンド到達のタイムは7'54!! 三盗を決めたあと、セカンドゴロでホームイン。JRの内野はバックホームのシフト。ゴロも弱くも難しくもないイージーなものだったが、キャッチャーの脚をはらうスピードのあるスライディングで1点をもぎとった。甲子園では関東一のオコエの脚が話題になったが早稲田のスピードスターも負けていない。
オープン戦4連敗中の慶應は山本 泰寛(4年 慶應義塾)が2打席ホームランなどで終盤までJFE東日本に食らいつき、最後はファーストベースに打球が当たるラッキーなヒットでサヨナラ勝ち。
明治は東都2部最下位の東農大に対し、エース柳 裕也(3年 横浜)を先発させるなどこの時点でのベストオーダー。東農大の左腕エース村田 健(4年 九州ルーテル学院)は攻略出来なかったが、終盤に2番手以降の投手から得点し、3-0。
【NO.76 8/14(金) 大学野球オープン戦 早稲田大 2-0 JR東日本 東伏見球場】
【NO.77 8/15(土) 大学野球オープン戦 慶應義塾大 5×-4  JFE東日本 日吉・
下田グランド】
【NO.78 8/16(土) 大学野球オープン戦 明治大 3-0 東京農業大 内海島岡ボールパーク】

2015年8月17日月曜日

福岡で野球見物

【NO.75 8/12(水) 福岡ソフトバンクホークス 2-3  オリックス・バファローズ ヤフオクドーム】
せっかく福岡まで来たのでヤフオクドームに行ってみた。いつものようにスコアブックなども持たず、気楽に外野席からの「見物」。
試合はバファローズが中島の2ランで先制。ホークスが柳田の試合をまたいだ2打席連続ホームランや李大浩のホームランで追いつく。3回に小田 裕也のプロ初本塁打で勝ち越し。そのままのスコアでゲームセット。
5面構成の「ホークスビジョン」はド迫力。入場直後からこのビジョンにひきつけられ、試合中もビジョンに目が行くことしばし。選手情報は、得点圏打率に及ぶまで細かく出る(どうせなら経歴も出して欲しい)。常連の応援団しか分からないであろう選手応援歌の歌詞も出て、それを読。「愛する男さ」は中村晃、「光のような足と 突き刺すようなスロー」は柳田悠岐。選手へのファンの思い、選手の特徴が短いフレーズに詰まっている。
観客を巻き込むスタイルのCMのバリエーションも豊富。勝手に観客を変身させるライザップのCMはうけていた。
遠くでやっている野球もライブを見ているような感覚。これはこれで楽しい。

2015年8月10日月曜日

東伏見で社会人2連戦を

8/8(土)、8/9(日)は東伏見でワセダと社会人の2連戦。
この日程が発表されて時点で、「甲子園でへたな試合を観るよりいいなあ」と思った。
8日は第1試合が早実登場だったので、テレビで途中まで観てから東伏見へ向かった。試合開始時間を間違えていて、ギリギリの到着。スコアブックにメンバーを書く時間もなく、試合が始まった。
東芝はエースの谷岡竜平(成立学園)が先発するなど、先日の都市対抗とほぼ変わらないメンバーを組んできた。逆転、再逆転、同点で迎えた最終回。早稲田が1点勝ち越すも、その裏、サヨナラ2ランで2時間44分の長いゲームに終止符。8回の同点に追いついた丸子 達也(4年 広陵)の2ランは最初はフェンスに当たってツーベースとジャッジされるほどのライナー性のバックスクリーン弾。
9日のJX-ENEOS戦。
この春卒業したばかりの高梨雄平が先輩の貫録を見せて、7回被安打2の1失点。安定感があった。過渡期にあるJX-ENEOSでは主戦になるチャンス。結果を出して信頼を勝ち取ってほしい。
早稲田の先発、小島 和哉(1年 浦和学院)は初回からピンチの連続。6回2/3で被安打10で5失点。甘いボールは確実に仕留める社会人のバッターのレベルを知ったのはいい経験になったはず。
JX-ENEOSのスタメンは、明治1、早稲田2、立教2、慶應2。六大学OBの元気なプレーぶりを見るこことが出来てうれしかった。
【NO.73 8/8(土) 大学野球オープン戦 早稲田大学 6-7× 東芝    東伏見球場】
【NO.74 8/9(日) 大学野球オープン戦 早稲田大学 2-5  JX-ENEOS    東伏見球場】

2015年8月2日日曜日

覇者の夏、始まる

春の大学日本一、ワセダの夏はいきなりのオープン戦。
昨日まで試験の部員も多かったのでコンデョションもベストではないはず。しかしながら相手は社会人(JFE東日本)。なかなか厳しい設定の初戦である。
エース、大竹耕太郎(2年 済々黌)が登板するなど早稲田はほぼリーグ戦のメンバー。
初回に2点先制するも大竹の球がばらついた3回に逆転を許し、2-6で敗戦。
早稲田の1番・重信慎之介(4年 早稲田実)は第3打席の三塁打のタイムが10'88。
この夏の早稲田は岡村監督在任時の軽井沢キャンプを廃止。東伏見に腰を据えてオフの月曜以外はほぼ毎日オープン戦を戦う実戦重視のスケジュール。
【NO.72 8/1(土) 大学野球オープン戦 早稲田大学 2-6 JFE東日本    東伏見球場】

2015年7月30日木曜日

都市対抗フィナーレは

都市対抗のフィナーレは試合時間4時間43分の大熱戦。
64年ぶりの大阪決戦。
大阪ガスが3-0リードの7回。日本生命が押し出しの死球、犠牲フライで2点返すと流れが変わる。t続く8回には4番・高橋英嗣のセンターオーバーのタイムリースリーベースで同点。
5回途中から日本生命は藤井貴之がロングリリーフ。大阪ガスは継投。ともにチャンスを作るが得点が入りそうな雰囲気がない。「もう朝までやってくれ」と半ばやけくそな気分になってきた14回、日本生命が広本拓也の2点タイムリー。その裏、藤井が三者凡退に抑えて、日本生命が18年ぶり4度目の優勝。橋戸賞はこの日も155球を投げ切るなどロングリリーフの“鉄腕”藤井貴之が受賞。
試合終了は22時50分。さすがに疲れたので閉会式を見ずに帰路に就いた。
写真は歓喜の日本生命。


<第86回都市対抗野球>
【NO.70 7/28(火) 準決勝 大阪ガス(大阪市) 4−2 三菱重工広島(広島市)    東京ドーム】
【NO.71 7/29(水) 決勝 日本生命(大阪市) 5-3 大阪ガス(大阪市)    東京ドーム】

2015年7月27日月曜日

ドーム→神宮→ドーム

大阪の人の「仕事帰りに高校野球の第4試合」というもうらやましいと思うが、高校野球と都市対抗をはしごして観るというのはこの時期の東京近郊でしか出来ない楽しみ方。
土曜日は朝から東京ドームで都市対抗。
JX−ENEOSは1点が取れずに2回戦で敗退。メンバー的過渡期。キャッチャーを補強にしなければならないのは厳しい。山岡の存在感の大きさを改めて感じた。日本新薬の北出浩喜(パナソニック)の150km超のストレート。JX−ENEOSのバッターもかなり振り遅れていた。
大阪ガスの先発は「トリニシ」の小畑彰宏。大学時代にも試みたサイドハンドスローがぴったりはまっている。腰の回転と腕があっているのだ。サイドでもストレートは140km台中盤でキレもある。
翌日は西の決勝。試合開始11時の3時間前の8時に開門。開門予定の9時に行ったら、すでにかなりの人がネット裏の席を埋めていてびっくり。
6回に東海大菅生がダメ押しの1点をとって5-0となったときは勝負ありと思った。しかし、8回に早稲田実が6本のヒットに4つの四球などの絡んで大逆転。得点時のコンペキのボルテージはどんどん上がって行った。
ドームに移動しながら、汗だくのシャツを着替える。
第2試合の途中から。東芝が敗れて、関東のチームがすべて消えた。関東のチームがベスト8に残らないというのは大会史上初?
 
お目当ての第3試合。日本生命(大阪市) − トヨタ自動車(豊田市) は予想通りの好ゲーム。
トヨタというか社会人野球のエース、佐竹功年が7回に連打からピンチを招き、途中出場の9番・古川昌平に同点タイムリーを許す。試合は延長11回で決着がつかず、タイブレーク。4番・高橋英嗣の2点タイムリーで日本生命がベスト4に一番乗り。トヨタ自動車の木下拓哉。イニング間のセカンド送球タイムは1'90、1'85、1'99、1'88、1'96など相変わらずの爆肩。この日は4番を打って先制の2ラン。課題とされてきたバッティングもよくなっただろうか。
写真は西東京大会の閉会式。
<第86回都市対抗野球>
【NO.65 7/25(土) 日本新薬(京都市) 1− 0 JX−ENEOS(横浜市)  東京ドーム】
【NO.66 7/25(土) 富士重工業(太田市) 0− 2 大阪ガス(大阪市)   東京ドーム】
<第97回全国高等学校野球選手権大会西東京大会・決勝>
【NO.67 7/26(日) 早稲田実 8 - 6 東海大菅生   神宮球場】
<第86回都市対抗野球>
【NO.68 7/26(日) NTT西日本(大阪市) 4−1 東芝(川崎市)    東京ドーム】
【NO.69 7/26(日) 日本生命(大阪市) 4−2 トヨタ自動車(豊田市)    東京ドーム】


2015年7月23日木曜日

西東京ベスト8

西東京大会も準々決勝。舞台は神宮球場。
所用のため、第1試合は球場到着が少し遅れた。三高のチャンステーマが鳴り響き、コールドゲーム成立寸前だった。背番号1の田村は今日も登板なし。温存? 故障?
第2試合。久我山が着々と加点し、5回コールド。背番号9のエース、植田は5回参考記録ながらノーヒットノーラン。打線も12安打。好守のバランスがいい。今年の西で三高を倒すとしたらこのチームだと思う。
第3試合。両校併せて36安打(東海大菅生-17安打、国士舘-19安打)の打ちあい。9回表に国士舘が2点とって逆転してもこのまま終わるとは思えなかった。9回裏、エラーからチャンスを作った菅生がキャプテン江藤のライトオーバーツーベースでサヨナラ勝ち。プロ注目の東海大菅生の4番、勝俣 翔貴。第3打席のホームランはライト中段へのライナー。
第4試合。平日だと言うのにネット裏どころか内野席もぎっしり。ネット裏に入るゲートは入場制限されたらしい。清宮人気恐るべし。その清宮は3打数1安打(2死球)。第3打席のヒットは体勢を崩しながらセンター前に運んだもの。今日の八王子のバッテリーにはインコースを見せようという意識はあった。清宮自体はあまり意識してないように見えたが。準決勝の三高がどういう攻め方をしてきて、それに清宮がどう対応するか。
早実の加藤 雅樹はすっかりキャッチャーらしくなった。外野からのコンバート直後は横振りでシュート回転していた送球も投げ方を変えてまっすぐ行くようになった。イニング間のセカンド送球のこの日のベストは1’87。ただ、マウンドに行く回数が多すぎる。一言二言声をかけるためにマウンドに小走りで行くのだが、逆にリズムが悪くなる。
写真は早実の清宮。
<第97回全国高等学校野球選手権大会西東京大会>
【NO.61 7/22(水) 日大三 10 - 0 昭和 (5回コールド)  神宮球場】
【NO.62 7/22(水) 国学院久我山 10 - 0 聖パウロ学園 (5回コールド)  神宮球場】
【NO.63 7/22(水) 東海大菅生 11 - 10 国士舘 神宮球場】
【NO.64 7/22(水) 早稲田実 11 - 5 八王子 神宮球場】

2015年7月21日火曜日

怪物を見た

初めて早実の怪物ルーキー・清宮幸太郎を生で見た。
ノックでのまったりした感じがバットを持つと一変。試合前のベンチ前の素振りの軌道と振りの速さは高校生のレベルではない。
この怪物を中心に試合は回った。清宮にどういう状況で打席が回るかが試合のポイント。
第1打席。1-1から甘く入った変化球をライナーでセンターオーバーの三塁打。このときのタイムは11'98。俊足の部類に入るタイム。続く加藤のセンター前ヒットで先制のホームを踏む。
第2打席。外のボール気味の球をバットの先に当てる打ち損じ。平凡なセカンドゴロがライト前に抜けていく打球の速さ。2-1の勝ち越しタイムリー。
第3打席 2-2からセンター前ヒット ツーアウトランナーなしのケースでチャンスメイク。 
第4打席 3-0から打って犠牲フライ。
第5打席 3-1からセンターオーバーのツーベースは同点タイムリー。
4打数4安打で3打点。アウトコース一辺倒のバッテリーの攻めに無理せずセンター返し。インコースを使わないと抑えられないと思うが、それはホームランのリスクを考えるとかなりスリリングな選択。
「日野から甲子園へ」。地元のヒノコウは4点のビハインドを8回に追いつき、再び2点リードされた直後の9回にも最終回追いつく粘りを見せた。

<第97回全国高等学校野球選手権大会西東京大会>
【NO.56 7/19(日) 世田谷学園 8 - 5 明治 市営立川】
【NO.57 7/19(日) 国学院久我山 3 - 1 佼成学園 】
【NO.58 7/20(月) 早稲田実 9 - 8 日野 】
【NO.59 7/20(月) 八王子 9 - 1 早大学院 (7回コールド) 】
<第86回都市対抗野球>
【NO.60 7/20(月)王子(春日井市) − セガサミー(東京都) 】

2015年7月19日日曜日

紫紺の金星


西東京の強豪校の一つ創価を明大明治が倒した。
前日に1回で雨天コールドになったこの試合。明大明治は先発投手を清水から古谷に変更。
創価打線は毎回得点圏にランナーを進めるが1本が出ない。打順が3巡目に入る5回に明大明治は1年生ながらクローザー的に使われている柳澤をリリーフに。柳澤の130km/h前半のストレートは古谷のゆるいカーブを見たあとだけに速く見えたはず。5回までノーヒットに抑えられていた明大明治は6回にエラーと初安打と死球で満塁のチャンス。4番・上沼はファーストゴロの間に1点。
早大学院は3連戦を見込んでか背番号20の1年生、若汐が先発。コントロールに苦しんでいたが、ストレートは力強い。エースの柴田、140km/hの嵯峨もいて、投手陣の層は厚い。向こうのWの投手陣を貸してあげればと思ってしまう。
<第97回全国高等学校野球選手権大会西東京大会>


【NO.54 7/18(土) 明治 1 - 0 創価 市営立川】
【NO.55 7/18(土) 早大学院 12 - 0 調布南 市営立川】

2015年7月13日月曜日

今年も西東京から

高校野球の夏は今年も僕の住む西東京の大会から。
電車で10分、徒歩5分の府中市民球場。
“紫紺ひとすじ30年”の監督の応援。ちょっとやきもきする試合展開だったが、打順が一回りしてからは打線が機能しコールド勝ち。去年のブロックではグラブをして金属のノックバットで打っていたが、この日は素手で木のマスコットバット。何か心境の変化があったかな。キャッチャーフライがうまく上げられず、部員にいじられていた。意外とソフトの路線でやっているのかも知れない。
富士森-府中工。8回ワンアウトまでノーヒットノーランに抑えられていた富士森が同点に追いつき、延長で勝つ。少しのずれ。選手起用であったり、エラーであったり、判断ミスであったり。そういうことから一気に流れが変わるダイナミズムの大きさは高校野球の魅力の一つ。それにしてもヒット1本打たれた瞬間にピッチャー代えるとは.....。
電車で10分、徒歩10分の八王子市民球場。ここは屋根がないので直射日光を長い時間浴びつづける「修行」。真っ赤なシートの視覚的な要素もプラスされ、セミまで鳴いていた。いきなり夏が来たような状況に疲労で何回も「寝落ち」しそうになり、その度に金属バットのカキーンで目を覚ます。
穎明館は部史に残るであろう記録的な大勝。
工学院大付-八王子実践は二回戦屈指の好カード。応援席もネット裏にも多くの観客。
八王子実践の140キロ右腕、栗田が制球を乱した2、3回に失点。工学院大付は左、右の2投手のリレーで逃げ切った。
桜町の応援曲は「サザエさん」。学校の近くにサザエさんの作者長谷川 町子の記念館があり、サザエさんの地元と言ってもいい街。攻撃開始のときに流れる「サザエさん」は球場をなごませていた。
今週で観戦試合も50を超えた。年間目標とする100試合に向けて順調な折り返し。
写真は八王子市民球場。

<第97回全国高等学校野球選手権大会西東京大会>
【NO.48 7/11(土) 明大明治7-0府中(7回コールド) 府中市民】
【NO.49 7/11(土) 富士森3-1府中工(延長12回) 府中市民】
【NO.50 7/11(土) 久留米西9-1松が谷 (7回コールド) 府中市民】
【NO.51 7/12(日) 穎明館24-3松蔭 (5回コールド) 八王子市民】
【NO.52 7/12(日) 工学院大付4-2八王子実践 八王子市民】
【NO.53 7/12(日) 桜町8-4武蔵村山 八王子市民】



2015年7月4日土曜日

【NO.47 6/29(月) ユニバーシアード壮行試合・NPB選抜3-2大学日本代表】
スコア上は惜敗だが、内容的には圧倒された試合で「野球目アマチュア科大学属」の僕はちょっぴり悔しかった。
初回、山川穂高(埼玉西武ライオンズ)の2ランなど5安打を集中して、NPB選抜が2点先制。
2回にも2本のヒットを許した濱口遥大(3年 神奈川大)は「これ以上打たれては」の配慮があったのかこのイニングで交代。プロのバッターのスイングのスピードや変化球への対応力はすごいなあ、と圧倒的な敗北感のような感じてみていたら、そのプロを手玉にとる投手が。
3回から登板した田中正義(3年 創価大)は、3回ツーアウトから7連続三振。待たれていてもかすらない150km/hのストレート、130キロ中盤のフォークでプロのバッターも「ごめんなさい」。連続三振が途切れたあとは裏をかいてカーブで三振をとってみせた。バックネット裏は早くも来年のドラフトの目玉は決まりという雰囲気に。
1イニングごとに交代するNPB選抜の投手リレーになかなか反撃の糸口すらつかめない大学日本代表打線。6回に吉田正尚(4年 青山学院大)のソロホームラン、8回に佐藤拓也(3年 立教大)のタイムリーツーベースで2点返すのがやっと。
いつもの大学の試合のようなつもりで隣にリュックくらいおけるだろうと思っていたが、僕がいつも座るネット裏は満員。隣の人と肩が寄せ合うような空間で野球を観るのはひさしぶりでちょっと息苦しかった。平日のナイターなのに2万人入った。こんなに入るなら定期的にやってみてもいいと思った。

2015年6月29日月曜日

帰りの電車が気になるムサシヒキダ

【NO.46 6/28(日) 大学野球オープン戦 立教大3-1亜細亜大 】
亜細亜大学のグランドはJR五日市線の武蔵引田(むさしひきだ)駅から徒歩10分。
五日市線は単線で1時間に2本しか電車がないので、帰りの電車の時刻を気にしながらの観戦になる。
この春のリーグ戦、序盤になかなか勝てず、ともに5位に沈んだ両校の対戦。秋に向かっての立て直すを期す思惑が一致してあまりオープン戦が組まれないこの時期の対戦になったのだろう。
立教は澤田、佐藤という投打の柱、亜細亜は北村、藤岡という2枚看板が大学ジャ

パンに招集されているものの、スタメンに甲子園優勝経験者が合わせて6人並ぶという楽しみな顔ぶれ。観客30人ではもったいない。
試合は好機にタイムリー長打の出た立教が3-1で勝利。
ひさしぶりに見た亜細亜の嘉陽 宗一郎(2年 松山聖陵)。甘い変化球を長打され2失点したが、3イニングで5奪三振。しっかり狙ったところに投げられたときのストレートは140キロは伸びも角度も秀逸。ストライクが先行するということではコントロールもまずまずだった。
試合終了は14時59分。15時14分の上り電車に遅れないように早歩きで駅に向かった。
写真は整列する亜細亜大学のメンバー。ユニフォームは縦縞でなく、アンダーアーマー社製の黒地の練習試合仕様。

2015年6月28日日曜日

3年ぶりのジュリ

【NO.45 6/27(土) 東都選抜5-0韓国大学選抜 】
あまり観ることの出来ない東都。特に2部の選手は「レアキャラ」。初めてとか久しぶりの選手が多い。中でも3年ぶりにみる原樹理(4年 東洋大)を楽しみにしていた。
8回から登板したジュリは2イニングで被安打2、奪三振2。ストレートは140km/h前後、スライダーのキレとコントロールは相変わらず素晴らしい。ただ、高校時代のようなフォームのしなやかさが少しなくなったように感じた。
先発の黒木優太(3年 立正大)、岡野 祐一郎(3年 青山学院大学)の140キロ台中盤のストレートは力強かった。特に岡野の力投派への変貌ぶりに驚いた。1部昇格の日大のエース、木村 光彦(3年)。タイミングのとりにくいテークバック。横の変化球も鋭い。
猪又 弘樹(4年 青山学院大学 )の強肩も印象に残った。1.9秒を前後の低い弾道のセカンド送球。
写真は原樹理(4年 東洋大)。

2015年6月22日月曜日

東大優勝 しかもコールド

【NO.44 6/21(日) 国公立大学戦・決勝 東京大 10-0 首都大(6回コールド) 】
東大が優勝したのは国公立大学戦。東京都内の国公立大学のトーナメント戦で東大の他に一橋大学、東京工業大学、東京農工大学などが参加する。このカテゴリーで東大の力は一つ抜けているので、試合に出るのは新人戦、B軍に近いメンバー。
東大はリーグ戦でもスタメンの山田大成(2年 桐朋)、楠田 創(2年 桐朋)のタイムリー長打など10安打。投げてはアンダースローの三木 豪(3年 県多摩)が被安打2で0封して、6回コールド。
試合前に浜田監督がコールドの規定についてマネージャーに両校で確認し、合意するように話していた。天気が怪しいので降雨コールドのことかと思っていたが、点差のコールドのことを意識していたんだね。
「強い」東大は相手に胸を貸しているいるような感じで堂々とプレーしていた。リーグ戦同様に守備の意識が高く、この試合も無失策。
今日も文化庁登録有形文化財の球場に癒された。周りには豊かな緑。本箱を連想させる木の観客席。その観客席をすっぽり覆うアーチ状の屋根。エコでレトロな空間からは文明の象徴のような東京スカイツリーが見える。野球の試合がなくてものんびり座っていたい空間。
 



















 【NO.43 6/20(土) オープン戦 法政大 9-1 合作金庫 】
前日は極めて国際親善的な試合を観た。

2015年6月15日月曜日

打棒ワセダ 日本一

第64回全日本大学野球選手権大会
 
【NO.40 6/13(土) 準決勝 早大 11-2 上武大(7回コールド) 】
【NO.41 6/13(土) 準決勝 流通経済大 3-0 神奈川大  】
【NO.42 6/14(日) 決勝 流通経済大 5-8 早稲田大 】
「打棒ワセダ」。この言葉にふさわしい強打の早稲田が大学選手権を制した。
準決勝の上武大戦は大会記録の20安打を打って、7回コールド。
上武の投手陣は、リーグ戦では打ちとっているようなボールを簡単にしかも長打を打たれてるのではショックだっただろうなあ。
決勝。連投の流通経済大のエース、生田目を終盤につかまえて逆転。フォーストゴロがイレギュラーでヒットになるという幸運もあったが、それがなくても次のイニング以降で逆転していたはずだ。投手陣の調子はこの選手権でちょっと下降気味だったが、打線がカバーした。
もうすぐ始まる都市対抗。この強力打線の早稲田が出場したら....と妄想してしまう。




2015年5月24日日曜日

東大、今日は15年ぶりの 明治はサヨナラ

東京六大学2015春季リーグ戦 第7週 (神宮球場 )
【5/23(土)NO.37  明治大 5 - 3 立教大 】
【5/24(日)NO.38 法政大 6 - 2 東京大 】
【5/24(日)NO.39 立教大 1 - 2× 明治大 】
前日に連敗を94でストップした東大。
今日のノックは1割増しで上手に見え、応援席の声は2割くらいボリュームアップしたように聞こえた。
昨日の勝利の余韻を残す初回、連打でチャンスを作るも昨日の殊勲者の一人、山田 大成(2年 桐朋)が見逃し三振。
3回表、法政が犠牲フライとタイムリーで2点先取。4回裏、山田がライトオーバーのホームランで反撃開始。今日は13年ぶりの勝ち点か、と球場のボルテージが一気に上がる。
しかし、直後の5回表、好守のセカンド飯田 裕太(4年 刈谷)のエラーからピンチを招き3失点。
7回裏、代打・竹中 良太(1年 修道)のライトへの当たりは突っ込んできたライトをすり抜け、転々とフェエンスへ。回れ! 帰ってこい! 4つだ! スタンドの声援を受け、竹中は最後は足をもつらせながらホームイン。ランニングホームラン! 東大の1試合2ホームランは15年ぶり。勝てなくても何かやってくれる。
明立戦は、1-1の最終回、延長も考えたツーアウト。明治の4番・菅野剛(4年 東海大相模)のサヨナラタイムリーツーベースで決着。
両校の優勝のかかった早慶戦。残念ながら神宮に行けない。袋とじの最終章のページをこっそりすきまから覗いたら、「早稲田....」と書いてあった。


2015年5月19日火曜日

石井のサヨナラホームランで明治を振り切る

東京六大学2015春季リーグ戦 第6週 (神宮球場 )5/16 (土)~5/18 (月) 
【NO.33  明治大 2 - 1 早稲田大】
【NO.34 立教大 5 - 6 慶應義塾大 】
【NO.35 早稲田大 5 - 1 明治大 】
【NO.36 明治大 1 - 2× 早稲田大】
試合を決める打球がライトスタンドに飛び込んだのを見届けて、安堵した。
興奮ではなく安堵、オーではなくホッであったのは3日間の緊張状態から開放されたが故。
早明戦に関してだけ言えば、3回戦を戦っているというより、延長27回の長い1試合を見ているような感覚であった。
今季ここまで3勝4敗勝ち点1と低迷する明治。実質的には優勝の可能性がないので、モチベーションが低いといいな、と願望込み込みで思っていた。もちろん、そんなはずはあるはずもなく、これまでにない強い気持ちで明治は単独首位の早稲田に向かってきた。
1回戦。シングルヒットがツーベース、ツーベースがスリーベースに。早稲田の外野手の打球処理が緩慢だということも出来るが、わずかなスキをついた明治の走塁をたたえたい。勝負どころでは、大学屈指の頭脳派捕手と言われる坂本 誠志郎(4 履正社)を差し置いて、ベンチから投手をリード。最終回の「一人一殺」的なワンポイントリリーフリレー。善波達也の采配にも執念を感じた。
本気の明治は怖いなぁ。
2回戦。初回、河原右京(4年 大阪桐蔭)、茂木 栄五郎(4年 桐蔭学園)の連続ホームランで早稲田が先制。「もう1点もやらない」明治の球際の強い守備に早稲田はとどめの追加点を奪えない。6回、小島和哉(1年 浦和学院)が明治の4番・菅野のソロホームランでリーグ戦初失点。
勢いづく明治だったが、茂木のこの日2本目のホームランなどで早稲田が7回以降に追加点。最終的な5-1というスコアにない緊張感。
3回戦。早稲田 大竹 耕太郎(2年 済々黌)と明治 齊藤 大将(2年 桐蔭学園)の投手戦。
9回表、明治はヒットのランナーをバントで二塁へ送り、一打同点のチャンス。ここで早稲田 髙橋 広監督がマウンドへ。ここでの指示は敬遠。逆転のランナーになるにも関わらず、歩かせたのは4番・菅野。2回戦でのホームランが監督の頭をよぎったか? ここまでの3打席完璧に抑えていた大竹は勝負したかったのかも。5球のうち2球はストライク(2球目は実際にストライクのカウント)。続くバッターは、大竹から1回戦決勝打の坂本。吉野 和也(3年 日本文理)がリリーフ。ゴロを打たせて。ゲッツーがベストのシナリオだったが、死球。さらにスクイズで同点に追いつかれてしまう。
9回裏、ワンアウトランナーなし。カウント3-2。バット一閃。5番・石井 一成(3年 作新学院)が打った瞬間に分かる完璧なホームランで決着。
 

2015年5月11日月曜日

主将の一打でワセダが優勝へ大きく前進

5/10(日) 東京六大学2015春季リーグ戦 第5週 (神宮球場 )
【NO.32 法政大 2-9 早稲田大】
佐藤拓也(3 浦和学院)が2年連続で母にホームランを「プレゼント」した立東戦は試合時間1時間46分。
午前中に野暮用を済ませて神宮に向かっていた僕は早法戦のプレーボールにぎりぎりセーフ。
何も書いてないスコアブックを試合展開に合わせて、少しづつ埋めていく。
早稲田は初回からピンチ。ワンアウト二、三塁のピンチ。
4番・畔上 翔 (4 日大三) の浅いレフトフライでサードランナーの川口が本塁突入し、タッチアウト。
2回、法政が7番・若林 晃弘 (4 桐蔭学園) のタイムリースリーベース、パスボール(?)で2点先制。
3回表、フォアボールで出したランナーをバントで送られたところで早稲田・髙橋 広監督が動く。
これ以上の失点は致命的になりかねない。素晴らしいタイミングだった。
マウンドを託されたのはルーキー小島 和哉 (1 浦和学院) 。ここまでの3試合で完璧リリーフ。4回2/3を投げ、1人のランナーも出していない。この場面も外→内→外と 佐藤 竜一郎 (4 作新学院) を揺さぶって空振り三振。畔上 翔 (4 日大三) はインコースを攻めておいて最後はスライダーでセンターフライ。落ち着いてピンチをしのぐ。
法政の先発、森田 駿哉 (1 富山商 )はストレートが148km/hを記録するなど初回から飛ばす。コンスタントに140キロ半ばの出るストレートはキレも森田本来のもの。好調のワセダ打線も手こずるなと思った。ただ、リーグ戦での最長イニングが6回の森田を中盤以降につかまえられるはず。不安を抱えるリリーフ陣をひっぱり出せれば、早稲田に勝機あり。
7回裏、前の回からボールのばらけはじめた森田をワセダ打線がつかまえる。ヒット、フォアボール、振り逃げでツーアウト満塁のチャンス。2番・河原 右京 (4 大阪桐蔭) がカウント2-1からの140キロのストレートを叩く。走者一掃の逆転タイムリースリーベース。
8回裏も4番・丸子 達也 (4 広陵) のレフトオーバーのスリーベース。5番・石井 一成 (3 作新学院) のセンター前のタイムリー、7番・中澤 彰太 (3 静岡) の右中間タイムリースリーベースで追加点。集中力の切れた法政はエラーでずるずると失点。スタンドからは「練習してから神宮に来い」と厳しいヤジが飛んだ。かい
早稲田は小島がリーグ戦初安打を許すも7回までしっかり投げ切ってゲームを作った。デッドボールをぶつけておいて、まずはスイングをアピールするなど度胸も据わっている。
8回からはアンダースローの吉野 和也 (3 日本文理) がパーフェクトリリーフ。
ワセダ打線の2ケタ安打は6試合でストップした(9安打)が、好調。
6勝1分け勝ち点3で単独首位。次週の明治大戦で連勝すれば、早慶戦待たずして優勝が決まる。






2015年5月9日土曜日

早稲田6試合連続の2ケタ安打 大城100本安打の先頭打者アーチもひやり

【5/9(土) 東京六大学2015春季リーグ戦(神宮球場 )】
NO.30 早稲田大 8-2 法政大
NO.31 立教大 5-4 東京大

慶應、立教、明治と開幕から3カードすべてで勝ち点をとっている法政。応援席にも多くに観客がつめかけた。慶應、明治でのサヨナラゲームなど運と勢いがある。最終カードは東大。早稲田に勝てば完全優勝も見えてくる、と法政OB、ファンの鼻息も荒い。
早稲田も開幕から引き分けはさんで4連勝。5試合連続で2ケタ安打と打線好調。
初回、早稲田は2連打と四球でいきなり満塁のチャンスを作るも犠牲フライで1点のみ。4回に川原 孝太(4年 掛川西)のタイムリーで1点追加した直後に併殺。これで2回、3回、4回と3イニング連続の併殺で試合を決めるところまでは行かない。サッカーなら圧倒的なポゼッションでゴール前に攻こむもフィニッシュが決まらないような状態。耐えに耐えていた法政にカウンターを食らう!? 5回裏、四球、ボーク、内野安打で招いたピンチ。法政の9番・中村 浩人(1年 多良木)の初球のスクイズを外すもキャッチャーの道端 俊輔(4年 智辯和歌山)が三塁へ悪送球。さらに1番・田中 彪(4年 愛工大名電)のライトオーバーのタイムリーツーベースで同点に。
6回表、川原の内野ゴロで早稲田1点勝ち越し。直後の6回裏、道端の配球がよかった。それまで左バッターのインコースをストレートやツーシームで攻めてカウントを稼いでいたが、このイニングはアウトコース中心に切り替えて法政のクリーンナップを三者凡退に抑えた。

いい流れで迎えた7回表。茂木 栄五郎(4年 桐蔭学園)の今季3号となる2ラン。4番・丸子 達也(4年 広陵)の激走の三塁打(12秒10は遅くないでしょ)のあと、5番・石井 一成(3年 作新学院)のタイムリーで3点追加。9回にも丸子のタイムリーツーベース、道端の犠牲フライで2点を追加。
終わってみれば8-2で早稲田が完勝。
ワセダ打線はこの日も6試合連続の2ケタ14安打。好球必打。しっかりボールを見極めて、打てる球を若いカウントから積極的に打っていく。
立教・大城がリーグ戦通算100安打となる先頭打者ホームラン。これで勢いづいた立教は4点を先制。3回表にも澤田 圭佑(3年 大阪桐蔭)のフェンス直撃のレフトへのタイムリーツーベース
5-0。もう試合は決まったかに思えたが、今日の東大は食らいつく。
3回裏、ワンアウトから送りバントで二、三塁のチャンスを作り、2番・飯田 裕太(4年 刈谷)のタイムリーで2点返す。さらに7回裏には4番・ 楠田 創(2年 桐朋)の2点タイムリーで1点差。立教のエース、澤田をノックアウト。
「今日がその日なのか」
東大の連敗ストップを目の当たりにできるかも知れない期待にスタンドの空気が明らかに変わる。
プレッシャーのある中、立教のクローザー小林 昌樹(4年 佐久長聖)は冷静な投球で7人の打者につけ入るすきを与えぬパーフェクトリリーフ。東大は、2番手の柴田 叡宙(2年 洛星)、3番手の三木 豪(3年 県多摩)、4番手の宮台 康平(2年 湘南)が4回以降立教打線を1安打に封じ込めた。最速144km/hを記録するなど140キロ台のキレのあるストレートで押す宮台の投球が印象に残った。
キャッチャー喜入 友浩(3年 修猷館)は立教の快速ツートップ大城、二角の盗塁を阻止。1'92、2'03の高い水準の送球。

10安打、失策0、2番手以降の投手の四死球0。93連敗目は手ごたえありのゲーム。明日にいかせるか。
写真は、文字通りラッキーセブンとなった7回表の早稲田大学校歌。



2015年5月5日火曜日

ミスター伝説の地へ

【5/4(月)No.025  春季高等学校野球埼玉県大会・準決勝 浦和学院 10 - 1 成徳大深谷(7回コールド) 】
【5/4(月)No.026  春季高等学校野球埼玉県大会・準決勝 川越東 7-0 聖望学園 】

連“球”3日目はいつもの神宮を離れ、ミスター伝説の地、埼玉県営大宮公園野球場へ。
1953年8月1日、全国高等学校野球選手権南関東大会1回戦。千葉県立佐倉第一高の長嶋茂雄選手は熊谷高校の投手・福島郁夫投手からホームランを放った。高校野球唯一のこのホームランがその後の野球人生を大きく変えた。
この日は春季高等学校野球埼玉県大会の準決勝。
第1試合は浦和学院が、じわじわと圧倒するような試合展開で10-1で7回コールド勝ち。明治神宮大会準優勝、センバツベスト4の浦学は県内で敵なしという感じなのだろうか。飛び抜けた選手はいないが、ミスのないしっかりした野球で相手を追い込んでいく。
第2試合は14安打の川越東が終盤に追加点。7-0で聖望学園に勝って、浦学への挑戦権を勝ち取った。
川越東を率いるのは星野高校ソフトボール部で15回全国制覇を達成した渡辺努監督。
<関連記事>
http://toyokeizai.net/articles/-/24906

渡辺監督が就任した2013年以降の浦学との対戦は2回。
2013.7.28 第95回埼玉大会 決勝  浦和学院 16 - 1川越東
2014.10.07 秋季埼玉県大会 決勝 浦和学院 8 - 5川越東

いずれも決勝で浦和学院が勝っている。3回目の挑戦となる今回の決勝で川越東は「浦学超え」を果たせるか。




2015年5月3日日曜日

血みどろの!?明法戦 東大92連敗

【5/2(土)No.021  東京六大学2015春季リーグ戦 明治大 5 - 6 法政大 】
【5/2(土)No.022  東京六大学2015春季リーグ戦 東京大 0 - 8 慶應義塾大 】
【5/3(日)No.023  東京六大学2015春季リーグ戦 慶應義塾大 9 - 2 東京大 】
【5/3(日)No.024  東京六大学2015春季リーグ戦 法政大 10 - 8 明治大 】
この春の明法戦は、「血みどろの」と言いたくなるようなすさまじい撃ちあい、打ち合いとなった。2試合とも両校とも2ケタ安打。二転三転のどちらが勝ってもおかしくなかったが法政が連勝した。
1回戦は翌日の先発、上原 健太(4年 広陵)をひっぱり出した上にサヨナラ勝ち。その勢いのままの2回戦。初回から上原を攻めたて3点を先制。7回に明治の4番・菅野 剛士(4年 東海大相模)の3ランでブルペンに不安のある法政は苦しいかと思われたが、最終回に代打・柴田 圭輝(3年 東邦)でタイムリーとエラーで4点とって突き放す。その裏、明治の反撃を必死に耐える。最後、サードへのファウルフライを昨日のサヨナラ勝ちの立役者、皆川 普(4年 西武台千葉)がフェンスにぶつかりながらキャッチ。スタンドは大歓声、選手たちも優勝したかのような抱き合って喜んだ。勝ち点3ながら最終カードに東大戦を残す法政は実質的に勝ち点4。優勝争いで俄然優位に立った。
明治は1,2回戦ともに守備のミスが失点につながった。
明治の高山俊(4年 日大三)は2試合で6安打。特に2回戦は第1打席のホームランを含む4安打。通算安打111で歴代12位タイ。
東大は慶應に2試合とも大敗。連敗は92に。
日刊スポーツ特別版のコラム「神宮六景」。今週は東京大学野球部OBで去年の都市対抗優勝の西濃運輸マネージャーの荻田圭さん。
「後輩には、日本野球の源流に密接に関わる東大野球部に所属し、東大の代表として戦っているのだとう気持ち、さらにプロ野球よりも歴史が長い東京6大学野球という素晴らしい舞台でプレー出できる喜びを持ち続けてもらいたい」とエールを送っている。

2015年4月27日月曜日

Kは決勝 Wは連続

【4/27(月)No.019  東京六大学2015春季リーグ戦 明治大 1-2 慶應義塾大】
【4/27(月)No.020  東京六大学2015春季リーグ戦 早稲田大 9-0 立教大 】
劣勢だった慶應は6回表、4番・横尾 俊建(4年 日大三)のレフトへの2ランで先制。通算8号は撃った直後にホームランを確信した横尾が右手でガッツポーズをする完璧な当たり。ボールを見失うくらい高く上がるスラッガーの打球。毎回安打を打たれながらなんとか無失点で踏みとどまる投手陣に勇気を与えた。明治は意表をつく慶應の先発、小原 大樹(3年 花巻東)から毎回得点圏にランナーを進めながら得点出来なかったのが響いた。三宮 舜(4年 慶應)-加藤 拓也(3年 慶應)とつながれて逃げ切りを許す。前日の満塁ホームランで「再起動」した安打製造機、明治の髙山 俊(4年 日大三)はこの試合で2安打。通算で105本で松本啓二朗(早稲田大 平17~20)に並んだ。
5-0でリードの早稲田は7回に3番・茂木 栄五郎(4年 桐蔭学園)がバックスクリーンに、4番・丸子 達也(4年 広陵)が左中間に、と連続ホームランで勝利を決定づけた。8回まで毎回の計14安打と打線が爆発。ルーキー小島 和哉(1年 浦和学院)は7回から登板。3イニングをパーフェクトに抑えた。140km/h前半のストレートとそれとほとんどスピードの変わらないカットボールを軸にバッターをどんどん攻める。リーグ戦初めての左打者は高校の先輩、佐藤 拓也(3年 浦和学院)。リーグ屈指の好打者にアウトコースいっぱいのストレート、カットボールで最後はレフトフライに打ち取った。ここまで4回2/3 14人打者を一人も塁に出せない完璧な投球。ベンチに信頼度もさらに上がったはずで次カードからの起用される場面は変わるかもしれない。
写真は決勝2ランの慶應・横尾。

一日に2本の満塁ホームランは

【4/26(日)No.017  東京六大学2015春季リーグ戦 立教大 6-6 早稲田大 】
【4/26(土)No.018  東京六大学2015春季リーグ戦 慶應義塾大 0-7 明治大 】
一日に2本の満塁ホームランを見るのはわが観戦歴で初めて。
1本目は第1試合の4回裏。直前の守備のミス(エラー、ベースカバー遅れ)を帳消しにする河原右京 (4 大阪桐蔭) のライトオーバーの逆転の満塁ホームラン。いいムードで勝ちきれると思ったが、クローザーの内田聖人(4年 早稲田実)の不調に守備のミスが絡んで、2点差を追いつかれる。9回裏、一打サヨナラの場面を早稲田は生かせず。立教の大城 滉二(4年 興南)はこの試合も5打数ノーヒット。しかも2三振。またも100本安打は持越し。
2本目の満塁ホームランは第2試合の6回裏。明治の髙山 俊(4年 日大三)のレフトへ高々と打ち上げた一発は16打席ぶり通算102安打。これに気をよくしたか続く第5打席も投手前のゴロで全力疾走し内野安打。通算安打を103に伸ばした。
写真はホームインする早稲田・河原。

2015年4月26日日曜日

甲子園の仇を神宮で討つ

【4/25(土)No.015  東京六大学2015春季リーグ戦 明治大 5-8 慶應義塾大 】
【4/25(土)No.016  東京六大学2015春季リーグ戦 早稲田大 3-2 立教大 】
2012年08月18日 第94回全国高校野球選手権大会 3回戦 済々黌の大竹 耕太郎は大阪桐蔭の澤田 圭佑 にホームランを打たれている。試合も2-6で敗戦。今度はそのホームランを大竹が澤田から打ち、そして勝った。1-2とリードされた7回表。 先頭の川原 (4 掛川西) がツーベースで出塁。送りバントで一打同点を狙うことも考えられるケースだった。前の打席でレフト前ヒットを打っている大竹はライトへ逆転の2ラン。自分のバットでリードした1点を守って危なげなく完投勝利。
明治の髙山 (4 日大三) は3打数ノーヒットで通算安打は101のまま。付き合うかのように立教の 大城 (4 興南) も4打数ノーヒットで99安打で足踏み。




2015年4月20日月曜日

オジマ、デビュー 東大の連敗は90に


【4/19(土)No.013 東京六大学2015春季リーグ戦 法政大 3-0 立教大】
【419(土)No.014 東京六大学2015春季リーグ戦 早稲田大 9-0 東京大】
早稲田は7回まで被安打2で無失点と東大をまったくよせつけない投球を見せていた大竹 (2 済々黌) を惜しげもなく交代。東大戦の完封より今後の戦いなのである。
8回のマウンドは2013年センバツ左腕、小島和哉(1年 浦和学院)。初球は134km/hのストレート(ファウル)。4球目のスライダーで空振り三振。続くバッターは108km/hのカーブでサードゴロ。続くバッターの初球、「代名詞」のクロスファイヤーはこの日最速の139km/h。最後は125km/hのスライダーで空振り三振。今日は右バッターのみとの対戦であったが、左バッターとの対戦も見てみたい。9回はクローザーの内田 (4 早稲田実) の試運転。内田らしい早い
腕の降り。
東大はこれで90連敗。投手陣は四死球を連発することもないし、守備も安定している。ただ、打てない。

2015年4月19日日曜日

吉永躍動!!

【4/18(土)No.011 東京六大学2015春季リーグ戦 東京大 2-5 早稲田大】
【4/18(土)No.012 東京六大学2015春季リーグ戦 立教大 8-1 法政大】
吉永はブルペンにいる時から投げたい気持ちにあふれていた。その気持ちのまんま上がったマウンド。それはこれまで当たり前のように与えられてきたまっさらなものではなかったが、そんなことお構いなしに躍動した。キャッチャーとのサインの交換ももどかしいようにどんどん投げ込んでいく。背番号が見えるくらい軽やかな体重移動から腕を思い切り振る。140キロのストレートも力強く、スライダーも切れる。代名詞とも言えるシンカー、縦にストンと落ちる球(フォーク)はかする感じもしない。3イニング5奪三振。完璧な投球を見せた3番手の投手に3季ぶりの勝利の女神は微笑んだ。
この調子を続ければ、まっさらなマウンドに立てる日も遠くない。

2015年4月12日日曜日

スター総長の一球で

【No.009 東京六大学2015春季リーグ戦 東京大 0-2 明治大】
【No.010 東京六大学2015春季リーグ戦 法政大 1-0 慶應義塾大】
2015年の春季リーグは法政大学の田中優子総長の始球式で始まった。東京六大学初の女性学長は『江戸の想像力』などの著作を持ち、テレビのコメンテーターなどでも知られるスター教授。鮮やかな青のはかま姿に法政のスクールカラーのオレンジの襷で登場し、球場は華やかな雰囲気に。スタンドからは大きな拍手。
開幕ゲーム。東大の先発、山本俊(3年 西春)はいきなり147km/hのストレートを投げ込み、スタンドにどよめき。さらに3球目は148km/h。これはおそらく東大の投手史上最速。高山(4年 日大三)のタイムリーツーベースで失点するが4回まで投げてゲームを作った。柴田(2年  洛星)、宮台 (2年 湘南)とつないだ東大投手陣は2失点に明治打線を抑えるが、打線が明治の先発、 柳 (3年 横浜) にヒット3本。完封負けで連敗は87に。横浜高校の渡辺元智監督の孫、佳明が「1番 サード」でデビュー。第1打席でいきなりセンター前ヒット。
第2試合は、法政の期待のルーキー左腕、森田 (1年 富山商) と慶應の150キロ右腕加藤拓 (3年 慶應) の投げ合い。4回に加藤の「はっけよい」が始まる。ツーアウトからの3四死球で満塁。ここで中村 (1年 多良木) がライト前タイムリーヒット。ルーキーバッテリーの活躍で法政が勝利。「HOSEI」のユニフォーム姿で応援席で見守った総長も喜ばれたことだろう。


 

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2015年4月7日火曜日

あんこ型

【N0.007 4/5(日)東京六大学―社会人対抗戦 法政大 6-5 東芝
【N0.008 4/5(日)東京六大学―社会人対抗戦 慶應義塾大1-6 JX-ENEOS】

慶應の横尾 俊建(4年 日大三)の二塁手へのコンバートを聞いたときは、「話題作り」程度に思っていたし、そうでなくてもキャンプ中に“元の鞘(三塁手)”収まっているだろうと。
コンバートのことすら忘れていたので、ノックでセカンドのポジションにつく、あんこ型の背番号10が目に入ったときはギョッとした。セカンドベースマンの端くれとしては反感に近い違和感。横尾君には悪いが絵的にもきれいとは言い難い。僕にとってのセカンドの理想像はV9の土井正三さんや高木守道さん。器用で俊敏な職人肌。その理想像とは程遠い。守道さんの名人芸の一つでもあった、バックトスは精度もスピードもまずまず。器用は器用なんだよなあ。グラブのハンドリングは元々悪くないし。ただ、致命的に動きが鈍い。ノックと違ってゲームでは不測の動きを素早く、正確に求められる場面がある。試合の後半に守備のいい北村祐樹(4年 丸亀)をセカンドの守備固めに送った大久保監督がどこまで辛抱出来るか。
慶應のもう一人のあんこ型、加藤拓也 (3 慶應) は自己最速の153km/hを記録するなど圧巻の投球。JX-ENEOSのクリーンアップ、3番・糸原、4番・山﨑錬、5番・齊賀に対し、ストレートで押しまくり2奪三振。16球を投げたうち14、5球は150キロ台のストレート。
この日の神宮は雨。雨のときは放送席の下の席に“避難”する。ここだと2階席の屋根、放送ブースのひさしで雨をしのげる。いつもは少し間を開けて座っている人たちもぎゅうぎゅうにつめて座らざるえない。心理的な距離感も近くなるためか、とりとめのない話で盛り上がることも。札幌やのやきそば、食べたくなっちゃったではないか。

2015年4月5日日曜日

ひさしぶりの神宮は

【N0.005 東京六大学―社会人対抗戦 東京大 2-12 JFE東日本】
【N0.006 東京六大学―社会人対抗戦 明治大 1-5 富士重工】
去年の11月以来の神宮球場。
代々木から歩く道すがら、照明塔とスタンドの一部が残っているだけの国立競技場を見て、軽くショックを受ける。東京オリンピック後の建て替えが発表された神宮球場は少しリニューアル。
外の壁を塗り直し、バックネット裏の2階席の屋根が新しくなり、グランドの人工芝も張り替えられてりいる。全体的に明るくなったという印象。
リーグ戦直前の社会人対抗戦。
東大は先発の宮台(2 湘南)が3回に5連打を許すなど6失点。5投手で計12失点。2番手で登板した辰亥 (4 高松) が3回を1失点とまずまず好投したのが唯一の救いか。
富士重工の先発は、試合前に「すごく楽しみ」と話していた明治OBの西嶋。先輩の貫録で3イニングを被安打2で無失点。繊細な投球は変わっていない。
「これがリーグ戦メンバー?」と疑いたくなるようなスタメンで臨んだ明治。打線は4安打と
機能せず、登板した投手もベストの状態に見えない投手が多かった。柳 (3 横浜) はストレートが130キロ台後半で球にキレがなかった。ドラフト上位候補の上原 (4 広陵) はかわりばなの初球を小杉 (報徳学園高) にレフトスタンドに放り込まれる。ストレートは140キロ台前半でいいときの凄みは感じられず。某スカウトも「寒かったからということにしておきますかね」と苦笑い。




宮台(2 湘南)
宮台(2 湘南)

2015年3月15日日曜日

背番号1は隣のアオヤマ君

【No.004 高校野球練習試合 日野7-3総合工科】
日野から甲子園へ。
今年初めての日野高校グランド。
日野高校のマウンドは隣のマンションに住むアオヤマ君、青山祐希。
11月の去年の最後の練習試合でA戦の3番手で投げていたが、今日着けている背番号はエースナンバー「1」。一冬越して、エースになったんだねえ。
多彩な変化球を操る技巧派。ストレートよりストライクを楽にとれるスライダー、カットボール、ツーシーム、チェンジアップと器用に投げ分ける。3回に2本の長打で1点失うが、すいすいと6回を投げ切った。
打線は今年のチームもなかなか力強い。アオヤマ君たち投手陣の踏ん張れば、2013年夏の再現も夢ではない。
有馬監督不在の総合工科は何となく元気がなかったなあ。

2015年3月14日土曜日

新人お披露目のような

 
【No.003 大学野球オープン戦 明治大7-3上武大
この時期の大学野球のオープン戦巡りの楽しみの一つが新人チェックがある。中でも明治は、甲子園のスターやドラフト候補がたくさん入部してきているので、わくわく感が一番大きい。
今日もその期待を裏切らなかった。
吉田有輝(履正社)、渡辺佳明(横浜)は1番、2番でスタメン。二番手で明治OBで昨年まで楽天のコーチだった三輪隆氏の息子の昂平(日大三)、三番手で昨年春の関東大会準優勝投手、高橋裕也(向上)が登板。高校通算47本塁打の越智 達矢も途中出場。出場はなかったものの山本恵汰(愛工大名電)もベンチ入り。
渡辺のセカンドコンバート(?)にはちょっとびっくり。危なっかしい。三輪はストレートの最速は146km/hもコントロールの悪さは相変わらず。ファーストサーブが入らず、力を加減したセカンドサーブもなかなか入らないような状態。高橋は躍動感のあるフォーム。130後半のまっスラ(?)、カット(?)がいいところに決まる。何よりバッターに向かっていく姿勢がよい。
100本安打男、高山俊(4年 日大三)は2安打。体が一回り大きくなっていたが、冬場に特別なトレーニングでもしたのだろうか。
スピード表示の出ないグランドで観戦するときは、チームのスピードガンの見える場所に座ってチェックする。自分の感覚とだいたい2~3kmのずれ。わが自慢のスピード“眼”の調整もほぼ完了だ。「見た目より速く見えるピッチャー」がいなかったということでもあるのだが。



2015年3月13日金曜日

ラストボール(川中 大樹  光文社)

自分の高校野球にピリオドを打った「ラストボール」は“秘”球、二軸スライダー。
スポーツライターの島尾は高校野球史の取材の中でライバル中尾の日記を入手するが、その日記を荒っぽい手段で奪われる。中尾の不審な死に疑いを持ち、“秘”球、二軸スライダーの真相に迫るというミステリー。
練習試合を「れんし」と書いたり、スコアブックの記述を効果的に使うなど、著者はけっこうな野球マニアだと思う。
しばらくピッチャーのボール交換にナーバスになりそう。