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2018年2月27日火曜日

Wの核弾頭爆発

【No.1 2018/2/24 早稲田大 8-1 桐蔭横浜大 安部球場  オープン戦】
 2018年野球観戦のスタートは寒風に首をすくめ安部球場から。
 ここ数年、キャンプ前の2月からオープン戦を行う大学が増えた。この時期から試合を観られるのは観戦者にとっては幸せだが、故障のリスクを考えると選手には少し気の毒な気がする。
 早稲田は前日の駒澤大戦に続く2試合目。先発は背番号10、エースの小島和哉(4年 浦和学院)。3回投げて被安打0、初回の3連続を含む6個の三振を奪う。意図して投げた高めのボール球を振らせる場面もしばし。バッターの目がまだ慣れていない時期とは言え、キレは十分。 2つの四球も内容は悪くなく、ここまで順調に来ていることを確認してほっとした。
 打で目立ったのは1番・山田洋平(3年 早稲田実)。第2打席の3ランを含む3安打6打点。あの国の核は困ったものだが、Wの核弾頭(死語だな)が爆発するのは大歓迎だ。
 試合途中から立ち見も出る盛況。春は野球を連れてやってくる。


2018年2月11日日曜日

偵察なんて言わせるな

 今はフリーの立場で指導する小倉清一郎元横浜高校野球部長が指導者向けに書いた指南書。
 チームのレベルを知るノックでは中継プレーを重視する。外野手の右投げ、左投げによってカットマンはターンの方向を変え、位置を1mでずらすように教え込む。ボール回しの中ではファンブルした打球の処理を盛り込む。一年に1回あるかないかのプレーにも時間を割く。試合で選手たちが「こんなときにどうするか教わってない」という状況をダメだと思うからだ。
 「打球の基本はフライ。ゴロは打ってはいけない」には“打撃の神様”のダウンスイングを理想と仰いだ僕たち世代には意外な考え方だ。「フライを大きな打てないと大きな当たりが生まれないから」。低い当たりで打ってつないで点をとるという発想で試合しているんだから野球強豪校に勝てないはずだ。
 小倉さんと言えば小倉メモ。ネット裏で何回か拝ませてもらったことがあるが、巨体にミスマッチな細かい文字を高速でノートに綴る。横浜高校に在籍した23年で600校以上の膨大なデータを作った。打者については、打球コース、打てるコース打てないコース。投手については、持ち球、各球種の球威精度、配球を書いていく。この職人技とも言える作業を部員が自分の目で行うのが理想だと小倉さんは言う。。グランドでは戦力になることが難しい部員にこのような活躍の場を与えるのはチームのためにも本人の成長のためにも有意義。どこかの連盟はこの“行い”を固く禁じているがいかがなものか。
 偵察って言い方がネガティブでよろしくない。分析とか研究という言い方を浸透させて堂々とやればいい。ただ見ているだけ、ビデオを撮っているだけでは生きたデータは作れないんだから。そこに知恵や工夫が生まれる。
『野球 試合で勝てるチームの作り方 』小倉 清一郎 (著)  池田書店

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