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2016年9月26日月曜日

12四死球では

【No.87 2016/9/25 立教大 5-3 早稲田大学 神宮球場 2016東京六大学秋季リーグ戦】
【No.88 2016/9/25 明治大 5-0 慶應義塾大 神宮球場 2016東京六大学秋季リーグ戦】
第1試合。早稲田は5人の投手で12四死球。毎回のようにランナーが得点圏に進められる。それでも3つの併殺などで耐えしのぎ、1点差で最終回。逃げ切りを託された吉野和 (4 日本文理) はいきなり死球。バントでランナーを進められたあと四球。投げる球の半分以上がボールではピッチングにならない。それでも何とかツーアウトまでこぎつける。ここで黒岩佑 (3 早稲田佐賀) がマウンドへ。最後の1つのアウトをとることを託されるが、飯迫 (2 神戸国際大)  に同点タイムリーを打たれる。続く佐藤竜 (4 國學院久我山)  にストレートのフォアボールで満塁。笠松 (3 大阪桐蔭) に勝ち越しの2点タイムリーを打たれ、続く田中和 (4 西南学院)  にも四球。こんな大事な場面を任せるのは荷が重い。こうなってようやく大竹 (3 済々黌) 。タラレバになるが、勝つなら飯迫のところで大竹。回の頭から大竹でよかったかも知れない。まあ、12四死球で勝つというのも虫が良すぎるが。
気持ちのふさぐようなゲームでの明るい材料が中澤 (4 静岡) 。第1打席でレフトへのツーベースすると第3打席でも鋭い当たりのライト前ヒット。第2打席のライトライナーもいい感じでとらえていた。少しは期待感を持って打席を見てもいいかな?
第2試合は明治が慶應の先発、高橋佑 (1 川越東) を2回をつかまえて4点先取。星 (4 宇都宮工) が東大戦とは別人のような安定した投球で6回を零封。最速152km/h。変に力むこともなく球質もよかったと思う。この秋、一番多かった思うスカウトさんたちはどう評価しただろうか。
2試合とも長かったので家路についたのは5時半近く。日が暮れるのがすっかり早くなったなあ。


黒岩佑(3 早稲田佐賀)

2016年9月18日日曜日

5回目の“目撃”

【No.85 2016/9/17 法政大学 3-9 立教大 (神宮球場 )2016東京六大学秋季リーグ戦】
【No.86 2016/9/17 東京大 0-8 慶應義塾大 (神宮球場) 2016東京六大学秋季リーグ戦】
これまで4回のノーヒットノーラン(1回はパーフェクトゲーム)を球場で“目撃”している。

2004年 東京六大学春季リーグ戦 日野泰彰(立教大) 対早稲田大(7-0)
2010年 東京六大学春季リーグ戦 竹内大助(慶應義塾大)対東京大(7-0)
2012年 明治神宮大会 多和田真三郎(富士大)対国際武道大(3-0)
2013年 東京六大学春季リーグ戦 高梨雄平(早稲田大)対東京大(3-0) <完全試合>

大記録を予感させないような試合が多かった気がする。むしろ投手が完璧に近い出来を見せているときに限って、あっけなく1本なんて試合を何回見たことか。
慶應の先発、加藤拓也(4 慶應義塾)も球筋が不安定はいつもことながら、球速も150km/hを超えるボールは1球もなかった(149km/hがmax)。変化球が抜群によかったわけでもない。
「あんまり良くないですよねえ」
「でも6回までノーヒットノーランなんだよね」
とHさんに言われて初めて気づいたくらい。
某スカウトは「こんな出来で記録を作られてもねえ」と苦笑い。
記録よりも気になっていたのがストライクゾーン。
「えっそこ(ストライク)とっちゃう」とつぶやくこともしばし。
僕の目には高めがボール1つ以上広く見えた。
広いゾーンを意識するのでバッターも早いカウントから打っていく。
このストライクゾーンも少なからず大記録に影響したと思う。
大記録の陰に隠れてしまったが、東大の投手は3人のリレーで四死球ゼロである。
試合時間は3時間を超えることも珍しくなう東大戦では珍しい2時間切りの1時間52分。
記録達成のときには記録員のジャッジに注目が集まることがあるが、この試合に関してはそういうシーンも皆無。それが余計にあっさり達成させたように感じさせた。
慶應の岩見 (3 比叡山) が左中間に大ホームラン。通算7号はレフト、センターが早々と追うことをあきらめてしまう完璧な当たり。法政の中山 (2 履正社) が第1試合でさえない内容ノーヒットの中、右のスラッガーの存在感を示した。
第1試合。「わかっちゃいるけど、“代え”られない!」法政は、今日もひっぱるだけひっぱった先発が終盤に打ちこまれ、ハイ それまでョ~。
立教の佐藤拓也(4 浦和学院)はラッキーな三塁打を含めて2安打を記録し、通算89安打。100安打まであと11本。


2016年9月12日月曜日

もやもやな早法戦 明治はあわや再び

【NO.82 2016/9/10 早稲田大学 5-6 法政大学 神宮球場 2016東京六大学秋季リーグ戦】
【NO.83 2016/9/11 法政大学 7-8 早稲田大学 神宮球場 2016東京六大学秋季リーグ戦】
【NO.84 2016/9/11 明治大 7-4 東京大 神宮球場 2016東京六大学秋季リーグ戦】
10日の東京の最高気温は30.8℃。夏の強烈な余韻が残る中、東京六大学の秋季リーグ戦が開幕。
早法戦の2試合はスコアだけだと接戦、熱戦を思わせるが、内容は寂しいもの。
先発投手が早々とKO状態になるもあとを任せられる投手がおらず、四球やら守備のミスやらで試合がごちゃごちゃになって、最終的に1点リードしていたチームが勝ったというのが実態。
「5位争い」「東大に負ける」などと開幕早々にも関わらずネガティブな発言がネット裏で聞こえたのも致し方ない。
そんな中で早稲田は石井一成主将が2戦連続のホームラン。2回戦は決勝ホームラン。奮闘する主将に続けと、三倉進(3 東邦)が2回戦では守備で超ファインプレーと2安打、4番・木田大貴(4 成章)は3安打、ルーキー小藤 翼(日大三)も2安打。 
法政は右のスラッガー中山 翔太(2 履正社)が7打数7安打2本塁打7打点。インコースをホームランするだけでなく、外の変化球にもうまく対応している。今は“ゾーン”の状態の中で打ちまくっていると思うが、凡退が少し続いたときにどうなるだろうか。各大学も対策を考えてくる中、真の実力が問われる。
明治と東大の2回戦。明治の先発は、東大が勝った春の2回戦で先発した星 知弥(4 宇都宮工)。
初回は“名誉挽回”の強い気持ちを示すように150キロオーバー連発。しかし、4回に東大のキャプテン山本克志 (4 聖光学院)にホームランを浴びてぐらつく。5回は4本のヒット打たれ、エラーも絡んで4-3と逆転を許してしまう。 
東大はルーキーの小林大雅(横浜翠嵐)がリーグ戦初出場初先発。166cm 63kgの小柄な左腕。ストレートは130キロ前半、スライダーやチェンジアップも平凡。2回に3本の長短打で3点とられたときは次の打席で交代かなと見ていたが、その後は再三ピンチを招くも得点は許さない。同点に8回ワンアウトまで162球を投げ切った。降板直後、明治の5番、牛島 将太(4  門司学園)が3ラン。ポール際の微妙な打球。浜田監督も猛抗議も実らず。